動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2018年12月31日

繁殖された犬・猫・ウサギ、ペットショップで販売禁止に カリフォルニア州が2019年から

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カリフォルニア州が2019年1月から、繁殖された販売用の犬、猫、ウサギをペットショップで扱ってはならないアメリカで最初の州になる。販売できるのはアニマルシェルターなどで保護されている犬や猫だけで、店は動物たちがどこから供給されたかという記録を、開示することも求められる。12月29日、TIMEなどが報じた。

カリフォルニア州は2017年9月、「ペット救助と里親などに関する法律」を可決。10月には知事が署名し、施行を待っていた。

この法律により、生後8週間未満の動物の販売は禁止になる。従わない販売業者には、動物1頭につき500ドルの罰金が課せられる。

高まる「生体販売」への疑問の声
生きた動物をペットショップで商品として販売する“生体販売“への疑問の声は、年々高まっている。

オーストラリアでは、シドニーに次ぐ第2の都市メルボルンを州都とするビクトリア州で、2018年7月からペットショップで犬や猫を除くペットの販売することが原則として禁止された。英イングランドでは2018年10月から、ペットショップで生後6カ月未満の子犬や子猫の販売が禁止となった。

日本でも、沖縄のペット小売業のオム・ファムが2019年4月から犬と猫の生体販売をやめるという。また、岡山市にあるペットショップ・シュシュは、「ペットを売らないペットショップ」として話題となった。

和田千才 / ハフポスト日本版
posted by しっぽ@にゅうす at 08:44 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬を飼う前に心得てほしいこと5箇条

ネタりか



@人の子どもと同じように犬にも愛情が必要
犬を抱き寄せてキスをする女性

犬は人間の感情を察知する能力が高く、飼い主の行動をよく観察しています。

お手をすればおやつがもらえる、お散歩という言葉を発すると散歩に連れて行ってくれる、そんなことを覚えながら、飼い主に対しての信頼を強めていきますし、飼い主が愛情を注げばその分犬も答えてくれます。

逆に犬に対して過剰に怒鳴る、忙しいからといって全く相手をせず、ひとりでお留守番をさせることが多いなどという場合、犬も心に傷を抱えてしまいます。

構ってくれない飼い主の気を引こうと、いたずらをしたり吠えたりするのをやめなかったりするので、余計に飼い主の手をわずらわせることになります。

正しいしつけをするためにも、犬との信頼関係の構築は必要です。我が子のように愛情をもって接することが、犬を飼う上で何よりも求められます。

Aしつけはわんちゃんを守るためのもの
飼い主の指示を真剣に見つめる犬

しつけをするのはかわいそう?
しつけをすると、犬にストレスを与えるのではないかと思う人もいるのでは?でも、しつけはわんちゃんのためにも必要なことなのです。

家の中には犬にとって危険なものがたくさんあります。お留守番中に、電源コードをかじってしまったり、ガスコンロをいじってしまったりという例がいくつもあります。

近づいてはいけない場所には、柵をつけて入らないように教え、ゲージの中でおとなしくお留守番ができるようにしつけましょう。わんちゃんの身に危険が起きてからでは遅いのです。

B人間の食べ物を容易にあたえない
テーブルの上の食べ物を欲しがる犬

犬にとっては強い毒性を持つ食べ物も
食事をしているとき、匂いにつられてわんちゃんがおねだりすることもあると思います。しかし、人間の食べ物は犬にとっては塩分過多であったり、中には病気を引き起こす原因になってしまったりする食べ物もあるので、注意が必要です。

絶対にあたえてはいけないものは、

✔玉ねぎ
✔ぶどう、レーズン
✔アボガド
✔ナッツ類
✔チョコレート
✔キシリトール

などです。万が一これらをわんちゃんが食べてしまったらすぐに動物病院につれていきましょう。

Cわんちゃんの健康管理は飼い主の責任
飼い主にブラッシングされている犬

意外と気づかないわんちゃんの皮膚病
犬は全身毛でおおわれているため、基本的に肌が見えません。そのため、皮膚に異常があっても飼い主がすぐに気付けないことが多いです。

まずはノミやダニによる皮膚病を防ぐため、できれば毎日、最低でも週2〜3回のブラッシングと、月1回のシャンプーをしてあげましょう。ただし、ブラッシングもシャンプーも正しいやり方をしないと、逆に犬の皮膚を傷つけてしまうことになりかねません。不安だという人は、定期的にプロのトリマーさんにトリミングしてもらいましょう。

犬は体調に変化があっても、自ら伝えることができません。飼い主の日頃のケアによって、わんちゃんの健康を左右させるということを念頭に置きましょう。

D辛い現実があることも忘れないで
布団でお昼寝する老犬

老犬になったときの介護やお別れの覚悟が必要
犬の寿命は私たちに比べ遥かに短く、平均10〜13歳くらいだと言われているので、悲しいことですが、そのときは想像しているよりもあっという間に来てしまいます。

また、犬も人間と同じように老衰すると人の手で介護をする必要が出てきます。家族の介護に加え、犬の介護もしなければならない、という状況もありえるでしょう。ペットの治療費も決して安いとは言えません。

それでも、最後まで家族として見届けてあげる覚悟はできますか?犬を飼うとき、その場の感情だけではなく、犬との将来のこともしっかり考えてください。そして、わんちゃんと家族になったのなら、どうか最後まで愛情をもって添い遂げてあげてくださいね。

まとめ
犬の手を握る人の手

 
この5箇条は、犬を飼うにあたって当たり前のことでしかありません。それでも、世の中には人間の身勝手な理由によって不幸な目にあってしまう犬がいまだに存在するということも事実です。全国のわんちゃんたちが、良識ある素敵な飼い主さんたちに出会えることを願っています。
posted by しっぽ@にゅうす at 08:26 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬の「誤飲」の対処法とは?最悪の場合は開腹手術や死に至ることも


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自宅でもお散歩先でも、犬はさまざまなものに興味を示しますよね。しかしその過程には「誤飲」のリスクも潜んでいます。今回は犬が誤飲しがちなタイミングから、注意したい誤飲物、誤飲してしまった場合の対応についてご紹介します。

犬の「誤飲」の対処法とは?最悪の場合は開腹手術や死に至ることも
犬が誤飲しやすいタイミングとは
犬が誤飲しやすいタイミングとは
たとえ室内飼いだとしても、愛犬から目を離したほんの少しのタイミングで、落ちているものや人間の食べ物を「誤飲」してしまう危険性があります。かといって愛犬のことをずっと見張っているわけにはいかないので、完璧に防ぐことはできませんよね。しかし誤飲しやすいタイミングを知っておけば、未然に対策することは可能です。

まず犬が誤飲しやすいシーンとしては、「来客時」が挙げられます。特に年末年始や年中行事、お祝い事などで大勢が集まると、バタバタしてしまって愛犬への注意がおろそかになってしまうでしょう。また酔っ払ったお客さんが人のご飯をあげてしまう可能性もありますし、食べ物や子どものおもちゃなどが散乱することも想定できます。床に散らかったものは回収しておき、来客対応に忙しいかもしれませんが、愛犬の様子は逐一確認するようにしましょう。もしくは来客時にはハウスに入れる習慣にしておくと安心ですね。

そして飼い主のみなさんならもうご存知でしょうが、散歩時も誤飲しやすいタイミングです。自宅よりも危険物が落ちている可能性が高いので、犬の行き先をしっかり観察しておき、余計なものを飲み込む前にルートを変えるなど対処しましょう。「マテ」などのしつけをしておくと、急な落し物への対応もしやすくなりますよ。特に道中でお祭りやイベントごとが開催されている場合はいつもより注視し、場合によってはルート変更してください。

犬の「誤飲」の対処法とは?最悪の場合は開腹手術や死に至ることも
ガムやチョコレートなど特に注意すべき誤飲物とは
ガムやチョコレートなど特に注意すべき誤飲物とは
ボタン電池や乾燥剤など見るからに健康を害するもの以外に、犬が誤飲したら危険な食べ物もありますので覚えておきましょう。もちろん普段の食事でも与えないようにしてくださいね。

ガム(キシリトール)
ガムの誤飲自体ももちろん危険ですが、犬がキシリトール入りのガムを飲み込んでしまうと、最悪の場合死亡の危険性も。犬がキシリトールを摂取してしまうと、急激な低血糖の状態になってしまい、急性肝不全を引き起こしたケースも報告されています。ガム以外に、キシリトール入りの歯磨き粉やその他お菓子類も含まれますので、愛犬が誤飲してしまわないように細心の注意を払いましょう。


チョコレート
チョコレートには「テオブロミン」という成分が含まれています。テオブロミンを摂取すると犬の心拍数が上昇し、けいれんや嘔吐などの症状が表出。場合によっては死に至ることもあります。テオブロミンは体内に蓄積していくため、少量ずつあげるのもNG。誤飲を防ぐのはもちろんのこと、愛犬には与えないようにしてください。

野菜やくだもの
ほかにも犬に害を及ぼす可能性がある食物といえば、有名なところだと玉ねぎでしょうか。溶血性貧血を引き起こし、最悪死に至ります。ハンバーグや餃子などを作ったあとは、床に玉ねぎのカスが転がっていないか必ず確認してください。

その他アボカドやぶどうも危険物として覚えておいてください。アボカドの種や干しぶどうもNGなので、フタのあるゴミ箱にするなど対策して、思わぬ事故を防ぎましょう。

犬の「誤飲」の対処法とは?最悪の場合は開腹手術や死に至ることも
特に注意したい誤飲物とは
特に注意したい誤飲物とは
ボタン電池
ボタン電池は小さく床に転がりやすいので、タンスの下などに落としたとしても放置したままにしないようにしてください。引っ越しや模様替えのタイミングなど、思わぬ場面で出てくる可能性があります。ボタン電池を誤飲してしまうと体内で放電するため、胃に穴が開くなどの重篤な症状を招いてしまいます。

保冷剤や乾燥剤
食品類に入っている保冷剤や乾燥剤も要注意リストに入れておきましょう。保冷剤に入っているエチレングリコールという成分は甘い味がするため、誤飲の危険性大。エチレングリコールは毒性があるため、嘔吐や意識障害、腎不全に陥り死に至ることもあります。海苔などによく入っている乾燥剤は、水に濡らすと発熱します。それだけでも飲み込んだらどれだけ危険か分かりますよね。最悪胃に穴が開いたり、保冷剤同様に死に至ります。

人間用の薬
胃薬などはまだ安全ですが、血圧を抑える薬や風邪薬などを飲み込んでしまった場合は、早めの処置が必要。飼い主さんが誤って落としてしまうと反射的に飲み込んでしまうこともあるので、服用する際は犬がいないときを見計らってください。

ストッキング
日中履いていたストッキングを、脱ぎっぱなしにして放置していませんか? ストッキングを飲み込んでしまうと腸で絡まることが多く、繊維が腸の内側を傷つけたり詰まることで腸閉塞になる危険性があります。できるだけ胃にあるうちに対処しましょう。


もし誤飲してしまったら
緊急性が高い場合は動物病院へ
殺虫剤や農薬、人間用の薬やボタン電池など、明らかに危険度の高いものを誤飲してしまった場合は、すぐさま動物病院に電話しましょう。事前に「何を飲み込んでしまったか」を伝えておくと、到着してからの対応もスムーズになりますよ。分かりうる情報は、全て獣医に共有するようにしてください。

場合によっては手術の可能性も
飲み込んだ危険物が犬の命に関わる場合は「開腹手術」で取り除かなければいけません。特にこれまでも紹介した薬や電池、殺虫剤や農薬などは緊急を要します。かといって取り除けばOKというわけではありません。開腹手術は愛犬に大きな負担がかかってしまいます。

なお、一般的には飲み込んでしまったものが消化できないと、5時間以内なら胃の中に滞留します。しかし5時間を超えてしまうと腸へと移動します。その後3日間は様子見の期間。できれば開腹手術は避けるべきなので、なかには排泄されるのを待つケースもあります。

犬の「誤飲」の対処法とは?最悪の場合は開腹手術や死に至ることも
誤飲は日頃の片付け、観察で防止できる
誤飲は日頃の片付け、観察で防止できる
以上、犬の誤飲についてご紹介しました。冒頭に記したとおり、犬の誤飲を完全に防ぐことは不可能です。しかし誤飲に対する日々の心がけをしっかりしておけば、誤飲のリスクを減らすこと自体は可能ですよね。そのためには日頃から部屋の掃除をマメに行い、誤飲の危険があるものは犬から遠ざけておくように意識しましょう。

出典/「いぬのきもち」17年1月号『キケン!誤食リスク MAP』(監修:ドン・ペット・クリニック 院長 重田洋一先生)
文/riko
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

いぬのきもちWeb編集室
posted by しっぽ@にゅうす at 03:50 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬が原因で起こりがちな「周囲とのトラブル5つ」ってなに!?


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犬を飼ったときに気をつけたいのが、周囲とのトラブル。犬の飼い主さん同士でも、犬を飼っていない人に対しても、迷惑にならないように日頃から心がけたいですよね。

今回は、犬が原因によって起こりがちな周囲とのトラブル5つを、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説。

「犬が原因」といっても、いずれも飼い主さんのマナー違反や意識の低さが、トラブルのもとになっているケースも!

犬が原因で起こりがちな「周囲とのトラブル5つ」ってなに!?
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犬が原因で起こりがちな5つのトラブル
犬が原因による周囲とのトラブルには、次の5つのようなことをよく聞きます。

@鳴き声
キャンキャン、ワンワンと長く続くけたたましい鳴き声は、周囲を不快な気分にさせます。

救急車や消防車などのサイレンに反応した遠吠えも声量があり、ご近所トラブルになることがあります。

A排尿、排便
他人の敷地(壁や門扉など)への排尿、場所に限らず便を拾わないことで、トラブルが多く起こっています。

そのため、個人のお宅や公園に「便は持ち帰りましょう」「犬の糞尿禁止!」の看板が立てられることがあります。

B人を咬む
散歩中に人を咬んだり、庭で飼っているコが来客者を咬むことでトラブルになります。

犬が原因で起こりがちな「周囲とのトラブル5つ」ってなに!?
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C犬を咬む
散歩中、ドッグランなどで愛犬が人の犬を咬んでしまうトラブルがあります。

Dノーリードで散歩をする
飼い主さんが愛犬をコントロールできない状態で散歩をするのは、トラブルの元です。

飼い主さんは「犬が苦手な人もいる」という意識を持つことと、他人に危害を加えたり迷惑になることはしないという責任感が大切です。

犬が原因で起こりがちな「周囲とのトラブル5つ」ってなに!?
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犬が原因で起こるトラブルの対策とは?
上記のようなトラブルを引き起こさないために、それぞれ以下のように対策・予防をしてみてください。

犬の鳴き声トラブルの対策
鳴き声については原因を考えましょう。お散歩は十分にしていますか?  何らかの要求吠えですか?  しつけが必要ですか? 

鳴き声のトラブルは非常に多いです。わずかな声でも耳障りに感じる方もいます。日頃から「鳴き声でご迷惑をおかけしていませんか?」などご近所に声をかけておくといいでしょう。

周囲に気を遣っている姿勢を示すことも、トラブル予防になります。

犬の排尿・排便トラブルの対策
排尿については、愛犬が他人の住宅の壁や門扉などにマーキングしないよう、ニオイをかがせずに足早に通り過ぎたほうがいいでしょう。

最近では、ペットボトルの水で流す飼い主さんがいます。それでも……

「きれいに流しているのではなく薄めているだけ」

「外で排泄させることすら非常識。家で済ませて」


など、考え方の違いでトラブルになることはあります。

しかし、愛犬の排尿後はきれいにしようと考える意識の高い飼い主さんが増えたことは、いい傾向だと思います。便は、衛生面からも当然持ち帰って処分しましょう。また、他人が踏んでしまったり、便が落ちているのを見るだけでも気分はよくありません。

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犬がほかの犬や人を咬むトラブルの対策
愛犬が他人や犬を咬んでしまうと、ケガの大きさに関わらず大きな問題に発展することが多いです。散歩中はリードを短く持ち、慣れていない人や犬に近づかないようにしましょう。

庭にいて来客に咬む可能性があるコはつないでおき、人の通り道から離しておきましょう。

このようなトラブルのためにも、飼い主さんの義務である狂犬病ワクチンを愛犬に毎年接種することも大切です。

犬のノーリードによるトラブルへの対策
ノーリードで散歩をしていると、世間から「マナーのない飼い主さん」だと見られてしまいます。

「うちのコは咬まないし逃げないから大丈夫」と考える方もいるのですが、時には注意をしてきた方と口論になることもあります。

また、人や犬に近寄ってしまい咬んだり、逆に咬まれる、飛び出しによる交通事故に遭うなど危険もあります。

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愛犬を大切に思い、周囲に対しても誠実に対応しよう
愛犬と共に社会に受け入れてもらうためにも、飼い主さんはルールを守りましょう。

トラブルにならないように配慮をしていても、思わぬ文句や注意を受けることもあります。しかし、愛犬を大切にしながらも社会に対して気を遣い、誠実に対応することが、トラブルを軽減することになると思います。

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami

いぬのきもちWeb編集室
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そもそも、なぜ動物を「絶滅」させてはいけないのか?

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 ヒット書籍がいくつも登場し、密かな「絶滅ブーム」となった2018年。生きている動物にはない、絶滅動物ならではの魅力とは、いったい何なのでしょうか? その謎に迫るべく、急遽ふたりのベストセラー著者の対談企画が実現! 「絶滅動物にはロマンがある」と語る、その理由とは!?
全3回にわたってお届けする特別企画。第1回では「ブームの理由」について語りましたが、第2回では「人間が滅ぼした動物たち」といった倫理的なテーマに迫ります!(文/山本奈緒子)

【この記事の画像を見る】

● “謎”が多いから、絶滅動物にはロマンがある

 ――おふたりにとって、生きている動物にはない絶滅動物の魅力って何なのでしょう?

 ぬまがさワタリさん(以下、ぬまがさ) やはり、「分からない」というところが一番の魅力です。私の本にはイラストを載せていますが、実際は色が分かっていないものがほとんどですし、骨格という根本的な部分ですら研究者の間では意見が分かれている。太古のものだけに想像するしかない部分も多いところが、逆にロマンがあって面白いなあと思います。

 丸山貴史さん(以下、丸山) 比較的新しい新生代の生物でさえ、分からないことだらけですもんね。17世紀に絶滅した有名なドードーですら、剥製が1体も残ってない。

 ぬまがさ そうそう、残ってるのがスケッチだけなんですよね。

 丸山 だから僕が子どもの頃に見た図鑑のドードーなんて、『不思議の国のアリス』の挿絵そのまんまみたいなのが多かった(笑)。最近のドードーは、それに比べると少しほっそりしてきましたが。

 ぬまがさ だからこそ「残す」ということは本当に大事なんだなあと、あらためて思いますよね。ドードーだってスケッチを残した人がいなかったら、存在すら知られていなかったかもしれない。単なる好奇心で描いたのかもしれないけど、それが私たちにとってものすごく重要な手がかりとなっている。私が描いている本も、いつかどこかで何かの手がかりになるかもしれない。記録の重要性を教えてくれるのも、絶滅動物ならではですよね。

 丸山 うん、「残す」って大切だけど、難しい。だって、ドードーってイギリスの博物館に剥製が残っていたのに、捨てられちゃったんですよ。「汚い」という理由で。

 ぬまがさ おいドードーだぞ、何してくれんだ! と思いますよね。

● 多くの動物を「人間が滅ぼした」という現実

 ――絶滅動物を学ぶうえで、「人間が絶滅に追い込んだ」という話は必ず出てくるもの。そこにはどう向き合えばいいと思われますか?

 丸山 僕が書いた『わけあって絶滅しました。』には、「人間のせいで絶滅した生物を面白おかしく取り上げるなんて……」という感想も寄せられています。でも、「こういう生物がいた」という事実を大勢の人に知ってもらうこと自体に価値があるんじゃないか、と思うんですよね。

 ぬまがさ 地球上から滅んでしまったときを「1回目の死」だとすると、それが本当に忘れ去られてしまったときが「2回目の死」だとも考えられる。だからこそ2回目の死は避けたい。絶滅動物を紹介する人たちは、そういう思いを持って活動していると思います。

 丸山 そうなんですよ。『不思議の国のアリス』はフィクションですし、挿絵に描かれているドードーは正確な姿形ではないかもしれません。けれど、世界中で読まれる物語に登場したからこそ、ドードーは今も親しみのある生き物として記憶に残っているわけじゃないですか。僕としては、今の子どもたちに、「おい、お前たち人間はこんな悪いことをしたんだから反省しながら読むんだぞ」と説教したくはない。まずは絶滅動物そのものに興味を持って欲しい、そう考えているんです。

 ぬまがさ 私の本『絶滅どうぶつ図鑑』のあとがきにも書いたのですが、たしかに他の生物を滅ぼすというのは人間の一つの「業」みたいなものでもあります。その反面、滅んだ生物のことを語り継いだり勉強したりするのもまた人間だけだと思うんです。読んでただ気が滅入るだけの1冊にはしたくなかったので、「人間どもよ」という忠告も入れつつ、絶滅動物を思い出させたり、あるいは「これからはどうすれば、絶滅を防げるのかな」といった感情を芽生えさせたりする、そんなことも大事かなあと意識しながら作らせてもらいました。

● 絶滅を防ぐことは、人間の「エゴ」なのか?

 ――ぬまがささんの本には、残された骨や毛皮からDNAを抽出して、もう一度絶滅した動物をつくり出す試みがされている、という話も紹介されていました。

 ぬまがさ 最近『絶滅できない動物たち』(ダイヤモンド社)という本を読んだのですが、これが非常に面白かったんですよ。絶滅動物を保護したり蘇らせたりすることを絶対的な「善」と捉えがちですけど、本当にそうなのかな? という視点を示している。

 丸山 生息環境がなくなってしまった動物を、復活させたり飼い殺しにしたりすることは果たして「保全」なのか? ってことですよね。そもそも、なぜ保護するべきなのかという根っこの部分には、色んな意見があって正解がないですし。

 ぬまがさ そう、正解がない。少し話はズレるんですけど『寄生獣』(講談社)という、人間と、人間に寄生する寄生生物とが戦う漫画(岩明均作。映画化もされた)があって。その中に「(人間が)他の生き物を守るのは人間自身が寂しいからだ」という言葉が出てきます。漫画は、でもそれでいいんだ、という結論で終わるんですが、絶滅生物について考えると、それは人間のエゴかもしれない、と思う自分もいます。人間が寂しいからというだけの理由で蘇らせて、ちゃんとした生息環境もないのに生きながらえさせるのって傲慢な発想かもしれない……と、ちょっと揺れる部分も出てきたんですよね。

 丸山 難しい問いですね。たとえば、ぬまがささんの『絶滅どうぶつ図鑑』にも紹介されていた、前半分がシマウマ、後ろ半分がウマのような毛色の絶滅生物「クアッガ」。これにそっくりな個体を、サバンナシマウマの交配を繰り返してつくり出すことに成功したという話があります。けれどそれは本当のクアッガではないし、見た目が近いものを作出する意味があるかというと、それは自己満足でしかない……。

 ぬまがさ イヌからオオカミに似た犬種を作り出したようなもんですもんね。シベリアンハスキーを交配させて生まれたのがオオカミかって言ったら、それは当然違うわけで……。

 丸山 もちろん人為絶滅は避けるべきですが、そもそも「何で絶滅させちゃいけないのか?」と問われると、みんななかなか答えが出せないんです。

 ぬまがさ 根本的すぎて、詰まるんですよね。ある生物を保護することによって、被害を受ける生き物も出てくるわけですから。

● 「絶滅は悪か?」というテーマにどう向き合うか

 ――「なぜ絶滅させてはいけないのか?」という難しいテーマに、私たちはどう向き合っていけばいいのでしょうか?

 丸山 たとえば、ある土地を開発したいとなったとき、希少生物がいるから守りましょうという声が出てきて、裁判をしたら開発側が負けて保全されることになった、というケースもたまにありますが、反対に、ほかにも生息地はあるので公共の利益を優先するという場合もあります。保護と利益というのはぶつかることも多いもので、より大勢の人の利益に絡むほうが通ってしまいがちです。大多数の人間にとって、1種の生き物が絶滅したところで影響はありませんからね。

 ぬまがさ カブトガニは薬の材料にもなるから残しておいたほうが人間のためになる、なんてことを言う人もいますけど、本当にためになるかといったら、他にもやり方はいろいろあるでしょうからね。

 丸山 そうそう、広大な干潟を守ってカブトガニを生き残らせるよりも、別のアプローチで薬を作ったほうが安上がりかもしれない。それにこの考えは、「人間の利益のために他の生物を確保する」というものですから、衷心から出たものではなく、生物に興味のない人を説得するためのこじつけですよね。

● 「絶滅」からは、多くを学べる

 ――とはいえ、「動物たちを守りたい」というのは、人間が持つ自然な気持ちでもあるように思います。

 ぬまがさ 仮に人間に被害が及ぶことになったとしても、それでも守りたいよねというのが人間の特性というか、人間らしさではあると思います。

 丸山 それも人間のエゴでしかないかもしれないですけどね。ただ、「生物のために」っていう視点で考えると、すべての種は関わり合って生きているので、一つの種が滅ぶと連鎖的にまわりの多くの種が滅んだりすることもある。だから、「地球のみなさんにあまり迷惑をかけるのは良くないので絶滅をさせないようにしましょう」という考え方には、ある程度妥当性はあると思います。

 ぬまがさ それは多分にあり得ますね。たとえばある地域でハチが絶滅したとします。そんなハチが1種絶滅したぐらい影響ないだろうと思うかもしれませんが、実はそのハチだけがある特定の植物を受粉させている場合もある。そのためその植物も絶滅してしまい、さらにはその植物を食べていた動物も絶滅……と連鎖的に絶滅が広がっていく事態も起こりうるんですよね。

 丸山 めちゃくちゃ固いカリヴァリアの木の実は、ドードーが砂肝でその実をすり潰して消化することで、糞から種子を発芽させていたそうです。そのため、ドードーが絶滅してからカリヴァリアの若木は激減して、今では絶滅の危機にあると言われていますね。

 ぬまがさ 絶滅って基本的には気が滅入るような出来事なんですけど、生物が環境の中でどういう役割を果たしているのか考える良い題材でもありますよね。ある生物がいなくなったとき、どういうことが起こるのか……。絶滅は、一番分かりやすく結果が出ますから。ただ単に「人が滅ぼしたんだね、良くないね」で終わりがちですけど、生物の世界はものすごく繊細なバランスで成り立っている奥深い世界なんだ、ということを理解する入り口でもある。罪悪感を抱くだけじゃなくて、学びの良い教材にもなるものだと思います。

 第3弾は12月29日(土)公開予定。お楽しみに!

丸山貴史/ぬまがさワタリ
posted by しっぽ@にゅうす at 01:48 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月30日

犬の飼育施設全焼 約40匹死ぬ、奈良・葛城市

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28日夜、奈良県葛城市で犬の飼育施設が全焼し、犬およそ40匹が死にました。

 火事があったのは奈良県葛城市にある犬の飼育施設「ワンちゃんふれあい広場 日光」で、28日午後10時すぎ、「建物が燃えている」と消防に通報がありました。

 警察と消防によりますと、火はおよそ1時間後に消し止められましたが、犬が飼育されていた木造平屋建ての建物およそ200平方メートルが全焼し、中にいた洋犬およそ40匹が死にました。この飼育施設では、8年前にも建物が全焼し、ダックスフントなどの小型犬およそ70匹が死んでいます。(29日17:10)
posted by しっぽ@にゅうす at 07:53 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「遺されたペット」が不幸にならないためにあなたができること

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わが子に頼るのは危険
 「亡くなった飼い主と一緒に見つかった猫(15歳・メス)は、ひどく衰弱していました。約1週間、トイレの水を飲み、命をつないだようです。

 その後、無事に保護されましたが、ダメージは残りました。猫は普通、少しずつ餌を食べますが、飢餓状態を味わうと、一気にがっつくようになるのです。空腹で猫砂を食べることもありました」

 そう語るのは、動物愛護団体「ランコントレ・ミグノン」の代表、友森玲子氏だ。伴侶に先立たれた後、寂しいからという理由でペットを飼い始める人は多い。

 ひとりと一匹で暮らし始めた人たちにとって最大の心配事が、「自分の死後、この子たちはどうなってしまうのか」ということだ。

 実際、老いたペットを老いた飼い主が飼う「老老愛育」で先に飼い主が亡くなり、ペットが不幸な運命をたどるケースが多発している。友森氏は語る。

 「飼い主に悪意はなくとも、ペットが犠牲になってしまう。遺された家族がいても、飼うのを押し付け合うことも多い。

 孫は成長すれば自立できますが、ペットは飼い主がいないと生きていけません。だから飼う前に、ペットと自分の寿命をよく考える必要があります」

 老人ホームへの入居や、介護、入院などで飼育が困難になることもある。飼い主の都合でペットを不幸にしないために、どんな準備ができるのか。NPO法人「人と動物の共生センター」理事長の奥田順之氏が解説する。

 「最近は保健所も、殺処分を避けるため簡単には引き取ってくれません。まずは身近な家族、親族の中で万が一のときペットをどうするか、相談をしておきましょう」

 ただ、子供のマンションがペット不可であるなど、身近に引き取り手がいない場合もある。孫がアレルギーを持っていることだってあるだろう。

 その場合、自分が亡くなったら、ペットを里親に出すよう子供に頼んでおくという選択肢もある。ただ、長年連れ添ったペットを里親に出そうとすると、すでに手遅れである場合も多い。前出の友森氏が語る。

 「10歳を超えたら、里親は絶望的です。歳をとった犬や猫は、残された寿命も短く、認知症になっていることもある。

 病気の場合の治療費や介護費用もかかります。新しい飼い主が見つからず、動物愛護センターや、愛護団体のシェルターで亡くなることが多いです」

 一緒に老いを経験してきたワンちゃん、猫ちゃんの居場所として増えているのが、老犬・老猫ホームだ。「東京ペットホーム」の渡部帝氏が語る。

 「老犬・老猫ホームでは、飼い主に代わりペットのお世話をします。老人ホーム同様、入居費用と年ごとの飼養費がかかります。

 小型犬であれば、入居に約20万〜30万円、飼養費は年間40万〜60万円程度かかります。その分、個室を用意する、1匹ずつ健康管理をするなど、行き届いたサービスができます。

 さらに飼い主の希望に沿い、介護や延命医療を受けることもできます。面会も可能で、最後は、提携するペット霊園に入るまで面倒を見ます」

 '13年に約20施設しかなかった老犬・老猫ホームも、'17年には約120施設まで増加した。頼れる家族がない人は、自分が生きているうちに、愛するペットを老犬・老猫ホームに入れる決断をしたほうがいいかもしれない。

 ただし「もぐり」の施設や、悪質な「引き取り屋」には注意が必要だ。

 「老犬・老猫ホームは簡単に作ることができてしまう。スタッフ一人あたりの飼育頭数が約50頭なんてところもあり、まともに散歩もできません。

 預けたきり面会することもできない『引き取り屋』も悪質です。衛生観念がなく、糞が堆積しているとか、病気を放置している、などの問題は耳にします」(渡部氏)

 子供が、遺されたペットを、こうした劣悪な環境の施設に入れる可能性もある。その前に、自分で信頼できる施設を見つけておくとよいだろう。

12/29(土) 11:00配信 現代ビジネス
「遺されたペット」が不幸にならないためにあなたができること
Photo by iStock
ペットにおカネを遺す
 人に託すにせよ、老犬・老猫ホームに入れるにせよ、ペットが暮らしていくのにかかるおカネの用意も忘れてはいけない。ではどれくらいのおカネを、どうやって遺せばいいのか。「ファミリーアニマル支援協会」の行政書士、服部薫氏が解説する。

 「家族ならまだしも、知り合いなどにペットを託す場合は、おカネを遺しておいたほうがいいでしょう。ペットの平均寿命を考えて飼育費用を計算しておくのです。

 また、自分が亡くなった場合に、ペットを託す施設など決めておけば、費用の見通しがはっきりします」

 さらに、おカネの遺し方にもコツがある。活用できるのはペット信託だ。

 「飼い主さんが亡くなっても、ペットは生命保険を受け取れません。ペットのための信託契約は、あらかじめ用意しておいたおカネをペットのために残す仕組みです。

 飼い主が元気なうちに、飼育費を管理する人と、個人間で契約を結びます。家族、親族、友人などに頼むことが多いです」

 それでも、遺されたペットのために、本当におカネが使われるか不安な人もいるかもしれない。その場合は、信託監督人をつけることができる。

 「契約書を作成した専門家が信託監督人になります。また、公正証書にするとより安心です。専門性が高いため、ペット信託に詳しい行政書士や弁護士に相談しましょう」(服部氏)

 子供のように大切なワンちゃん、猫ちゃんの生涯のために、手を尽くしておくのが愛情というものだ。

 「週刊現代」2018年12月1日号より

週刊現代
posted by しっぽ@にゅうす at 07:52 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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