動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2016年07月27日

有為転変】第102回 ドッグレースの悲哀

NNAASIA


休暇を過ごした日本からオーストラリアに戻ると、意外なニュースが飛び込んできた。オーストラリアの総選挙結果ではない。ニューサウスウェールズ(NSW)州政府が来年6月末を最後に、グレイハウンド犬を走らせて賭けるドッグレースを廃止すると発表したことだ。筆者には、これまでドッグレースがいかに残酷かを説き、廃止を求める運動をしてきたオージーの友人がいる。さっそく彼女に、ニュースに驚いたと連絡すると、ちょうど筆者にメールを送ろうと思っていたところだったと言う。

ドッグレースは発表後直ちに7日間停止され、正式には、2017年6月末で完全に廃止されることになる。NSW州のベアード首相は、ドッグレース業界に広がる組織的な動物虐待を容認することはできないと、廃止の理由を強調した。

NSW州政府は約1年前、最高裁の元判事であるマクヒュー氏を長とする調査委員会を立ち上げていた。その調査報告書によると、同州では過去12年間にレース用のグレイハウンドが9万7,783頭飼育され、このうち4万8,891〜6万8,448頭が、レースに勝てないことから殺処分されたことが分かったとしている。これは、殺処分されるグレイハウンドが毎年最大5,700頭に上る計算だ。

ドッグレース廃止の発表で、業界や関係者らは騒然となったようだ。

緑の党(グリーンズ)や動物保護関係者からは評価する声があったものの、「英雄気取りで全くばかげた決定」「自分に酔っているだけ」などの批判が、与党を形成する国民党などからも渦巻いた。

ビクトリア州やクイーンズランド州、タスマニア州はこれまで通り、ドッグレースを支援していくことを明言したものの、首都圏特別区(ACT)はNSW州に追随する可能性も示唆している。

■3億豪ドル産業

いささか驚かされたのは、ドッグレース業界がいかに残酷なのか……ということよりも、ひとつの業界が廃止されるということの決定があまりに唐突だったためだ。その驚きに加え、そもそも州議会が8月から始まるというのに、議会審議を経ずに決めていいのだろうか、という素朴な疑問もある。

というのも、調教師などを含めたドッグレース業界関係者は1万人存在し、レース愛好家のクラブが35カ所あり、業界は3億3,500万豪ドル産業と言われる。

NSW州にもたらす納税収入は毎年3,000万豪ドルに上り、周辺事業なども合わせると9,000万豪ドルの収入を誇るという。それを、鶴の一声でポンと廃止するというのだ。

■建前の背後に

これが日本なら、一つの産業を握りつぶすような決定が、突然発表されることはあり得ないところだ。

ベアード首相がこれほど強気に打って出たことで、前労働党政権時代に、輸出された生体牛が虐待されているとして、インドネシア向け輸出を全面禁止したことや、捕鯨に対するオーストラリア人の反応が想起させられる。

愛着のある動物に対する保護意識に、おそらく日本人が想像する以上に、価値を置いているのだと推測される。

だが今回はそうした「動物愛護」という建前以上に、その背後に見え隠れしているのは、潤沢な州財政だろう。

事実、NSW州は6月末に発表した新年度予算案で、37億豪ドルに上る過去最高水準の黒字を発表したばかりだ。ドッグレース業界からの3,000万豪ドル程度の収入がなくなるのは取るに足りないと踏んだのだろう。

その辺りが、動物愛護を前面に出せず、雇用や経済、食肉確保のために背に腹は替えられぬ世界の国々や、財政難に苦しむ西オーストラリア州やタスマニア州などとは決定的に異なるところなのだろう。

さてわが友人は、メールで「自分も驚いたけど、ベアード首相の歴史的な英断を賞賛したい」と諸手を挙げて喜んでいた。7月24日(日)に黒の服をまとった参加者が、オーストラリア全土でドッグレース業界の残酷さを訴えるデモを行うのだという。次のターゲットは、タスマニア州だそうだ。

■日本にもできていた?

ところで、日本にはギャンブルとしてのドッグレースはない。

だが戦後、米占領軍のGHQが靖国神社を取り壊して、ドッグレース場にする計画を持っていた、という逸話が残る。その際、当時のローマ教皇庁代表のビッテル神父らが靖国神社取り壊しに反対して、結果的にドッグレース計画も中止されたのだという。一歩間違うと、靖国神社が存在せず、代わりに九段下にドッグレース場ができていた可能性があるのだ。

しかし、たとえドッグレースが存在していた場合でも、日本ではまず間違いなく、動物保護を前面に出して300億円産業を握りつぶす決断のできる政治家は現れないとは思うけれど。<NNA豪州編集長・西原哲也>


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: 社会・事件


posted by しっぽ@にゅうす at 08:00 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災ペットを受け入れ 県と福岡市 犬10匹、譲渡先募る [福岡県]

西日本新聞


熊本地震発生後、飼い主とはぐれたとみられる犬3匹が26日、保護していた熊本県動物管理センターから古賀市の福岡県動物愛護センターに届けられた。25日には福岡市東部動物愛護管理センターの職員が、熊本県センターを直接訪ねて犬7匹を引き取っており、被災ペットの支援の輪が広がっている。福岡県と福岡市の各センターは不妊去勢手術などをした上で譲渡先を募ることにしている。

 この日、福岡県が受け入れたのは、いずれも雌の雑種で、生後約5カ月から2歳ぐらい。当初、猫も引き取る予定だったが、連日の暑さで体調を悪くしたため、今回は見送られたという。3匹を車で運んできた熊本県健康福祉部の江川佳理子さんは「早く新たな飼い主が見つかってほしい」と期待していた。

 熊本県によると、地震発生後、飼い主不明で熊本市を除く各保健所と県センターに保護された犬・猫は計887匹。うち98匹が飼い主に戻り、520匹が譲渡されたが、まだ約260匹が保護されている。

 各センターの問い合わせ先は福岡県=092(944)1281、福岡市=092(691)0131、熊本県=096(380)3310。

=2016/07/27付 西日本新聞朝刊=


posted by しっぽ@にゅうす at 07:50 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災ペットを福岡市受け入れ 「一人でも多く」飼い主募集

産経ニュース

福岡市は25日、熊本地震の混乱で飼い主とはぐれるなどした犬7匹を熊本県の動物管理センターから受け入れた。福岡市は8月上旬からインターネット上で飼い主を募集する。市東部動物愛護管理センターの吉柳善弘所長は「一人でも多くの人に飼い主になってほしい」と語った。

 熊本県によると、21日現在、地震後に首輪が外れて飼い主と離れ離れになったり、飼育できず持ち込まれたりした犬や猫は887匹(野犬など含む)に上る。

 これまでに618匹は元の飼い主ら受け入れ先が見つかったが、269匹は保護されたままで、熊本県は「数が増えすぎて収容が困難」として、県外を含めて飼育する人を探している。



posted by しっぽ@にゅうす at 07:49 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

迷い犬7匹、受け入れ 「新たな飼い主と生活を」 福岡市動物愛護管理センター /福岡

毎日新聞


福岡市動物愛護管理センター(東区)は25日、熊本地震で飼い主が被災するなどして熊本県動物管理センター(熊本市)が収容していた犬7匹を受け入れた。不妊去勢手術やワクチン接種をして新たな飼い主を探す。

 熊本県健康福祉部によると、地震発生以降、保健所などで保護されて県のセンターに収容された犬は21日までに357匹、猫は530匹。愛護団体などと連携し新たな飼い主を探すなどしてきたが、現在も犬121匹、猫138匹を収容している。適正飼育が困難なことから、同部が九州・山口の各自治体に引き取りの協力を依頼し、福岡市など三つの自治体が協力した。

 7匹は、菊池市と人吉市で保護された迷い犬で、1〜10歳の雑種の雄3匹と雌4匹。福岡市のセンター職員が引き取りに行き、午後4時過ぎにセンターに到着、犬舎に運ばれた。

 福岡市動物愛護管理センターの吉〓善弘所長(46)は「終生飼育ができる新たな飼い主の元で生活ができるように努力したい」と話した。8月上旬に、7匹の譲渡情報をセンターのホームページ「わんにゃんよかネット」で公開する。センター092・691・0131。【末永麻裕】


posted by しっぽ@にゅうす at 07:44 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遭難した少年を救ったラブラドール 警官「犬が付き添っていたおかげ」

livedoorニュース


メキシコ・コアウイラ州の東シエラマドレ山脈で17日、ボーイスカウトのサマーキャンプに参加していた少年が遭難してしまった。44時間後に救助された時、一緒にいたのは大きなラブラドール・レトリバー。絶望感から救ってくれたのはこの犬であったそうだ。

少年は14歳のフアン・エリベルト・トレヴィノ(Juan Heriberto Trevino)君。現場は「クンブレス・デ・モンテレイ国立公園」の西側で、フアン君はボーイスカウトのキャンプ中に薪探しに没頭して仲間の姿を見失い、渓谷で足を滑らせ負傷して動けなくなってしまったという。

亜熱帯半乾燥地気候のため乾燥に強い植物以外は生えない岩山に囲まれ、怪我の痛みと喉の渇きとで心身ともに消耗していったフアン君。しかしそこに1頭のラブラドール・レトリバーが現れた。犬はフアン君と一緒に木陰で過ごし、夜になると急激に気温が低下する中、フアン君は温かいその体を膝に乗せて抱きながら眠った。また渇ききったフアン君の体を心配しての行動であろうか、犬は水たまりすら発見してフアン君をそこに誘導したという。

ヘリコプターでの捜査が功を奏して19日の朝にフアン君はやっと救助されたが、馬に乗った救助隊員の姿を見ると走って抱きついてくるなど、人々が心配するほどには衰弱していなかった。地元警察のマーティン・カスティーヨ氏は「栄養失調と極度の疲労が確認されていますが、大丈夫でしょう。すべては犬が少年を発見し、ずっと付き添っていたおかげです」とその貢献ぶりを大きく称えている。

この山は自分が護る。万が一の遭難者にはいち早く異変を察知して救助する…そんな自負心と勇気にあふれているこの犬の名は“マックス”。トレヴィノ家が引き取りたいと申し出たものの、すでに飼い主はいるという。日常のあらゆるシーンで介助や救助のために活躍する賢い犬たち。忠実で従順、しっかりとした仕事をした後でも“ご褒美”は実に質素。それでも人間に喜んでもらえると嬉しそうな顔を見せるものである。

出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)


posted by しっぽ@にゅうす at 07:41 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする