「ぬこかわいいよ、ぬこ」と、猫はネットでも人気です。
blogに掲載されたモフモフな写真を見ているだけでも幸せな気持ちになりますね。
猫好き以外はあまり知らない猫に関する話をご紹介します。
■猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らすのか?
猫はリラックスしているとき、甘えているときに喉をゴロゴロ鳴らします。
ただ、機嫌の良いときだけではなく、緊張したときにもゴロゴロいうことがあるようです。
このゴロゴロはなぜ出す(あるいは出る)のでしょうか?
猫がゴロゴロいい出すのは、生まれて1週齢以降からだそうです。
母親の「お乳を飲みなさいよー」というようなゴロゴロに答えて、「
飲んでますよー」とゴロゴロいい出すのだそうです。
母乳を飲んでいるときに初めて喉を鳴らし始め、その後はコミュニケーションの方法として、
喜びを表したり、朝なかなか起きてこない飼い主にご飯をおねだりしたりするときに
喉を鳴らすようです。
猫のゴロゴロの音の効果は、ヒトの血圧を下げたり、不安を和らげたりする効果もあり、
「喉鳴らし療法」などとも呼ばれています。
ちなみに、飼い主を起こすときに使うゴロゴロの音は普段のゴロゴロの音とは少し違って、
放置できない不快感を与える効果があることが証明されています。
では、猫はどうやってゴロゴロいっているのでしょうか。
獣医師の先生に聞いたところ、この仕組みに関して、かつては諸説ありましたが、
現在では「声門襞(ヒダ)が震えている音」ということでほぼ決着がついているとのこと。
■猫は視力は弱いですが……
猫は本来「夜行性」の生き物なので、少ない光で物を見るために特別に進化した目を持っています。
眼底の奥に「タペタム」という反射板の役割を果たす細胞層があって、
目に入ってきた光を増幅することができます。
夜間わずかな光の下で獲物を捕るためにはこのような目が最適だったのでしょう。
しかし、猫の視力は「0.1」とか「0.2」とかで近視だといわれます。
そのため自分の周囲の10mから20mぐらいまでしかよく見えていないそうです。
ただし動体視力は非常に優れていて、秒間24フレームの動画など1フレーム、
1フレームをきちんと認識できているといわれます。
川上哲治ではないですが「ボールが止まって見える」かもしれません(古いですな)。
■猫の水の飲み方は最近解明されました
あまりに身近で誰も気がつかなかったのか、バカバカしいから誰も真面目に観察しなかったのか、
猫の「水の飲み方」のメカニズムが解明されたのは2010年のことです。
2010年11月11日付でマサチューセッツ工科大学の研究チームが科学誌サイエンス電子版に発表しています。
猫は丸めた舌先の裏側を水の表面に軽く接触させるやいなや、素早く舌を引っ張り上げます。
すると、舌先に接触した水が円柱状に持ち上がって、水の塊になって口の中へ向かいます。
これが落っこちる前に口を閉じて水を飲んでいることが分かったのです。
研究チームはネコ科のほかの動物の飲み方も観察してみました。
するとライオンなども同様に舌を動かしていたのですが、
大型になるほどゆっくりとした動きだったそうです。
ちなみに犬は非常にシンプルで、水に舌を突っ込んで、
舌をうまく曲げて水をすくい上げて飲むとのこと。
■忠猫タウザー 捕りも捕ったり約3万匹!
猫は仕事をしないから……なんていう向きもありますが、猫だって仕事をします。
ネズミを捕ります。「ウイスキーキャット」という仕事があります。
ウイスキーの蒸留所では、大麦などを狙うネズミなどの害獣を駆除するために「猫」を飼うのです。
最も有名なウイスキーキャットは『タウザー』(女のコ)です。
スコットランドのグレンタレット蒸留所で飼われていた猫で、1963年4月21日生まれで、
1987年3月20日に死ぬまでになんと28,899匹のネズミを捕ったといわれています。
この数字は、タウザーが捕ったネズミを見せに来ることによる「自己申告」の結果だそうです。
タウザーが見せに来たのを、あるときから記録し始め、
それを集計してこの数字になっているとのこと。
グレンタレット蒸留所には、タウザーの偉業を称えてタウザーの銅像が建っています。
いい話ですね。
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