動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2013年05月15日

動物実験の是非をめぐる、2つの見解

WIRED

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動物愛護運動の活動家がミラノ大学の動物実験施設に侵入して、実験動物を「解放」した事件によって、動物実験反対と科学研究の権利をめぐって、議論が再燃している。2つの立場の熱心な擁護者の見解を紹介する。

──動物実験、特に生体解剖は、避けることができるでしょうか?

フェリチェッティ(LAV):避けなければいけません。この方法は科学的ではありません。そして、人間の健康を大きな危険に晒します。実際に動物実験を終えたあとでも、人間に同じ効果は保証されず、医薬品は必ず人間でテストしなければなりません。従って、この人たちは大きな危険を冒します。動物実験は、信頼に値するデータを保証してはくれません。そこまで人間と近い種の動物はいないからです。

これに対して、試験管内培養のように、動物を使わなくてもより効果的でより経済的な科学的方法が存在します。化粧品のための動物実験が廃止されたことは、研究方法を変える可能性が存在することを示しています。

──しかし化粧品産業は、これを科学研究の「墓石」だと言いました。製品をテストすることができないので、多かれ少なかれすでに知られている有効成分を使うことになるだろう、と話しています。

フェリチェッティ:そうは思えません。それでもイノヴェイションは起こるでしょう。

──しかし、それならなぜ科学は動物を苦しめるのでしょうか?

フェリチェッティ:それは、この方法しか知らない人がいるからです。いまのやり方が非常に快適なので、必要な変化を受け入れません。さらに動物の飼育業者や実験器具の供給業者といった、付随する経済活動があります。また、「ずっとこうだったのに、どうして変えなければいけないのか?」という論理があります。

──あなたは動物実験、特に生体解剖を避けることができると思いますか?

ガラッティーニ(マリオ・ネグリ研究所所長):動物実験は絶対に必要です。どのような観点においても、科学は動物実験の評価を変えてはいません。確かに、実験を行う必要は病気や科学的知見によって異なります。しかし、この種の研究を行うためには守らなければならない非常に厳格な規則があります。イタリアでは特にそうです。

軽い気持ちでモルモットを使う研究者はいません。そして厳格な倫理委員会があって、ここが認可を出さなければなりません。世界のすべての国が、この方法が唯一有効なものと認めています。それらの国では動物実験は規則に基づいて行われるように義務づけていますが、EU諸国を含めて、イタリアよりもずっと厳しくないものです。

動物愛護主義者たちの主張は、不合理です。試験管内培養は、生体の中で起きる可能性のあることを、極限まで単純化したものです。生体だけでなく単に細胞で研究を行っただけで、すぐに人間に対して治療法のテストを始めることは考えられません。あまりに危険すぎるでしょう。

──薬学部で起きたことをどう思いますか?

ガラッティーニ:非常識です。実際問題として、暴力を許容しています。何年もかけた研究を無に帰し、動物実験施設を破壊し、病気にかかった動物を連れ去っています。動物愛護団体はこのような暴力を糾弾しなければならないし、司法は自分の仕事を遂行する人を、法律を侵害し罰を免れている人から守るべきでしょう。

何年もの間、わたしは似たような事件をたくさん見てきましたが、処罰が行われたことはありません。司法はこのようなことに目をつむっています。報道もさまざまな意見を対比するだけで、暴力が用いられていることを強調するわけでもなければ、非難もしません。

──あなたは行われたことを非難しますか?

フェリチェッティ:行われたことは暴力とは無縁です。むしろ、動物の生体解剖を許容する人が暴力について話すのは、おかしなことだと思います。活動家たちは、日中堂々と大学の中に入りました。彼らは人に対して暴力行為を行っていません。

反対に、LAVとしてはグループ「Green Hillを止めよう」に連帯と共感を表明します。というのも、わたしたちは自分たちの目的のためにほかの生物を利用する権利をもたないからです。さらに調査によって、異なる実態が浮上するかもしれません。

──動物愛護の観点からは、人間を治療するためにほかの生き物を犠牲にすべきではないでしょう。

ガラッティーニ:それは彼らの考え方です。わたしたち科学者は、彼らが違う考え方をもっているからといって、彼らの拠点を攻撃したりしません。法律はわたしたちの側にあるし、科学界全体も同じです。

──挑発のように思えたらすみません。しかし、あなたは「伝統的な」薬物療法を利用しているのですか?

フェリチェッティ:逆症療法、つまり現在の化学・製薬産業によって与えられる治療法には、ほかに選択肢がありません。わたしは食べるものは選ぶことができ、実際そうしています。しかし医薬品は選ぶことができません。治療をしないという選択はできます。しかしわたしは人間に対して行われるテストも問題と考えています。一貫性を保つために、わたしに治療を受けるなと言う人は、自分自身のことを考えるべきでしょう。医薬品のために、人間に対してもテストが行われています。人間モルモットは保護されていません。

言い方を換えると、わたしは毎日水を飲みます。水のために動物実験が行われているにもかかわらず、です。わたしには選択肢がありません。わたしが死んで、世の中から動物愛護主義者がひとり減ることで、動物実験を行っている人々を満足させるわけにはいかないのです。



タグ:動物実験
posted by しっぽ@にゅうす at 07:09 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬をしつける時、「叱る」よりも重要なことは?

マイナビニュース

田口美穂氏
001.jpg  最近は、町を散歩する犬たちのしつけが行き届いているように感じます。一昔前のように犬同士でケンカをしたり、人にほえかかったりする光景をあまり見かけません。

そこで今回は、ドッグトレーナーの田口美穂さんに犬のしつけ方を教えてもらいました。

体罰は厳禁、叱るよりほめることが大切

――個人的なことですが、先日福島県で半分野生化した牛のファミリーに出くわし威嚇されました。ドッグトレーナーの方なら野生化した動物への対処法も分かりますか?

「それは無理ですね。ドッグトレーナーとは、人と犬とが仲良く共生できるように家庭犬のしつけを行う仕事。野生動物と犬とではまったく違います」

――家庭犬とおっしゃいましたが、警察犬や盲導犬、介助犬などの訓練はなさらないのでしょうか?

「警察犬は警察犬訓練士、盲導犬は盲導犬訓練士と、特殊な仕事をする作業犬の訓練はそれぞれ専門の訓練士が担当します。私たちドッグトレーナーは家庭犬が対象で、人間と一緒に暮らすためのルールやマナーを教えていく仕事ですね」

――トイレとか、人をかまないといったことでしょうか?

「そうです。ほかに、むやみにほえない、攻撃的にならない、お留守番できるようにするなど、犬が思春期を迎え、自我が目覚める前にルールやマナーを教えこむのが理想です。早ければ早いほどいいですよ」

――犬にも思春期があるのですか?

「もちろんありますよ。大型犬と小型犬では成長の早さは多少違いますが、おおよそは生後6か月から1歳くらいで犬は思春期を迎えます。人間で言えば中学生・高校生の時期ですね。思春期を迎え自我が芽生えてしまうと柔軟性や適応能力がなくなってきますので、子犬のうちにきちんとしつけをすることが大切なんです。

犬も人間同様に一頭一頭個性があり、性格も違うんですよ。散歩やボール遊びが好きなアウトドア派、家でゆっくり過ごすのが好きなインドア派など、いろいろです。実は、犬とうまくコミュニケーションが取れない犬すらいるんですよ。早くから親兄弟と引き離されて育った犬にその傾向が多くみられます。個性や性格の違いに応じてしつけをしていくことが大切になります」

――人間の世界では、今「体罰」が問題になっていますが、犬の場合はどうなんでしょうか?

「もちろん体罰はしてはいけません。体罰は犬の自己防衛本能を刺激して、人をかむ癖をつけたり攻撃的な性格にしてしまう恐れがあります。叱るよりほめることが大切ですね。ほめる8割、叱る2割程度といったところでしょうか。

叱ることが全く必要でないわけではありませんが、犬は人の言葉や表情で人の気持ちが分かりますから、叱る場合でも、言葉と表情で犬にやってはいけないことを十分に教えることができるんです」

犬が好きであることは当然だが、人間好きであることも大切

――ドッグトレーナーの資格を取ると、どんな仕事に就けるのでしょうか?

「しつけ教室やペットショップのスタッフ、動物病院の看護士さん……ドッグトレーナーの資格を生かせる職場は多いです。土日だけの副業で出張トレーナーをなさる方もいらっしゃいますね。定年後の仕事としても注目されています」

――やはり犬が好きでないとできない仕事なのでしょうか?

「それもありますが、人が好きということも大切だと思います。飼い主さんとのコミュニケーションをとることも、重要な仕事なんです。私どもがトレーニングをしても、家庭での生活で飼い主さんがきちんとしつけを継続しないと、マナーやルールが習慣化されません。

そのことを理解していただけるように、私たちは飼い主さんに説明したりアドバイスをしなければならないのです。人と話をするのが好きということも、案外大切なことなんですよ」

profile
田口美穂(たぐちみほ)
アニマルプラザ「ドッグトレーナーズカレッジ」インストラクター。ドッグトレーナー、愛玩動物救命士。



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posted by しっぽ@にゅうす at 07:01 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヒーロー犬たちを祝福 4頭が新たに動物の殿堂入り/カナダ

マイナビニュース
 映画や野球などの世界では、人々の記憶に残るパフォーマンスを見せた俳優や選手を称える「殿堂入り」なる儀式があるが、カナダで先日、勇敢な動物たちの殿堂入りを祝福するセレモニーが行われたらしい。

 ピュリナ カナダが主催する「ピュリナ 動物の殿堂(Purina Animal Hall of Fame)」は、人の命を救うなどの勇敢な行動を見せたペットや使役犬の功績を称えるためのもので、今年で誕生から45年目を迎えるという。

 事故などから飼い主を救い出したり、職業犬として市民の安全を守ったりと、目覚ましい活躍を見せ殿堂入りを果たした動物たちは、今までで150頭以上。そして先週6日、トロントにある動物の殿堂「パウズウェイ(PawsWay)」でセレモニーが開催され、また新たに3頭の飼い犬と1頭の警察犬の殿堂入りが発表された。

 同社の公式サイトには、それぞれの犬たちの受賞理由となった物語が紹介されているのだが、彼らの勇敢な行動にはまさに脱帽。飼い主やハンドラーとの絆の深さがうかがえるエピソードばかりだ。

 4頭の受賞理由は以下の通り。

・ベラ(バーニーズ・マウンテン・ドッグ/2歳)
自宅で火事が起きた際、飼い主男性を燃えさかる炎のなかから救出。男性は数年前の交通事故の後遺症で左半身が不自由で、自力の脱出は難しく、さらに他の家族は全員外出中だったため、ベラがいなければ犠牲になっていた可能性は高い。男性を無事外に連れ出したあとは消防車や救急車がかけつけるまで、ベラは男性のそばから離れなかったという。

・ヴィシャス(ボーダー・コリー×ラブミックス/12歳)
自宅に侵入してきたクーガーの攻撃から飼い主女性を救う。女性はクーガーが至近距離にくるまでまったく気づかなかったそうで、逃げられる状態ではなかったという。追い詰められた女性にクーガーが飛び乗った瞬間、ヴィシャスがクーガーに飛びかかり、家の外の森まで追い立てた。数分後に戻ってきたヴィシャスにケガはなく、女性も奇跡的に太ももに爪を立てられたときの傷程度ですんだ。

・スニッカーズ(ボーダー・コリー×ポインターミックス/4歳)
自宅でひとり、意識不明の状態に陥った飼い主男性の危機を隣人に知らせ、命を救う。慢性閉塞性肺疾患(COPD)をわずらい、酸素供給装置が手放せない男性だったが、当日は機器が不具合を起こし、呼吸困難により意識を失ったと思われる。危機を察知したスニッカーズは、ガラス戸を叩き割り外に飛び出し、外出しようとしていた隣人に向かって、足止めをするように吠え続けたという。困った隣人が警察に通報、駆けつけた警察官が不審に思いスニッカーズ宅を訪れ、窓越しに倒れている飼い主男性を発見した。飼い主男性は長年、動物の保護活動に尽力してきたそうで、スニッカーズもレスキュー犬の1匹だった。

・ティーク(ジャーマン・シェパード・ドッグ/8歳/警察犬)
逃走した強盗を取り押さえる際、ナイフで刺されながらも犯人を放さず、逮捕に貢献した。犯人は足に噛み付いたティークの背中や首を何度も刺したが、ハンドラーのデリック・ギブソン巡査が指示をするまで、ティークは決して放さなかったという。逮捕後、動物病院に救急搬送され、緊急手術を受け一命は取り留めたが、もっとも大きかった首の傷は30cmにもおよんだという。ティークはすでに現役を退き、ギブソン一家に引き取られたが、このニュースを伝える地元紙「トロント・スター」によれば、傷の手術を行った際に偶然ガンが見つかり、現在はその治療にあたっている模様だ。



タグ:海外
posted by しっぽ@にゅうす at 07:00 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

反町・松嶋夫妻に賠償命令…犬にかまれ隣人退去

YOMIURIONLINE
 俳優の反町隆史さん(39)と妻で女優の松嶋菜々子さん(39)夫妻が自宅マンションで飼っていた犬が隣人にかみ付く事故があり、隣人の退去で賃料収入を失った管理会社が夫妻に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は14日、385万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

 宮坂昌利裁判長は「一歩間違えれば、重大な危害が及ぶ事故。夫妻には管理会社に生じた間接的な損害の一部を賠償する義務がある」と指摘した。

 判決によると、2011年5月、反町さん夫妻の隣人の女性が、夫妻の飼うドーベルマンにマンション内でケガをさせられ、翌月、退去。予定外に退去する場合に管理会社に払う違約金は払わなかった。

 部屋の管理会社は、退去から1年以上も空室が続いたため賃料分など約5200万円を反町さん夫妻に請求。判決は「犬を適切に管理しなかった夫妻の過失が、管理会社の営業利益を損なったとまでは言えない」と指摘し、女性側が払うはずだった違約金の範囲に限って賠償を認めた。

 反町さんは女性との間で約30万円を支払うことで示談している。

 反町さんの所属事務所は「判決が確定しておらず、コメントは差し控えたい」としている。



posted by しっぽ@にゅうす at 06:54 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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