仙台弁護士会の有志グループ「動物との共生を考える弁護士の会・東北」(通称ハーモニー)は、仙台市青葉区の青葉通地下道ギャラリーで初めてのパネル展を開催している。飼い主のいない犬や猫など動物の権利擁護を呼び掛ける。29日まで。
パネル展は石巻市の動物愛護団体アニマルクラブ石巻との共催。人間に捨てられた動物の過酷な暮らしや、人間と野良猫の共生などを伝える写真、ペットを終生飼育する義務を定めた動物愛護法の説明などパネル計170枚を展示した。
ハーモニーは犬や猫などのペットを飼育する弁護士が2013年に設立し、現在のメンバーは13人。他都市の取り組みを学んだり、市動物愛護センターを見学したりしながら、動物のために弁護士として何ができるかを模索してきた。
対外的な活動の第一歩として、パネル展開催を支援したアニマルクラブ代表の阿部智子さん(57)は「虐待や遺棄などを禁じる動物愛護法の精神はあまり知られていない。法律家がともに活動してくれることは心強い」と歓迎する。
ハーモニーは今後、動物との共生に向けた条例制定の働き掛けや、高齢者がペットのために財産を残す信託制度の周知などに取り組むという。代表の佐藤由紀子弁護士(62)は「動物と人間の共存に向け、弁護士としての経験を生かしたい」と意気込んでいる。