動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2015年12月30日

犬のアレルギー性皮膚炎、その治療法は?

アメーバニュース


完治を目指す病気ではなく、できるだけ痒みと炎症のない状態をつくってうまく付き合っていくことが治療の目的となる病気だという、アレルギー性皮膚炎。そのため、飼い主の理解と努力が治療には重要になってきます。今回は、複数あるアトピー性皮膚炎の治療について、解説いただきました。

犬のアレルギー性皮膚炎とは?
この病気の中でもっとも多いのが、アトピー性皮膚炎。これは、環境中のアレルゲンによって引き起こされることが多く、痒みを伴う皮膚病。遺伝が関係し、特徴的な症状を示します。治療は多くの場合、それぞれの犬とそのときどきの状態に合わせて複数組み合わせて行います。

症状を軽減する4つの対処法
1:アレルゲンの回避
花粉やハウスダストマイトなど、アトピー性皮膚炎を起こすアレルゲンは複数あります。検査や曝露歴などから原因となるアレルゲンが分かっていれば、こまめな掃除や洗濯、屋外に出す時間や季節を選ぶなどして、犬がアレルゲンにさらされる危険性を減らしましょう。食べ物が関係していることが疑われる場合には食事内容を変更し、ノミやダニの関与が疑われる場合には徹底的な駆除を行います。

2:炎症を抑える薬
ヒフに炎症がある場合には、まずそれを治してあげる必要があります。

<炎症を抑えるために使われる薬>
・シクロスポリン
・ミソプロストール
…などの非ステロイド系抗炎症薬、さまざまな抗ヒスタミン剤、そしてステロイドがあります。

<ステロイド以外の薬の特徴>
犬によって合うか合わないかが大きく異なりますので、複数の薬を試すことになるかもしれません。

<ステロイドの特徴>
アトピー性皮膚炎の治療で標準的な薬です。副作用を起こさないためには、病院の指示を守り、食欲や飲水量、ヒフの状態に変化がないか、よくチェックして下さい。投薬量や期間に疑問を持ったら、率直に主治医の先生に相談しましょう。

3:アレルゲン特異的免疫療法
少し難しい名前ですが、減感作療法という名前でも知られています。ヒフの中にさまざまな種類のアレルゲン溶液を注射して、どのアレルゲンが皮膚炎を引き起こしているかを判定する「皮内試験」を行ってから行います。どの犬でも行えるわけではなく、またこの治療法を実施できる病院も限られていますが、アトピー性皮膚炎の犬では必ず選択肢の一つとなる治療法です。

4:抗菌剤
アトピー性皮膚炎の犬では細菌や酵母(カビの一種)の感染が起きやすくなっています。必要に応じて、飲み薬や塗り薬、シャンプーで抗菌剤を使用して、それらの感染をなくしてあげる必要があります。

獣医師からのアドバイス
上記4つのほか、必須脂肪酸の摂取とヒフのバリア機能を高める製品の使用などがあります。いずれも、効果は断言できませんが試してみる価値はあるかもしれません。アトピー性皮膚炎は、上手に長く付き合う病気ですので、ご自分の愛犬に合った病院と治療法を見つけ、痒みのない生活を送らせてあげたいものですね。

(監修:Doctors Me 獣医師)


posted by しっぽ@にゅうす at 08:27 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この冬もオオワシたちは苦しまなければならないの?

The Huffington Post


冬が近づき、今年も北海道にオオワシなどの猛禽類がやってくる季節になった。ただそのなかには北海道で苦しみ、命を落とすオオワシやオジロワシが出るであろうことを思うと、冬の訪れが一層さみしさを増す。

冬の北海道でオオワシなどの猛禽類が、鉛中毒で死ぬ例が後を絶たない。原因は狩猟に使われる鉛弾だとわかったのは、もう15年以上も前のこと。少しずつ規制が強められているが、その被害は今もなくならない。

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猛禽類医学研究所提供

オオワシたちが鉛中毒になる原因は、狩猟に使われる鉛弾だ。オオワシが撃たれるわけではない。鉛の弾で撃たれて死んだエゾシカの肉を食べ、いっしょに鉛の弾を飲み込むことで鉛中毒になる。

北海道釧路市の環境省釧路湿原野生生物保護センターには昨シーズンも鉛中毒症状を起こしたオオワシなどの猛禽類が運び込まれていた。

2015年4月9日には札幌市内でオジロワシの鉛中毒が発生。呼吸困難を訴えながら同日死んだ。その前、2月9日に発見されたオオワシも必死の治療活動が行われたが、翌日死に至った。胃の中から見つかったのは鉛製の銃弾だった。

治療に当たる獣医師の齊藤慶輔さんは「またか」と、なくならない鉛中毒死に悩む。

急性鉛中毒で運ばれるオオワシやオジロワシの多くは、呼吸困難を起こし、くちばしを広げてもがく。時折奇声を発し、羽毛には緑色の下痢が付着していることも多い。高濃度鉛中毒と診断されると自然回復は見込めない。治療をしても死に至るケースも多いという。

昨シーズン(2014年―15年)同センターで確認された鉛中毒はオオワシで2羽、オジロワシが2羽だった。オオワシのうちの1羽が死体で収容され、残り3羽が収容後12時間以内に死んだ。このほかクマタカ1羽で高濃度鉛汚染が確認され、治療により野生復帰した。

野生の猛禽類は北海道の広大な森の中を広く行動している。鉛中毒にかかったとしても、人間に保護され治療につながることは奇跡的な確率だ。発見される例は「まさに氷山の一角と考えるべきでしょう」と齊藤さん。

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銅弾(左)と鉛弾(右) 撮影今井尚

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オオワシのレントゲン写真を見る齊藤獣医師 撮影今井尚

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飲み込まれた銃弾の影がレントゲンに写る 撮影今井尚

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雪に覆われた北海道釧路市の森 撮影今井尚

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野生復帰を目指し保護されるオジロワシ(上)とオオワシ(下)撮影今井尚

今年2月、私は北海道釧路市の地元猟友会の猟師とともに、森へ向かった。狙うのはエゾシカだ。

市街地から4輪駆動の軽トラックに乗って2時間ほどの山の中。数百メートル離れた川の対岸に1頭の雄ジカを見つけた。猟師は素早く藪の中に身を伏せ、十分狙いを定めると、すぐに発射した。

ダーン!という鋭く乾いた銃声が周囲の谷に響いた。その瞬間、シカは森の中で音も立てずに静かに倒れた。

近づいてみると、弾はシカの頭部に命中していた。

私はシカを撃つところを見たのは初めてだった。本能的に「かわいそう」そう思った。だが狙いが外れ、傷を負っただけで逃げてしまういわゆる「半矢」状態になり、森の中で苦しみながら死ぬよりは、殺すのであれば一瞬で仕留めることが猟師の責任だと彼はいう。

そのためには頭部の直径10センチにも満たない場所を狙うのだという。そこを確実に撃つには、高い技術と、道具の精度が必要となる。この猟師が使っていたのは、銅製の弾だ。

銅弾は「精度が低い」「威力が弱い」「銃を痛める」。さまざまなことが言われる。

だがこの猟師は「銅弾でまったく問題ありません。精度も今は十分に上がり、鉛弾にくらべてまったく遜色はありません。鉛の弾は使う必要がまったくないのだから、すぐに廃止すべきです」と話す。

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エゾシカ 撮影今井尚

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エゾシカを狙う猟師 撮影今井尚

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保護された鳥たちのようすを眺め、声をかける齊藤医師 撮影今井尚

「これは北海道だけの問題ではない。本州でも猛禽類に被害が出ていることは十分に考えられます。日本全国で鉛の弾を禁止にするしかない」齊藤さんはそう考えている。

北海道ではクマタカからも鉛中毒が複数確認されているが、この種は本州以南にも広く分布しているため、本州でも同様の問題が起きていることが推察される。

「狩猟における鉛弾(ライフル弾、散弾)の使用禁止をいますぐ、日本全国で。」

齊藤さんの訴えに共鳴した滝川クリステルさんは、代表理事を務める一般社団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルを通じ、インターネット上の署名サイト(change.org)で10万人を目標とした署名活動を続けている。12月21日現在、約4万人が「署名」した。

今年11月には銀座・三越で「生物多様性を考える1週間」が開かれ、齊藤さんと滝川さんは直接問題を訴えた。動物の保護と福祉に取り組む滝川さんは、本州以南で今も大量に使われ続ける鉛弾のリスクを指摘する。

10万人という高い目標を設定している背景には、キャンペーンを通じて人々にこの問題を知ってほしいという願いがある。昔から言われ続けてきた問題。でも変わらない問題。いつまでも目をそむけていてはいられないと思う。


posted by しっぽ@にゅうす at 08:21 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月29日

飼い猫は一匹にされると寂しいのか それぞれ性格がある?

livedoorニュース


犬と猫の習性の違いを表すフレーズのひとつに、「犬は人につき、猫は家につく」というものがある。猫は飼い主に甘えもするが、1日14時間寝て過ごすともいわれ、基本的に放っておいても健やかに過ごす。しかし「教えて!goo」に「猫は一人だと寂しく感じるのでしょうか?」と相談をよせたある質問者の飼い猫は大変な甘えん坊のようだ。

昔飼っていた猫はひとり上手だったが、今の猫は家族、特に質問者の姿が見えなくなると鳴いて落ち着かない。寂しくないようにもう一匹飼った方がいいのかを検討しており、「猫を飼っているみなさんの、『うちの場合は……』と言ったエピソードがお聞きしたいです」というのが質問の要旨である。これに対する回答をご紹介しよう。

■猫にもそれぞれ性格がある?

「猫は自然界では群れを作ることはなく、単独行動をしていますから独りぼっちを淋しいと思うことはありません。(中略)…但し飼い猫が人になつくのは飼い主を親だと認識しているからだと言われています」(Willytさん)

というのが一般論らしい。ちなみにメスの野良猫は子どもや姉妹と群れを形成する習性があるが、それでも単独行動を取っている時間の方が長い。

「(飼っている猫は二匹とも)一日のほとんどを一人で過ごしています。私がかまってやるのは一日に一度晩のゴハンの時だけです。その時は抱き上げ抱きしめて精一杯甘えさせます。二匹ともこの時をとても楽しみにしているのがよく分かります」(catwalker007さん)

「我が家の猫は、一匹でも、大抵、お気に入りの猫の布団で寝ています。時々、深夜にニャオニャオと声を出して徘徊するくらいです」(noname#161097さん)

「うちの猫は留守番させると必ず決まった場所にゲボをします。毛玉を吐くというのとは違って、一人ぼっちにした当てつけでしょうね。といっても家族が一緒の時でも、かまってと来るわけでもなく、一人気ままに好きなようにしていて、昼間はほとんど寝ています」(tutan-desuさん)

猫にもそれぞれ性格があるようだが、大半の時間を1人で気ままに過ごしている点は共通しているようだ。

■先住猫と新入りの兼ね合いは難しい

では、二匹目を飼うことについてはどうだろうか。

「若い白猫を飼っていましたが、ある日捨て猫と思われる白黒猫が現れ白猫と遊んでいました。毎日仲良くじゃれ合ってかわいかったのでそのまま飼うことになり猫たちの楽しい日々が1年ほど続きました。ある日、白黒猫が妙にさびしげな雰囲気で相方猫を見つめていたすぐ後、その白黒猫は姿を消してしまいました」(6750-saさん)

「我が家には二匹いますが相性が悪く一緒には住めません。一匹は部屋猫としてもう一匹は庭猫としてもう5年になります。この猫同士は同じ敷地にいながら顔を合わせる事は年に数度しかありません」(catwalker007さん)

「多頭飼いも一匹飼いもそんなに猫は気にならない感じ。最初の出会いをうまくできればあとはお互いのナチュラルディスタンスを守るのが動物」(E-1077さん)

猫は自分の縄張りに対する意識が強いので、もう一匹新しく迎える際には注意が必要だ。
質問者はこれらの回答に対し、「可能であれば猫が嫌だなって思うことは避けたいので……とても興味深いお話ありがとうございます」とコメントを寄せていた。
猫を飼っているみなさんはどう思うだろうか。

武藤弘樹(muto koki)


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J−REITは猫を助けられるか?〜『猫を助ける仕事〜保護猫カフェ、猫付きシェアハウス』を読んで

BLOGOS


皆さんはもう『猫を助ける仕事〜保護猫カフェ、猫付きシェアハウス』1を読まれたでしょうか?本書は、ソーシャルビジネスの手法で猫の保護活動に取り組むNPO法人「東京キャットガーディアン」代表の山本氏と弊社松村が、保護活動と不動産ビジネスの視点から猫と人の幸せな共生について綴った一冊です。

現在、日本では毎日300頭の猫が殺処分されています。山本氏は、この現実を変えて殺処分ゼロ社会を実現するのに「足りないのは愛情ではなくシステム」だと指摘します。「東京キャットガーディアン」では猫カフェスペースを設けた開放型シェルター(保護猫カフェ)を運営し、飼育を希望する里親に猫を譲渡する活動のほか、猫の居場所を確保するために考案した「猫付きマンション」2や「猫付きシェアハウス」の普及にも取り組まれています。

私は人と猫の出会いと別れ、生と死を描いた筆者のエピソードを読んで3度涙しました。同時に、日頃リサーチを担当しているJ-REIT(不動産投資信託)の仕組みをうまく活用して、もっとたくさんの猫を助けられないだろうかとの思いを強くしました。なぜならJ-REITは、不動産を介して「世の中のお金」と「ノウハウを持つ事業者」を結びつける力と、全ての利用者が安全で快適に過ごせる環境整備の役割を担っていると言えるからです。

動物の居場所づくりという点で、保護活動と不動産ビジネスは切っても切れない関係にあります。例えば、山本氏が考案した「猫付き住宅」は、猫との生活を希望する住人と賃貸経営を安定させたい大家さん、猫を救いたい保護団体、保護猫の4者みんなが幸せになれるシステムですが、猫の習性を理解しリスクを取って差別化を図ろうとする大家さんは、まだまだ少ないようです。そうであるならば、不幸な境遇にある小さな命を助けたいと思う人が集まり、人と動物が幸せに暮らせる不動産を運用するJ-REITの投資主(=大家さん)になることはできないでしょうか。つまり、猫カフェのあるオフィスビル、ペット飼育可や猫付きの賃貸マンション・シェアハウス、ペットとふれ合える商業施設、アニマルセラピーの効果で元気に過ごせる高齢者向け住宅など、様々な「ペットウェルカム不動産」に投資する総合型REITのイメージです。

言うまでもなく、「ペットウェルカム不動産」は管理運営の難しいオペレーショナルアセットですから、REITを組成するスポンサー企業(設立母体)は、ペットビジネスについての造詣とノウハウを持つ事業者との協業が求められます。一方、J-REIT市場が銘柄数52社・運用資産15兆円に拡大し成熟期を迎えつつあるなか、新規上場を検討するにあたり既存のREITで代替できる平凡な投資方針では投資家の高い評価は得られません。J-REITのポテンシャルを世に示す“アニマルスピリット”を備えたJ-REITの登場に期待したいと思います。

  1山本葉子・松村徹著『猫を助ける仕事〜保護猫カフェ、猫付きシェアハウス』光文社新書
2現在、「猫付きマンション」は東京都内を中心に80物件が稼動しています。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:46 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「忠犬タマ公」の勇気知って

新潟日報モア


雪崩から主人の命を救ったと五泉市で伝えられる「忠犬タマ公」の逸話を子どもたちに知ってもらおうと、元県職員の山川栄さん(70)=本名・南木均、新潟市中央区=が冊子を執筆し、五泉市に300冊を寄贈した。年明け以降、市内の学校や図書館で郷土学習資料として活用される。山川さんは「タマ公は人のために尽くした。絆の大切さを知ってほしい」と希望している。

 タマ公は1934(昭和9)年と36(昭和11)年の2度、五泉市川内地区で狩猟中に雪崩に遭った飼い主らを掘り起こし救出した。

 山川さんは県職員時代、砂防課長や上越土木事務所長などを歴任。五泉市の早出川ダム建設現場を担当した昭和40年代後半に、地元の人からタマ公の話を初めて聞いた。「話を正確に残したい」と思い、2年ほど前から取材を開始。当時の現場周辺で集めた証言を追い、「事実を淡々と」(山川さん)書いた。

 漢字にルビを振り、写真などを交えて、子どもたちにも分かりやすいようにまとめた。今春に自費出版し、友人や知人らに配布。知人から「多くの人が読めるようにするといい」と提案があり、災害防止への支援事業も行っている県建設技術センター(新潟市西区)の協力を得て、300冊を今月五泉市に贈った。

 山川さんは「県内は雪が降るので四季明瞭だが、雪崩の危険もある。けれども子どもたちには雪に負けず元気に冬を過ごしてほしい」と話している。

【地域】 2015/12/28 15:21


posted by しっぽ@にゅうす at 07:45 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

飼い主の後追って炎へ…「義犬」華丸を伝記に 大村藩家老の子孫が1月出版

西日本新聞


長崎県大村市の本経寺に、犬を祭ったものとしては国内最古とされる墓がある。犬の名は「華丸」。江戸初期の1650年、亡くなった飼い主の後を追うように、火葬の炎の中に飛び込んだ。飼い主の子孫で日本獣医史学会理事長の小佐々学さん(75)=さいたま市=が、華丸にまつわる伝記「義犬(ぎけん)華丸ものがたり」を来年1月20日に出版する。
 小佐々さんによると、西洋では動物を下等なものとみなしてきたのに対して、日本では仏教の輪廻(りんね)転生の考えを背景に、動物愛護の精神が古くから根付いていた。「墓はそのことを裏付ける史料で、大村はその聖地であることを知ってもらいたい」と話す。
 華丸は、大村藩の家老で漢学者だった小佐々市右衛門前親(あきちか)の愛犬。3代藩主大村純信(すみのぶ)の幼少期に傅(もり)役だった前親は、純信が32歳で早世すると切腹し、華丸も後を追った。大村家の菩提(ぼだい)寺である本経寺には、前親と並んで華丸の墓があり、墓石には漢文で華丸が亡くなったいきさつが刻まれている。
 獣医師でもある小佐々さんは、30年以上前から世界の動物愛護の歴史を研究し、国内の犬塚を100カ所以上調べた。和紙に墨書された華丸の位(い)牌(はい)の写しと墓石も本経寺で確認し、墓は国内最古と判断したという。
 B5判、100ページのブックレット。中学生にも読みやすいように写真やイラスト、漫画が多用されている。税別1600円。書店で販売される。
=2015/12/26付 西日本新聞朝刊=


posted by しっぽ@にゅうす at 07:44 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鬼怒川決壊 災害弱者に冷たい行政

東京新聞


九月十日、常総市を流れる鬼怒川の堤防が決壊した。浸水面積は推定で約四十平方キロに及び、住宅五千棟以上が全半壊した。決壊当日の朝から三カ月以上、取材を続けてきた。被災しながらもお互いを気遣う人々の温かさに触れる一方で、本当の災害弱者にまで思いが至らない行政に冷たさを感じた。心に残った言葉から、この大災害を振り返る。
 九月十日の夕方、避難所になった地域交流センターで、本石下の高橋三枝子さん(66)が市職員に訴えていた。「隣に住む五十代の夫婦が、電話で『助けて、助けて』と何度も言ってくる」。平屋の事務所に取り残された夫婦は、初めテーブルの上に立って浸水を避けていたが、水かさが増してきて、今はテーブルの上にソファを置いて、その上にいるという。
 しばらくして高橋さんの携帯電話が鳴った。「救助されたそうです」と言って、高橋さんは安堵(あんど)の表情を浮かべた。今回の水害では、足が不自由で逃げられないお年寄りを地元の消防団員が背負って避難させたり、住民が早朝、隣家に声を掛けてもらって避難したりと、地域住民が助け合って困難に立ち向かった。
 市内では二人の尊い命が失われた。それでも隣接するつくば市の防災担当者は「常総市は、どこに誰が住んでいるのか分かっている農村集落。住民が助け合ったことで、誰にも気づかれず、ベッドの上に取り残された犠牲者が一人もいなかったことは評価に値する」と話す。
 一方で、行政の対応は対照的だった。常総市の人口の6%に当たる約四千人が外国人で、その大半はブラジル人だ。しかし水害発生当日、市が防災行政無線で避難を呼び掛けたのは、日本語でのみだった。相野谷町に住む日系ブラジル人三世の柴田キヨシさん(35)は「何を言っているのか分からなかった。税金を納めているのに、同じ人間じゃないのか」と悔しさをにじませる。
 外国人への対応だけでなく、ペットを連れて避難している被災者にも行政は冷たかった。県と市は九月下旬から、避難者に公的住宅を提供し始めたが、公的住宅でペットを飼うことは禁じられていた。
 十一月中旬、動物愛護団体の要望を受けた関東財務局が、ペットが飼える旧国家公務員宿舎(つくば市)を提供することを即決。「ペットに関して県からの問い合わせはなかった。ペットが飼える住宅があることは県も知っていたはず。担当者が変わってしまったからなのか」と対応の遅れを残念がった。
 足が不自由で、ほかの人たちに迷惑をかけたくないと避難を拒み、自宅二階で二晩をすごした中山町の和田秋夫さん(54)。ヘリコプターで救助された後、「鬼怒川は大丈夫だろうと油断していた。今回の災害は国と県と市、そして自分にも少しずつ責任がある」と後悔を口にした。
 市内を流れる八間堀(はちけんぼり)川があふれ、自宅が大規模半壊した水海道淵頭町の並木千鶴子さん(73)は「これからは川の管理は人任せにしない」と誓いを新たにする。
 公的住宅に避難したり、親戚の家に身を寄せたり、壊れた自宅で不便な生活を強いられたり、被災者の不自由な日々は今も続いている。生活の再建や防災対策などがどう進んでいくのか、来年もしっかり取材を続けていく。 (増井のぞみ)
  =おわり


posted by しっぽ@にゅうす at 07:43 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする