動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2016年07月28日

生まれたばかりの我が子を商品に…ぼろぼろの体、劣悪な環境で「子供をうむ道具」として扱われる悲惨な繁殖犬の実態

niftyニュース


休日の家族連れでにぎわうペットショップ。複合型レジャー施設の一角やホームセンタターにもペットコーナーを併設してあるところが多いですよね。小さく区切られた透明のショーケースには様々な人気犬種の可愛い子犬たちが並べられています。子犬たちの愛らしい仕草に、ついつい足を止めて見入ってしまうことも多いではないでしょうか。でも、ショーケースにいるのはいつも小さな子犬ばかり。この沢山の子犬はどこからやってきたのでしょうか…。
 その謎が明らかにされたのが『子犬工場 いのちが商品にされる場所』(大岳美帆/WAVE出版)です。この本では劣悪な環境で、ただ子犬をうむだけの道具として扱われる繁殖犬の実態とその悲惨さを訴えています。

保護シェルターにいる犬の正体「子犬が作られる場所」パピーミルとは?

 みなさんは繁殖犬と呼ばれる犬のことをご存じでしょうか。繁殖犬とは子犬をうむために飼われているお母さん犬やお父さん犬のことです。通常、犬を繁殖させる際には、犬種ごとの特徴や性質のほかにも、栄養学、遺伝学など様々な知識が必要になってきます。こうした知識にもとづいて計画的に子犬をうませているのが本来のブリーダーで、「シリアスブリーダー」と呼ばれています。子犬をうんで育てている人たちといったらこの「シリアスブリーダー」思い浮かべている人がほとんどではないでしょうか。でも、この「シリアスブリーダー」の育てた子犬がペットショップに並ぶことはまずありえません。「シリアスブリーダー」は必ず育てた子犬を大切に扱ってくれそうな方だけに直接譲るというのです。ではペットショップにいる子犬たちは誰が育てているのでしょうか。

 その答えが、工場で商品を大量生産するように子犬を大量にうませている「パピーミル業者」です。「パピー」というのは子犬のことで、「ミル」が工場、つまり「子犬生産工場」となります。パピーミルでは人気がある犬種の繁殖犬を何十頭も飼っていて、特別な知識も愛着もないままに、繁殖犬たちに子犬をどんどんうませています。実は子犬を繁殖するためには特別な試験も資格も必要なく、役所で書類を提出するだけで繁殖をはじめられるのです。そのためただお金儲けのためだけに犬を繁殖する人が増えてしまったのです。パピーミル以外にも「大量生産」はしないものの趣味やお小づかい稼ぎが目的のブリーダーなどがいます。

 現在、動物保護団体の保護シェルターにいるほとんどの犬が、こうした繁殖犬であるといわれています。目の見えない犬、耳の聞こえない犬、片足のない犬、薄汚れて毛が絡みぼろぞうきんのようにみすぼらしい姿の純血腫の犬たちがそこには多く存在します。いったいどうしてこのような状態になったのでしょうか。

劣悪な環境で「子供をうむ道具」として扱われる悲惨な繁殖犬の生活

 繁殖犬はその多くがそまつなプレハブ小屋などで多頭飼いされています。そして狭いケージに押し込まれたまま、繁殖期がくるたびに子犬をうむことを強要されます。パピーミルは何十頭という犬を1人、もしくは数人で管理することが多いため、繁殖犬のケージには常に糞尿が放置され、病気になっても、けがをしても、治療されることはまずありません。パピーミルに必要なのは可愛い子犬であり、売り物ではない繁殖犬にお金や手間をかけることはしないのです。こうしてケージから一歩も出ることなく死んでしまう繁殖犬が多くいます。

売れ残ったペットショップの子犬たちも同じ運命をたどることも…

 一方でまだ小さなうちに母親犬と引き離された子犬たちは生後45日が過ぎると「ペットオークション」という市場で競りにかけられます。移動用の小さなケージや段ボールに入れられて長時間移動するために、体が弱り死んでしまうことも多いといいます。この本によると2014年度には市場やペットショップへの移動中だけで2万3000頭の子犬や子猫が死んでいるそうです。こうしてなんとかペットショップにたどりついた子犬も、体を大きくしないために必要最低限のえさしか与えられない状況が続きます。それでも売れ残ってしまった場合は、その多くがペットショップを運営している会社やパピーミル、ブリーダーに繁殖用として売られていきます。子犬たちもまた、親と同じ運命をたどる可能性があるのです。

負の連鎖を断ち切るために必要なこととは?

 現在アメリカのいくつかの都市では、すでにペットショップで犬や猫を売ることが禁止されています。これは、ペットを飼いたいと思う人以上にパピーミルで生産されるペットの数が圧倒的に多く、殺処分されるペットの数があまりに多かったためです。そして、殺処分を減らすためには売られる犬や猫の数を減らせばいいという結論に達しました。現在生体販売が禁止されている都市では、ペットが欲しい人はシリアスブリーダーか「アニマルシェルター」といわれる動物保護施設にいきます。

 そしてこの日本でも、現在殺処分される犬、悲惨 な繁殖犬を生み出さないための活動を続けている人たちがいます。この本を読むことで、ペットショップで売られる可愛い子犬の陰に隠された繁殖犬の悲劇を、1人でも多くの人に知ってもらいたいと思います。

文=朝倉志保


posted by しっぽ@にゅうす at 08:02 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ご近所の犬がうるさ過ぎて困っている時 〜同じ犬の飼育者として感じること〜

ネタリか


ご近所の犬がうるさ過ぎて困っている時

runaway

同じ犬の飼育者として感じること

たとえば、犬の散歩で通る度に、庭先や室内から犬が激しく吠えてくる近所のお宅。
同じ、犬を飼う者として「飼い主さんはさぞ肩身が狭いだろうな」と気の毒な気がして、そそくさとその場を通り過ぎたり、できるだけそのお宅の前は通らないようにしていますが、たまたまそんなシチュエーションで顔をしかめて横を通り過ぎる人でもいれば、犬の存在そのものが冷ややかに見られている気がして、こちらも何となく肩身の狭い気持ちになるものです。

一方では、「よその犬が通る度にこれでは、ご近所から苦情は来ないのだろうか。毎日のことだろうに、どうして犬のお散歩時間帯は犬を室内に入れるとか、室内でも外の気配が伝わらない場所に移動させるとか手を打たないんだろうか?」と疑問にも思うわけです。

おそらく犬の吠えが常態化して、客観視できなくなっているか、あるいは1つ2つ手は打ってみたが、効果がなかったのでサジを投げたというケースが多いのではないでしょうか。

飼い主さんにとっては可愛い我が子なので我慢できるでしょうが、犬を飼っていない、または犬が嫌いな人達からしたら、それは騒音でしかなく・・・・。

そのうち、ペット飼育禁止のムードが広がったり、飼育上の規則がキツくなったりすれば、コトは「あそこの家のうるさい犬」の問題に留まらず、周辺で飼われている犬全体に波及するわけで・・・。
実際に過去、私の暮らすマンションでもそんなムードになりかけたことがあるのです。
なので、よそのお宅の犬が、毎度、激しく吠えていると、犬を飼っている身としては内心ヒヤヒヤするのです。

ご近所の犬がうるさい時の対処方法

runaway

実際にあったケース

以下は、身近なワン友さん達から聞いたケース。
ここから対処の仕方をちょっと考えてみたいと思います。

1.マンションの顔見知りの住人から「留守中に吠えてたよ」と言われた
2.マンションの管理人から「苦情があったので気をつけてください」と注意を受けた
3.夜中に犬が吠えていたら無言電話がかかってきた
4.早朝に隣人が訪れ、「犬の吠え声で遊びに来ていた孫が怖がって眠れなかった」と、いささか感情的に苦情を申し入れられた
5.帰宅したら「犬が吠えてうるさいです」とドアに張り紙がされていた

"1"で指摘してきた住民は、「自分も犬を飼っている」「飼ってはいないが犬は好き」「犬は好きじゃないが日頃から飼い主と良好なコミュニケーションが取れている」という人と様々かと思います。
基本的に苦情というより、飼い主を慮っての注意といった感じです。

"1"も"2"も比較的よく耳にするケースですが、あとの3つは少々穏やかならざるものがあります。

苦情を申し入れる側も当初は「飼い主もきっと気付いてくれるだろう」という、相手の良識を信じる気持ちが働くものです。
が、改善の様子が見られなければしだいにイライラするのは人情というもの。
ためこんだフラストレーションのために、いざ苦情を口にする時には感情的になりがち。
このパターンは、犬が好きではなかったり、日頃からコミュニケーションのない人であることが多いようです。

一方、犬を飼っている第三者は、自分も何かしら肩身の狭い思いをしていたりするので、よその犬がうるさくても注意を促すのは気が引けてしまうものですが、でも、だからこそ共有できる思いもあるわけで、言われる側も耳を傾ける気持ちにもなるのではないかと思います。

ということで、犬を飼っている私たちはどう対処したらいいのか、下記の通り、考えてみました。

庭先やゴミ捨てなどで顔を合わせた時に

日頃から、ある程度コミュニケーションをとっている間柄なら、立ち話のついでに「ところで、最近ワンちゃんよく吠えてるけど、どうしたの?」とか「この間はワンちゃんひとりでお留守番だったの? ずいぶん吠えてたけど」などと触れてみる。
良識のある飼い主さんなら、真意を察してハッとするのではないでしょうか。
あるいは「どうやって静かにさせておけばいいか分らない」と悩みを打ち明けてくるかもしれません。
しつけに困っているようなら、知っているトレーナーや方法を紹介してみましょう。
ただし上から目線は絶対にダメ。聞く耳を持ってもらうためにも、「うちも気付かないところで迷惑かけてたら教えてね。犬が嫌いな人もいるからお互いに気をつけようね」などとコトを共有する気持ちでひとこと添えて。
心の中では「うちの犬はちゃんとしつけてるけど、あそこんちの犬は全くしつけがなってない。お陰でこっちも肩身が狭い」と思っていたとしても、です。

管理人や自治会長を通して

日頃からあまりコミュニケーションのない相手の場合や、親しいだけに言いづらいような場合は、マンションの管理人や自治会長など、住民に注意を促す妥当な立場の人から伝えてもらうのが無難。
回覧板や掲示板に「最近、犬の鳴き声がうるさいと苦情が寄せられています。飼い主の人は気をつけましょう」などの一言を加えてもらう方法もあります。

しかるべき機関に相談する

過去には、近所同士の犬をめぐるトラブルが刃傷沙汰にまで発展した事件もあり、稀ではありますが個人での対応を避けたほうが良いケースもあります。
犬の吠えの程度がすさまじい、さらに飼育状況が健全とは言いがたい、飼い主に明らかに改善する気がなく、第三者の申し入れもハナから聞く耳を持たない、注意するとキレる・・・などなど、話し合いが不可能だったり、険悪なムードが漂い始めた場合は、保健所や警察に相談して指導してもらうしかないでしょう。
そこまでいかなくても、地域の活動熱心な動物愛護推進委員を紹介してもらい、相談するという手もあります。
ただ、しかるべき窓口に相談した後も、キレた飼い主が犬を保健所に持ち込んだり、遺棄したりすることのないよう見守ってほしいと思います。

まとめ

近所の犬がうるさくい時の対処法を下記の通り段階的に3つ挙げてみました。

1.直接話す
2.第三者に伝えてもらう
3.警察や保健所に相談する

とは言え、線引きは難しいのが現実。

結局は、苦情対象にならないよう個々が気をつけるべきですが、自分が注意を促すにせよ、逆に注意を受けたにせよ、カギになるのが飼い主どうしのコミュニケーション。
日頃から、近所のワン友さんたちと気楽に挨拶を交わしたり相談したりできる良好な関係を築いておくことが大切と言えそうですね。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:58 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ペットと安全に(2)飼い猫にかまれ感染症

ヨミドクター


シャーッ。2007年夏の早朝、飼い猫の激しく威嚇する声で、福岡県筑後市のA男さん(66)は目が覚めた。

 縁側で網戸を挟んで、野良猫とにらみ合っていた。「これはまずい」。とっさに飼い猫を抱きかかえ、その場から引き離そうとしたその時、右の手首に強い痛みを覚えた。興奮した飼い猫にかまれていた。出血はあまりなかったが、鋭い歯が刺さって5ミリくらいえぐられていた。

 とりあえず自分で消毒を済ませ、いつも通り仕事に向かった。痛みも徐々に気にならなくなった。しかし、昼頃から右腕の様子がおかしくなった。手首が赤くなって腫れ始め、時間とともにひじまで広がり、最後は脇の近くまで腫れ上がった。

 痛みより、ひどい腫れや赤黒い色が気持ち悪かった。「これは診てもらわんといかんな」。A男さんは仕事を終えた夕方、職場近くのかかりつけ医に相談。猫にかまれたと知った医師は、公立八女総合病院(同県八女市)の院長で、動物からうつる感染症に詳しい吉田博さん(現・姫野病院名誉院長)に連絡を入れた。

 かまれて数時間後に患部が腫れ始めたことから、吉田さんはパスツレラ症と診断した。パスツレラ症は、猫や犬の口の中にすむパスツレラ菌に感染して起こる病気だ。ほぼすべての猫がこの菌を持つほか、犬でも75%近くが持っているという報告もある。ペットにかまれたりひっかかれたりして起こる感染症では最も頻度が高い。傷口から感染し、皮膚や関節にうみを伴った炎症を起こすほか、まれに重症化して敗血症になり、死に至ることもある。菌の増殖するスピードが速く、素早い対処が必要だ。

 吉田さんは飲み薬より効き目が早い点滴薬で治療を行い、A男さんの腕の腫れや赤みは、その日のうちに引いた。A男さんはその後も3日間、菌をきちんと抑えるために、点滴に通った。「飼い猫にかまれて通院するなんて恥ずかしかったけど、自分の腕があんなに腫れたのは見たことがなかった」と振り返る。

 パスツレラ菌は、ホコリなどと一緒に吸い込んで感染し、風邪や肺炎のような症状が出ることもある。健康な人なら重症化することは少ないが、高齢者や、がん、糖尿病を抱えている人は注意が必要。動物と触れ合った後に、手洗いやうがいをすることが大切だ。

 A男さんの飼い猫は昨年、この世を去った。「あれ以来、飼い猫でも色々な病原菌を持っているとわかり、興奮している時は気をつけるようになった。普段はおとなしかったんだけどね」と、猫の写真に目を細めた。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:56 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

重傷化の例も ペットが虫に刺されないためにはどうすべきか

ガジェット通信


物言わぬペットのとっさのトラブルに、どう対処すればいいのか、悩んだ経験がある人は多いのではないだろうか。

「5才のゴールデン・レトリバー(♂)を連れてキャンプに行ったのですが、足をブヨに刺されてしまいました。家に帰る頃には、腫れて足を引きずるほどに。病院へ連れて行きましたが、完治に2週間もかかりました。夏の虫対策や刺された時の応急処置を教えてください」(広島県・ありさ・39才主婦)

 この悩みに、小学館ジュニア文庫『動物たちのお医者さん』の構成などがある白金高輪動物病院総院長の佐藤貴紀さんが答えてくれた。

 * * *
 虫の中でも特に、蚊やノミ、マダニは犬の健康を大きく害する可能性があります。ですから、ペットも虫対策が大切です。愛犬にも安心して使える、天然素材の虫よけアロマスプレーなどもあるので、お出かけの際は活用し、飼い主が守ってあげてください。

 お出かけの際だけでなく、虫対策で最も気をつけたいのが「フィラリア症」です。フィラリア症とは、蚊を介して犬の心臓に寄生虫が住みつく感染症です。フィラリア症は毎月1度の投薬で予防できるので、蚊が発生する5〜11月くらいまでは、飼い主の責任として必ず行ってください。

 蚊の発生時期は地域ごとに異なりますから、投薬期間はかかりつけの獣医師と相談して決めるのがおすすめです。

 投薬だけでなく、日常生活でも注意が必要。蚊は水が溜まった場所に繁殖するので、バケツなどを外に出しっぱなしにしないようにしましょう。

 また、ノミはアレルギー性皮膚炎や、瓜実条虫という寄生虫感染症を起こすことがあり、マダニはバベシア症という、犬の赤血球を壊して貧血にする感染症を運ぶこともわかっています。

 ノミやマダニの予防薬にはさまざまなタイプがあり、月に1度、皮膚に直接つける外用薬から、最近では3か月に1度のませるだけでいい薬まで出ています。いずれも動物病院で処方してくれるので、暑くなる前に相談を。まだ、これらの予防薬を手に入れていない人は、今からでも遅くありません。すぐに動物病院へ。

 どんなに予防していても、絶対に刺されないという保証はありませんので、刺されても重症化しないよう、薬で予防することが大事なのです。

 では、蜂やブヨなどはどう対処すべきか。残念ながら、洋服などを着せて防ぐ方法しかありません。

 もし刺されても、絶対に患部を刺激してはいけません。冷やすのも×。アナフィラキシーショックなどを起こす可能性があるため、すぐに動物病院でアレルギー治療などを行ってください。キャンプなど、虫が多い場所に遊びに行く際は、近くの動物病院を調べておくと安心です。

※女性セブン2016年8月4日号


posted by しっぽ@にゅうす at 07:55 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月27日

有為転変】第102回 ドッグレースの悲哀

NNAASIA


休暇を過ごした日本からオーストラリアに戻ると、意外なニュースが飛び込んできた。オーストラリアの総選挙結果ではない。ニューサウスウェールズ(NSW)州政府が来年6月末を最後に、グレイハウンド犬を走らせて賭けるドッグレースを廃止すると発表したことだ。筆者には、これまでドッグレースがいかに残酷かを説き、廃止を求める運動をしてきたオージーの友人がいる。さっそく彼女に、ニュースに驚いたと連絡すると、ちょうど筆者にメールを送ろうと思っていたところだったと言う。

ドッグレースは発表後直ちに7日間停止され、正式には、2017年6月末で完全に廃止されることになる。NSW州のベアード首相は、ドッグレース業界に広がる組織的な動物虐待を容認することはできないと、廃止の理由を強調した。

NSW州政府は約1年前、最高裁の元判事であるマクヒュー氏を長とする調査委員会を立ち上げていた。その調査報告書によると、同州では過去12年間にレース用のグレイハウンドが9万7,783頭飼育され、このうち4万8,891〜6万8,448頭が、レースに勝てないことから殺処分されたことが分かったとしている。これは、殺処分されるグレイハウンドが毎年最大5,700頭に上る計算だ。

ドッグレース廃止の発表で、業界や関係者らは騒然となったようだ。

緑の党(グリーンズ)や動物保護関係者からは評価する声があったものの、「英雄気取りで全くばかげた決定」「自分に酔っているだけ」などの批判が、与党を形成する国民党などからも渦巻いた。

ビクトリア州やクイーンズランド州、タスマニア州はこれまで通り、ドッグレースを支援していくことを明言したものの、首都圏特別区(ACT)はNSW州に追随する可能性も示唆している。

■3億豪ドル産業

いささか驚かされたのは、ドッグレース業界がいかに残酷なのか……ということよりも、ひとつの業界が廃止されるということの決定があまりに唐突だったためだ。その驚きに加え、そもそも州議会が8月から始まるというのに、議会審議を経ずに決めていいのだろうか、という素朴な疑問もある。

というのも、調教師などを含めたドッグレース業界関係者は1万人存在し、レース愛好家のクラブが35カ所あり、業界は3億3,500万豪ドル産業と言われる。

NSW州にもたらす納税収入は毎年3,000万豪ドルに上り、周辺事業なども合わせると9,000万豪ドルの収入を誇るという。それを、鶴の一声でポンと廃止するというのだ。

■建前の背後に

これが日本なら、一つの産業を握りつぶすような決定が、突然発表されることはあり得ないところだ。

ベアード首相がこれほど強気に打って出たことで、前労働党政権時代に、輸出された生体牛が虐待されているとして、インドネシア向け輸出を全面禁止したことや、捕鯨に対するオーストラリア人の反応が想起させられる。

愛着のある動物に対する保護意識に、おそらく日本人が想像する以上に、価値を置いているのだと推測される。

だが今回はそうした「動物愛護」という建前以上に、その背後に見え隠れしているのは、潤沢な州財政だろう。

事実、NSW州は6月末に発表した新年度予算案で、37億豪ドルに上る過去最高水準の黒字を発表したばかりだ。ドッグレース業界からの3,000万豪ドル程度の収入がなくなるのは取るに足りないと踏んだのだろう。

その辺りが、動物愛護を前面に出せず、雇用や経済、食肉確保のために背に腹は替えられぬ世界の国々や、財政難に苦しむ西オーストラリア州やタスマニア州などとは決定的に異なるところなのだろう。

さてわが友人は、メールで「自分も驚いたけど、ベアード首相の歴史的な英断を賞賛したい」と諸手を挙げて喜んでいた。7月24日(日)に黒の服をまとった参加者が、オーストラリア全土でドッグレース業界の残酷さを訴えるデモを行うのだという。次のターゲットは、タスマニア州だそうだ。

■日本にもできていた?

ところで、日本にはギャンブルとしてのドッグレースはない。

だが戦後、米占領軍のGHQが靖国神社を取り壊して、ドッグレース場にする計画を持っていた、という逸話が残る。その際、当時のローマ教皇庁代表のビッテル神父らが靖国神社取り壊しに反対して、結果的にドッグレース計画も中止されたのだという。一歩間違うと、靖国神社が存在せず、代わりに九段下にドッグレース場ができていた可能性があるのだ。

しかし、たとえドッグレースが存在していた場合でも、日本ではまず間違いなく、動物保護を前面に出して300億円産業を握りつぶす決断のできる政治家は現れないとは思うけれど。<NNA豪州編集長・西原哲也>


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: 社会・事件


posted by しっぽ@にゅうす at 08:00 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災ペットを受け入れ 県と福岡市 犬10匹、譲渡先募る [福岡県]

西日本新聞


熊本地震発生後、飼い主とはぐれたとみられる犬3匹が26日、保護していた熊本県動物管理センターから古賀市の福岡県動物愛護センターに届けられた。25日には福岡市東部動物愛護管理センターの職員が、熊本県センターを直接訪ねて犬7匹を引き取っており、被災ペットの支援の輪が広がっている。福岡県と福岡市の各センターは不妊去勢手術などをした上で譲渡先を募ることにしている。

 この日、福岡県が受け入れたのは、いずれも雌の雑種で、生後約5カ月から2歳ぐらい。当初、猫も引き取る予定だったが、連日の暑さで体調を悪くしたため、今回は見送られたという。3匹を車で運んできた熊本県健康福祉部の江川佳理子さんは「早く新たな飼い主が見つかってほしい」と期待していた。

 熊本県によると、地震発生後、飼い主不明で熊本市を除く各保健所と県センターに保護された犬・猫は計887匹。うち98匹が飼い主に戻り、520匹が譲渡されたが、まだ約260匹が保護されている。

 各センターの問い合わせ先は福岡県=092(944)1281、福岡市=092(691)0131、熊本県=096(380)3310。

=2016/07/27付 西日本新聞朝刊=


posted by しっぽ@にゅうす at 07:50 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災ペットを福岡市受け入れ 「一人でも多く」飼い主募集

産経ニュース

福岡市は25日、熊本地震の混乱で飼い主とはぐれるなどした犬7匹を熊本県の動物管理センターから受け入れた。福岡市は8月上旬からインターネット上で飼い主を募集する。市東部動物愛護管理センターの吉柳善弘所長は「一人でも多くの人に飼い主になってほしい」と語った。

 熊本県によると、21日現在、地震後に首輪が外れて飼い主と離れ離れになったり、飼育できず持ち込まれたりした犬や猫は887匹(野犬など含む)に上る。

 これまでに618匹は元の飼い主ら受け入れ先が見つかったが、269匹は保護されたままで、熊本県は「数が増えすぎて収容が困難」として、県外を含めて飼育する人を探している。



posted by しっぽ@にゅうす at 07:49 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする