動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2015年12月28日

知らないと怖い!犬から人に感染する動物由来感染症

アメーバニュース


アウトドアに行く際はレプトスピラ症に注意!
レプトスピラ症は、レプトスピラ菌に感染している動物(主にネズミ)のおしっこが傷口につくと感染します。ネズミから犬へ、犬から人へ感染します。

ネズミのおしっこが乾いてもレプトスピラ菌は生きていますので、里山や川原などネズミがいそうな場所へ出掛ける時は、ワクチンを接種してから出掛けることをお奨めします。もし人が感染したら、最初は熱がでてだるくなり、風邪に似たような症状がでますので間違わない様に気をつけましょう。悪化すると肝臓が障害され黄疸がでます。


スキンシップも原因のひとつ!パスツレラ症
この感染症の原因となるパスツレラ属菌は普段から犬の口の中にいます。正常な口腔内細菌として7割近くの犬がもっているため、舐められたり咬まれたりすることで感染します。咬まれた時に腫れて痛みを感じるのは、このパスツレラ属菌も原因の一つになっています。

顔を舐められて副鼻腔炎になる人もいますので、体調が優れない時のスキンシップは控えめにしましょう。


皮膚真菌症の予防にはこまめな掃除を!
皮膚真菌症は真菌(カビ)による皮膚の病気です。真菌は空気中の菌が付着したのち、フケや角質などのタンパク質などを栄養として増殖していきます。

感染している犬を触ったり、抱っこしたりすると感染することがあります。人が感染すると、皮膚が丸く赤くなって、それがだんだん周りに拡がっていき、水疱ができることもあります。治るのに数週間かかりますので感染犬と密に触れ合うのは避けましょう。落ちている毛も感染源になりますので、素手で触らず、こまめに掃除をするように心がけましょう。


海外渡航前は必ずワクチンを!死亡率100%の狂犬病
狂犬病は狂犬病ウィルスに感染している犬に咬まれると感染します。人では1週間〜数ヶ月間、潜伏した後に発症して、ほぼ100%の確率で亡くなります。日本と同じように何十年と発生がなかった島国(例:台湾、イギリス)でも突然、発生しているように、世界各国で年間100人近くの方々が亡くなっています。

狂犬病ウィルスは野生動物(アライグマやコウモリなど)が持っています。それらの野生動物に犬が咬まれて感染します。犬も100%亡くなりますが、亡くなるまでの間に人を咬むと人に移ります。現在日本国内での発生はありませんが、法律で飼い主にはワンちゃんへの予防接種が義務付けられていますので、必ず行うようにしましょう。



posted by しっぽ@にゅうす at 07:34 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「イノベーション女子」ペットショップとは違う、“譲渡の店”で新風

Forbes JAPAN


どうしても、「生き物を売る」ことに抵抗があった。

12年間ペットサロンを運営していたこともある友森玲子(38)は根っからの動物好き。でも、「値段をつけ、可愛がってくれるかもわからない相手に委ねるのは、絶対にイヤ」という、強い信念を持っていた。

東京・北参道の「ミグノンプラン」は、そんな友森が昨年オープンさせた「保護動物を譲渡する店」。行政に殺処分されそうな動物たちを自ら引き取りに行き、幸せな未来を切り開いてくれると確信した相手に譲渡する。ペットサロン、動物病院からなり、ここで得た利益は動物たちを保護するために使う。3階には保護した動物たちのためのシェルターもある。

きっかけは、糸井重里との対談だった。

「保護動物だけがいる譲渡のお店があれば、みなそこに行くのに」

以前から陰ながらサポートしてくれていた糸井に、友森はそんな話をしていた。動物を飼いたいと思った消費者は、まずペットショップを覗くのがお決まりだ。そこに悪意なんてないけれど、それしか選択肢がないのだ。でも、保護動物を譲渡する場所があれば、きっと、みなそこへ行く。30代後半、守りに入りそうになっていた人生を奮い立たせた。

「店をスタイリッシュにすれば、これまでサポートしてくれなかった人たちも、絶対にこっちを向いてくれる」という糸井のアドバイスもあり、洗練された店づくりにもこだわった。

資本金の目標額は3,000万円。気が遠くなるような数字だったが、かつて勤めていた動物病院の院長らにプロジェクトを話してみたところ、なんと2、3日で3,000万円が集まってしまった。

株主には、利益を還元するのではなく「1年で何匹救うことができたか」で評価してもらう。

「『犬何匹救いました』と言うと、株主たちは『よくやった!』と。株主総会ではそんなやり取りがあるんですよ」

一般の人々への譲渡会は月2回ほど行っている。ネット上に保護動物の情報を載せるだけでは、どうしても人気が集中してしまう。でも、実際に会う場を提供すれば、なかなか譲渡先が見つからなかった動物を、心から気に入ってくれる人が現れる。

「こうした場は、町中につくるべき」と友森は言う。隔離された場所ではなく、東京の真ん中につくったからこそ、近所の住民たちが散歩ボランティアに協力してくれるようにもなった。

「仕事帰りにジムに行く感覚で、活動に参加してもらえればいいですね」

“動物愛護”という言葉が持つ、どこか寂しい響きとは違う、ポジティブで真っすぐな思いがここにはある。


とももり・りょうこ
動物病院に勤務した後、2002年にペットサロンを開業。07年、サロン内で動物愛護団体「ランコントレ・ミグノン」を設立。14年5月にランコントレ・ミグノンの活動をサポートする株式会社「ミグノンプラン」を立ち上げる。営利事業を行いながら、その利益は保護活動のために使う。
古谷ゆう子 = 文 ヤン・ブース = 写真




posted by しっぽ@にゅうす at 07:33 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ペットも健康志向!? 愛犬用の手作り料理教室が活況

日経トレンディ


犬用のごはんを家庭で手作りする動きがブームの気配だ。2015年秋に開催された愛犬のための料理教室には多くの飼い主たちが集まり、盛り上がりをみせた。ペットにも健康志向の流れが押し寄せていることが背景にある。

 一般社団法人ペットフード協会の調べによると、現在の犬の平均年齢は14.17歳。83年の独自調査では7.5歳だったというから、ここ30年で倍近くも伸びたことになる。現在、飼い犬の年齢は7歳以上の割合が53.4%を占めており、そのうち10歳以上の高齢犬も実に19.7%にのぼる。日本の犬社会も、人間同様に高齢化社会なのだ。

 その要因の一つは、ドッグフードやおやつの定着による栄養バランスの取れた食事、ペット保険の充実によって診療機会が増えたこと。さらに、犬用のジムやプールといった運動施設なども増加している。同協会によると、高級ドッグフード市場は431億円、その他、健康志向を反映した消費の伸びが目立っているという。

 「愛犬のためのワンコイン料理教室」は、ペットの総合情報サイト「ペット生活」やペットの動画・画像配信サイト「Pet Film」などを運営するヴェイプスが開催した。この日のメニューは「アイス風わんごはん」。焼いたさつまいもをつぶしてシュガーコーンの上にのせ、アイス風に仕立てたものだ。「普段から愛犬のごはんは手作りしているのですが、こんなに可愛らしい食事ができたらうれしい。休日など時間に余裕がある時に作ってあげたいですね」などの声が聞かれ、評判も上々だった。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:31 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリスマスに猫戻る、7年ぶり 独ベルリン

AFPBB News


【12月27日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)で、7年前から行方不明になっていた白黒の猫「ミコ(Miko)」が見つかり、家族のもとに帰った。家族にとっては、人気SF映画シリーズ「スター・ウォーズ(Star Wars)」の新作公開以上の素晴らしいクリスマスプレゼントとなった。

「ベルリンのシャルロッテンブルク(Charlottenburg)地区のある家族は今年、特別な『ハッピーエンド』を迎えるクリスマスの物語を経験した」と26日、ミコが保護されていたシェルターを運営する動物保護団体は述べた。「家族はクリスマスの日に、飼い猫のミコが発見されたと知った。いなくなってから7年が過ぎていた」

 ミコは、自宅からわずか2、3キロしか離れていない、ベルリン・クロイツベルク(Kreuzberg)地区の住民に発見され、シェルターに連れて来られた。身元を示すチップを着けていたため、職員が飼い主に連絡できたという。

 ミコがいなくなった当時、11歳だったエレーナ・ハンケ(Elena Hanke)さんは、父親と姉妹のジェニファー(Jennifer)さんと共にシェルターを訪れ、長い間行方不明になっていたミコと再会。

 長年行方不明だったミコは「少し痩せすぎ」だが元気だと、シェルターの獣医師は喜ぶ家族に話した。(c)AFP



posted by しっぽ@にゅうす at 07:27 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月27日

動物殺処分ゼロ目指す 協力者宮崎県公募へ

宮崎日日新聞


捨てられた犬や猫の殺処分を減らそうと、宮崎県は生後間もない子犬や子猫を一時的に預かり世話をする「ミルクボランティア」の公募に向け、モデル事業に乗り出している。県内初の動物愛護センターが2017年度、宮崎市に開設するのに合わせて県民から広くボランティアを募る予定。殺処分される犬猫の大半を子猫が占める中、一匹でも多くの小さな命を救い、新しい飼い主への譲渡につなげることで殺処分ゼロを目指す。

posted by しっぽ@にゅうす at 07:37 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エシカルファッション@:洋服選びに”道徳的になる”って、どうなること?

ガジェット通信


「エシカルファッション」が主流に?
アメリカに本拠地を置く世界最大の動物愛護団体、PETA(People for the Ethical Treatment of Animals.”動物の倫理的扱いを求める人々の会”)のモットーは、”Animals are not ours.”「動物は、人間のために存在しているのではない」ということです。

ファッション業界で、PETAの意思に賛同しているメーカーはたくさんあります。

例えば『ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)』や、『ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)』、ファストファッションの『Next』『 ASOS』『New Look』『 Topshop』など。
これらのメーカーからは、フェイクのパテントやスエード、紙でできているのに光沢があって革に見えるバッグや、アンゴラ(ウサギの一種)の毛を使用しなくても上品に見え、そのうえ機能性も兼ね備えたニットや、コートなどが発売され、好評を得ています。

これらのファッションは一般に、”エシカルファッション(ethical fashion.道徳的なファッション)”と呼ばれ、2000年台前半からヨーロッパなどを中心に広まり、日本でもで4〜5年前に概念が輸入されたことで、ファッションの重要キーワードのひとつとなりました。
なんと、リアルファーを使わない製品ばかりを作っている、その名も『アンリアルファー(UNREAL FUR)』というオーストラリアのメーカーもあるくらいです。

概念自体は、20年ほど前からあります
このエシカルファッションはもちろん、少し前に話題になったロハス(LOHAS)や、スローフード、商品のトレーサビリティ(追跡可能性)、地産地消、フェアトレード、それに 2006年位からカリフォルニアで始まった、身近な場所で作られた食品を購入・消費する”locavorism”などに、深い結びつきがあります。

これは、商品の価格破壊に大きく貢献してきた要素でもあるのですが、各メーカー(GAPなどのSPA含む)の工場がある途上国での児童労働など、労働環境の悪さを問題視する風潮も『エシカルファッション』の台頭を後押ししました。

あっちをたてるとこちらが立たず?エシカルファッションの限界
若手作家でジャーナリスト;EMILY MATCHAR氏のニューヨークタイムズ紙への寄稿は、非常に示唆的です。

氏は、今や「エシカルファッションを購入すること」そのものが、「自分は社会の持続可能性や正義に寄与しています」という意思の表明手段となっている。と指摘し、個人の自由意思によって作り出された市場こそが、すべてに超越すると考える新自由主義的者(ネオリベ)の典型的な主張である
「あなたの個人的な選択が、社会を変える」という代表的な例になっており、言葉自体はとても聞こえは良いが、実際にはうまくいかないことの方が多い。というのです。

例えば 「獣害」として、殺処分を受けている動物たちをただ焼却処分することが、果たして道徳的と言えるのか。

また、アンゴラを使わない化学合成繊維で出来たニットを買ったとして、そのことで、皮革産業の技術者(アルチザン)や、工場労働者の仕事はなくなって収入を絶たれ、ついには伝統が失われます。
また、多くの化学合成繊維には石油が使用されていることから、工場からは日々多量の有毒物質が垂れ流されており、長期にわたって身につけていると アレルギーや不妊、発がんなども懸念されます。

市場経済にすべてを委ねていたら、どんどん”不都合な事実”が噴出するわけです。

理想的な、エシカルファッションとは
エシカルファッションブランドとして有名な『Victoria Road』創立者で、財務責任者のMegan Brosterman氏がフィントンポスト紙に寄稿したところによると、エシカルファッションで利益を得るのは「生産過程すべてに関わる人」でなければなりません。
「道徳的」というのは、ファッション業界に関わる全ての人々ーデザイナー、技術者、お針子、工場労働者までーが等しく利益を享受できている状態を指します。
そして、製品の製造過程で いかなる有害物質もその排出量を減らせている状態を「エコ」と呼びます。

流行に乗せられることなく、消費者が自分で判断を
PETAは毎年『PETA FASHION AWARDS』を開催し、エシカルでファッショナブルな商品を発信するメーカーを表彰しています。
また、歴史と権威ある婦人雑誌『VOGUE』などに対し、リアルファー、レザーを使った洋服を永遠に紙面から排除することを求めています。

ただ、筆者としては、これは報道の自由を侵害しかねない行為であり、これに屈せず影響力あるメディアには中立でいてもらいたいと思います。
上記の「消費者の個人的な選択が社会を変える」という言葉通り、多くのメーカーはエシカルファッションにシフトしてきており、そのこと自体は利益追求組織である企業の宿命です。

しかし、それが本当に道徳的なのか、市場を決定するキープレイヤーである消費者自身が今一度問うてみるべきなのではないでしょうか。

〈参照〉

#FairTuesday and the Ethical Fashion Movement: Can They Make a Difference?-huffingtonpost.com
Sorry, Etsy. That Handmade Scarf Won’t Save the World.-nytimes.com
The limits of locavorism-theweek.com
PETA UK Vegan Fashion Awards 2014-peta.org.uk
PETA Celebrates Animal-Friendly Designers-vogue.co.uk


posted by しっぽ@にゅうす at 07:35 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

猫と日本人

NHKエコチャンネル


あなたはネコ派ですか? それともイヌ派ですか? パコちゃんは100%ネコ派です。
きょうはネコ偏愛の日本文化史です。

猫。この素晴らしい生き物はいつ頃日本にやってきたのでしょうか。
文献上記録に残る猫一号は、平安時代初期に唐から渡来し宇多天皇が愛育したという黒猫です。天皇の日記(『寛平御記』)には、「私の黒猫は毛色が美しくネズミ捕りもうまく、寝ると玉のようで歩く姿は雲の上をいく竜みたい…」とお褒めの言葉がずらり。
宇多天皇に続く歴史的猫好きといえば平安時代中期の一条天皇で、彼は飼い猫に「命婦のおとど」という高貴な名前と爵位を与え、乳母までつけたという人です。『枕草子』によると、ある時この乳母がちょっとおどかすつもりで「命婦のおとど」に犬をけしかけました。ところが翁丸という名のこの犬は本気で走りかかってしまい、現場をおさえた天皇はたいそう怒って乳母を宮中出入り禁止にし、不幸な翁丸は島流しの刑に……。
さらに天皇は人間の赤ん坊に行う“産うぶ養やしないの儀”を猫のために行い、家臣を列席させたらしいのですが、これはさすがに「奇怪の事」と陰口が残されています。一条天皇の“ペットバカ”は少々おおげさな例ですが、この頃の猫は超高級な輸入品として貴族の間で丁重に扱われていたようです。
平安貴族は大切な猫を綱でつないで飼育しましたが、『源氏物語』ではその猫が危険な不倫の手引き役に。年若い女三宮を2番目の正室に迎えた源氏でしたが、女三宮はもともと源氏の息子である柏木が奥さんにと願った人でした。思い人を父にとられて悶々とする柏木くん。彼が庭で蹴鞠遊びをしているときのこと、六条院から駆けだした猫の綱で御簾がまくれあがり、中にいた女三宮の姿があらわになります。当時貴族の女性が男性の前に姿をさらすのは滅多にないことでした。女三宮を間近に見た柏木の煮詰まる恋心は爆発し、彼はせめて手の届かない女三宮の代わりにと策を弄して彼女の飼い猫を手に入れます。さすが光源氏の息子、尋常ではないですね。
つひにこれを尋ねとりて、夜もあたり近く臥せたまふ。明けたてば、猫のかしづきをして撫で養ひたまふ
(若菜 下『源氏物語』)
(柏木様は)ついに猫を手に入れて自分の近くにお寝かせなさる。夜が明けるとすぐ猫の世話にとりかかり、大切に撫でてお育てになる
『ハイビジョン特集 源氏物語』女三宮、『ハイビジョン特集』御簾をまくったねこ
室町時代に入ると舶来品だった猫も庶民の間に広まり、江戸時代には猫が主役のお話も生まれました。
歌川国芳の肖像画、国芳作 猫の当て字『朧月猫乃草紙』は山東京山(文)、歌川国芳(絵)の猫好き二大スターによる大衆娯楽作品。カツブシ問屋の飼い猫とらさんと駆け落ちした、メス猫おこまの一代記です。
人は辛抱が大事、猫は糞仕が大切。びちびちが治ったからは、どのよな所へ貰われて、言い交わしたとらさんに巡り逢うまいものでもない。
家を出た二匹はさるお屋敷の縁の下に住みつこうとしますが、愛しいとらさんは犬に追われて失踪。残されたこまは屋敷のお姫様に拾われて、魚はオール骨抜き、鯛の蒲鉾までいただくリッチな生活を送ります。しかし贅沢な食事が災いしてどうもお腹の調子が悪いよう……。
そんなある日、こまはこともあろうに姫様のお膝の上で粗相をしでかし、お屋敷を追い出されてしまいます。専用の蒲団にお風呂、体にはお香を焚き込まれる生活は終わりを告げ、「猫は糞仕が大切」、つまり飼い猫はトイレの始末が肝心と悟ったこまの、とらさん探しが始まります。

『吾輩は猫である』初版と夏目漱石いくら人間だって、そういつまでも栄える事もあるまい。
まあ気を永く猫の時節を待つがよかろう。
夏目漱石(『吾輩は猫である』)
日本で一番有名な猫といえばこれでしょう。「性の悪い牡蠣のごとく書斎に吸い付いて、かつて外界に向って口を開ひらいた事がない」という無精で胃弱な英語教師の家に住み着いた猫氏が、この牡蠣的主人や彼の元を訪れる客たちを観察し、猫の目から見た人間界を語ります。
モデルは漱石の家に迷い込んだ黒猫で、漱石が猫の死亡通知を出したというのは有名な話。奥さんの方も猫の月命日には鮭一切れと鰹節をかけたご飯を欠かさずお供えしたそうですが、晩年具合の悪くなってきた猫への漱石と妻の対応はなんだか冷たいし、小説の猫と同じく名前もつけなかったようで、この夫婦が猫に抱いていた感情は不思議です(「猫の墓」『永日小品』)。

四月二十六日金曜
晴曇晴曇。夜雨。
今朝も昨日からの続きでくよくよして、涙が流れて困る。夕方近くなり、夜に入れば、一寸したはずみで又新しく涙が出て、ノラがいつもいた廊下を歩くだけで泣きたくなる。雨の音が一番いけない。
151218_007.jpg最後にご紹介するのは、作家・内田百閧ェいなくなってしまった愛猫を探す日々を記録した随筆『ノラや』。ノラはまだ子猫だった時に百闡の庭に迷い込み、夫妻に育てられた猫でした。百閧ヘノラ捜索の手がかりに新聞広告を出して何千枚ものビラを刷り、寄せられた目撃情報は残らず確認しますが、どれもノラではありません。庭からあまり出ることもなく、百阨v妻に至れり尽くせりのご飯をもらっていたノラは外でどうしているでしょうか。
ノラの失踪以来、毎晩知人を呼んで夕飯をとった百閧フ寂しさは大変なものでした。いい加減自制しようと思っても涙が止まらないこと、ノラの帰宅を想像すると想像する前よりも辛くなることが、日記形式で実に切々と綴られていきます。風呂の蓋で寝ていたノラを思い出すからと風呂にも入らず、すっかり痩せて視力も落ちた百閧フ姿が痛々しい。雨の明け方に百閧ェ想像したノラの濡れそぼる耳や、愛猫の好物を書いたさりげない文章が、泣けてたまらない究極の猫本です。
この写真でお別れです。ネコ好きの和菓子屋さんの創作菓子。色とりどりの肉球です。
では、また!
posted by しっぽ@にゅうす at 07:33 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする