動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年10月11日

犬・猫の大量廃棄や遺棄が横行、ペット産業の発展が生み出した“闇”を消すには

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 今年6月、動物愛護法が改正された。背景には、空前のペットブームの中で顕在化した過剰繁殖や飼育放棄、動物虐待などの問題があった。はたして、法改正によってペットと人間の関係はどう変わるのか。ペット流通の問題に詳しい朝日新聞の記者、太田匡彦さんに寄稿してもらった。

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ペットブームの裏にある悲しい現実
 昭和の終わりごろ、犬の推計飼育数は686万頭(1987年、ペットフード協会調べ)でした。平成に入ると一気に増え、ピークの2008年には1310万頭に達しました。犬猫あわせた推計飼育数は'03年に15歳未満の子どもを逆転し、いまや計1855万頭にのぼっています。

 この間に、まず犬が拾ったりもらったりする外飼いの番犬から、ペットショップで買って室内でともに暮らす「家族」へと、位置づけを変えました。近年は猫も、完全室内飼育が推奨されるようになって日々の暮らしの中により浸透し、家族の一員としての存在感を高めています。

 周辺ビジネスも発展しました。ペットにかける獣医療費は増え、エサは残飯からペットフードにかわり、ペットシッターやペット霊園など新たなサービスも登場しています。ペット関連総市場で見ると、1兆5193億円('17年度、矢野経済研究所調べ)という規模の産業になっています。

 ただ、産業としての発展は同時に、「闇」も生み出しました。犬猫などのペットがこれだけ増え、身近な存在になれたのは、ここ30、40年でいまの形、規模にまで成長したペットショップチェーン(生体の流通・小売業)を中心とする生体ビジネスの存在があればこそです。

 このビジネスは、生産設備として繁殖用の犬猫を大量に抱え、工業製品のように子犬・子猫を量産し、競り市(ペットオークション)を介して全国に流通させ、街中や商業施設にある小売店で大量に販売する──という構造になっています。その過程で、繁殖能力が衰え不要になった繁殖用の犬猫や、売れ残った子犬・子猫が不幸な運命をたどります。

 以前は、そうした犬猫が数多く自治体に持ち込まれ、殺処分されていました。業者からの持ち込みを自治体が拒否できるようになった'13年9月以降は、全国で大量遺棄事件が相次ぎました。このような状況について'15年11月、「ジャパンケネルクラブ」の永村武美理事長(当時)は、あるシンポジウムでこんな発言をしています。

「急激に規制強化が行われると大量遺棄、廃棄ということが必然的に起こってくる。ブリーディングができなくなっても、それを保健所で引き取ってもらえなくなった。どうしたらいいのか、もう知恵の出しどころがなくて、大量廃棄、遺棄をすることになる」


法改正で犬猫の動物福祉が向上
 さらに、繁殖から小売りまでの流通過程で死んでいる犬猫が毎年、少なくとも約2万4千頭いることも、朝日新聞の調査でわかっています。第1種動物取扱業者にかかわる事務を所管する全国の都道府県、政令指定都市、中核市に調査し、判明したものです。'17年度も、少なくとも、犬で1万8792頭、猫で5679頭が死んでいました。

 このような状況を改善しようと行われたのが、今年の動物愛護法改正です。超党派の「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」が中心になって改正案をまとめ、業者への規制は大幅に強化されました。生後56日以下の子犬・子猫の販売を禁じる8週齢規制がようやく実現し、さらには、飼育施設の広さや従業員1人あたりの上限飼育数を、環境省令によって具体的な数値で規制する制度が導入されます。

 '21年6月(予定)に施行されるこの2つの規制により、繁殖用の犬猫、販売用の子犬・子猫の心身の健康を効果的に守れるようになり、悪質業者の淘汰も進むと期待されています。

 ただ8週齢規制に関して、日本犬6種(柴犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬、秋田犬)については、繁殖業者が一般の飼い主に直接販売する場合、適用対象外となりました。「日本犬保存会」(会長=岸信夫衆院議員)と「秋田犬保存会」(会長=遠藤敬衆院議員)が、8週齢規制に強く反対したためです。

 また数値規制について、具体的な数値は環境省の省令に委ねられ、同省は来春ごろまでをめどに、骨子案をまとめる予定になっています。本当に実効性ある規制になるかどうかは、環境省がどのような数値を盛り込むかにかかっています。

 ほかにも、消費者トラブルにつながりやすい、インターネット販売や移動販売への規制も強化。繁殖用の犬猫や販売用の犬猫の遺棄防止などを狙って、マイクロチップの装着が繁殖業者に義務づけられます。一般の飼い主についても、社会問題化している「多頭飼育崩壊」を念頭に置いた規制強化などが行われます。

 今回の法改正は、生体ビジネスにかかわる犬猫の動物福祉を向上させるという意味では、大きく前進したといえます。今後は、この法律の内容と趣旨を自治体、業者、そして私たち一般の飼い主がしっかりと理解し、適切に運用していけるかどうかが試されます。その先には、日本で暮らす犬猫などペットたちをおおう「闇」が取り払われた社会が、実現できるはずです。

寄稿者・太田匡彦さん ◎朝日新聞経済部記者として流通業界などを取材。現在は特別報道部記者に。著書に『犬を殺すのは誰か ペット流通の闇』(朝日新聞出版)など
posted by しっぽ@にゅうす at 07:47 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

生体販売をいち早く中止したペットショップを直撃、売り上げはどう変わったのか

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今年6月に犬猫の生後56日以下の販売規制などを盛り込んだ改正動物愛護法が成立する以前の3月。新潟の大型ペットショップ『スマイルワン』は、すべての生体販売中止を発表した。

【写真】ガラス張りで周囲からも見やすいトリミングの現場

 ペットショップがペットの販売をやめる、とはどういうことなのか。

“あ、この人には渡したくないな”
『スマイルワン』は、約20年前に新潟市内にオープンした老舗である。生体販売をメインに、ペットホテル、トリミング、物販を行っていた。10年ほど前に、現在の場所に移転。店長の國嶋慎司さんが言う。

「当時、ペット販売は売り上げの2〜3割は占めていたでしょうね。まずは生体販売、そこからほかのサービスにつなげていくというのが普通でした」

 ペットブームの一方で、飼育できなくなり捨てられてしまう動物の存在や、生き物ではなく“商品”として生体販売を行う一部のペットショップに対する動物愛護団体の活動も注目されたころ、國嶋さんはこんな体験もしていた。

「実際に販売する中で“あ、この人には渡したくないな”と思うことが正直ありました。可愛い、というだけで安易にペットを手に入れようとする人たち。恋人や家族と一緒に、まるで動物園とか遊園地に遊びに行く感覚でここに来て、よく考えずに買ってしまうこともあったと思う」

 國嶋さんたちがずっと世話をしてきている犬たちだ。ときには、具合が悪くなって病院に連れて行ったこともある。

「愛着も湧いているんです。もちろん、会社としては販売をして利益を上げなければならないし、そこから僕たちも給料をいただいているわけですからね。でも、目の前にいる子が、そんな軽いノリで連れていかれるのは、かなりの苦痛だったんです」

 そんな中、導入したのが『しつけ教室』だった。

「犬に訓練を施して“しつけ”を覚えさせるという建前ですが、お客様にワンちゃんに対する扱い方、向き合い方をレクチャーする教室でもあるんです」

 そして、これまでの単純に展示して販売するという生体販売の方法も変えた。

「トレーニングをしてから販売することにしました。小さいころから、“待て”“おすわり”のトレーニングを施し、その様子をお客様が見られるようにしました。それが販売にもつながりましたね」


犬の『幼稚園』が誕生
 そうやって、段階的に生体販売から、アフターサービスに切り替えていった。社長も「何とか生体販売をやめることはできないのか」と頭を悩ませていた。

「でも、すぐには切れない。生体販売をやめる準備として出てきたのが『幼稚園』だったんです」

 これは、人間の学校や幼稚園のように、犬を預かって専門のトレーナーによってトレーニングを施し、飼い主に返すというシステムだった。

「週に1回で月額いくらというシステム。メリットが認知されるようになって、だんだん頭数も増え、今、100頭くらい。ビジネスの大きな柱に成長しました」

 専門的な知識を学んだスタッフが担当し、ただ預かるのではなく、あくまでもトレーニングがメイン。

 取材当日も、エレベーターに乗るのを怖がるワンちゃんをスタッフがなだめながら、乗れるようにじっくりと訓練していた。

 そして、ペットホテルも改装。ただ泊まるのではなく、遊び場を作った。

 トリミングにしても、技術の向上のために講師を招いたり、店内でもコンテストをやったりさまざまなイベントを企画。

「とても集客に効果がありました。飼い主さんのネットワークってすごいんですよ」

 方針転換後の売り上げは、どうだったのだろう。

「3月以前とそれ以降ではほとんど変わりませんでした。“生体販売中止”という言葉がメディアに出てからいろんな取材が入りましたからね。来客数もグッと増えました」

 最近では、動物愛護団体に場所を提供して、猫の譲渡会なども行われている。

 敵対していたはずの愛護団体とペットショップ──それがいい関係を築くこともあるのだ。
posted by しっぽ@にゅうす at 07:45 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

知人のマンチカンが1回の脱走劇で妊娠、大人しそうな子猫を譲り受けたが…


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知人が飼っていたマンチカンが脱走。たった一度のことだったが、妊娠してしまった。埼玉県に住む井佐さんは、まねくんという保護猫を飼っていたが、悩んだ末に生まれた子猫を迎えることにした。兄弟姉妹のなかで一番大人しい子を選んだはずだった。

【写真】大人しいと思っていた子猫だったが…

■脱走して妊娠したマンチカン

2019年の春、埼玉県に住む井佐さんのご主人の会社の同僚が飼っていたマンチカンが脱走。捕まえることはできたが、だんだんお腹が張ってきて、妊娠していることが分かった。「もし子猫が産まれたら、飼ってもらえないか」と相談されたという。

井佐さんは、最初、「ちょっと難しいんじゃないか」と思った。まねくんという保護猫を飼っていて、まねくんは食物アレルギーがあるかもしれないので、療法食だけを食べていた。同居する猫がいると、食べものにも気を遣わないといけない。家の広さや経済的なことも気にかかった。

「一人っ子のように愛情を一身に受けてきた先住猫のまねは大丈夫なのか、うまく2匹の猫に愛情を注ぐことができるのかという不安もありました」

井佐さんは、何度も夫婦で話し合いを重ねた。しかし、万が一、子猫のもらい手がいなかったらどうするつもりなのかと考えると、それも不安に思えた。

■大人しい子がよかった

6月になると4匹のきょうだいが誕生した。子猫たちの写真を見せてもらうと、すごく可愛かった。

1匹だけが男の子で、他の子はみんな女の子だった。短足の女の子1匹は、お母さん猫と一緒に暮らすことが決まっていた。「1匹と言わず、3匹いかがですか」と言われたが、井佐さんは、一番大人しかった男の子を選んだ。

「1匹、ものすごく大きくて、食欲もダントツ1番、元気な女の子がいたんですが、なんとなく、その女の子より大人しい男の子がいいよねと主人と話していたんです」。名前は「ふく」と名付けた。

■わんぱくだったふくくん

ふくくんを迎えるにあたり、井佐さんは、部屋の模様替えをして、新しいケージを購入、バタバタと過ごした。なんとなく浮足立っている感じで、先住猫のまねくんは、「何か様子が変だぞ」と敏感に察知したようだった。

心配していたキャットフードは、食物アレルギーの猫用のものでも総合栄養食なので、健康な猫に与えても構わない、1歳になるまでは子猫用のフードで一年間過ごすが、その後は、まねくんと同じ食事でいいと獣医師に言われた。

7月にふくくんを迎えると、大人しいと思っていたが、元気いっぱいの男の子だった。まねくんを踏みつけて歩いている。まねくんは、ふくくんが来るまで猫と暮らしたことがなかったが、いつの間にか猫らしい遊び方をするようになった。激しい取っ組み合いをすることもあるが、けがをするわけではないので、仲が良い証拠なんだろうと様子を見ているという。

ずっと一身に愛情を注がれてきたまねくん。寝る時は井佐さんの寝室で寝るが、ケージに入っていたふくくんが「出せ、出せ」と夜中にうるさく鳴くので、ふくくんも寝室に入るようになった。まねくんは、ふくくんに自分の場所を譲り、離れた場所で寝るようになった。2匹はべったり仲がいいわけではないので離れて眠るが、起きた後、互いに歩み寄り、鼻キスをするのが微笑ましいという。
posted by しっぽ@にゅうす at 07:39 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

札幌の円山動物園、34種を「断念種」に 動物福祉の向上狙い

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シンリンオオカミ「ショウ」を転出
 札幌市円山動物園は、現在飼育している全167種を三つに分類し、34種について、将来的に飼育を取りやめる「断念種」に位置付けた。同園は9日、34種に含まれるシンリンオオカミの雄「ショウ」(8歳)を、鹿児島市平川動物公園に移すと発表した。

ゾウに会いたい 長い列 札幌円山動物園12年ぶり (2019/03/12)

札幌の円山動物園、34種を「断念種」に 動物福祉の向上狙い
円山動物園 主な飼育動物の分類
現在飼育している167種を三分類
 円山動物園は《1》種の保全《2》来園者への教育的効果《3》飼育の継続性《4》動物本位で飼育する動物福祉―の観点から、動物を「断念種」「継続種」「推進種」に三分類。飼育や繁殖のしやすさや希少性などを考慮し、現在いる動物を振り分けた。

 シンリンオオカミは2002年から飼育し、08年に約1億3千万円かけ「エゾシカ・オオカミ舎」を新築。これまでショウなど計3頭が生まれた。ただ、個体間の争いが激化。飼育場所を分けたことで1頭分の面積が狭まるなどし、「今後の繁殖は非常に困難」として断念種に位置付けた。

 残るシンリンオオカミ1頭や、ブチハイエナ、ポニーなどの断念種は、ショウと同様、飼育環境が充実した国内外の他の動物園への移動を検討する。適切な移動先がなければ飼育を続けるが、死んだ後は新たな個体を飼育しない。空きスペースは他の種に充て、動物福祉の充実を目指す。

種の分類は世界的潮流
 飼育を続け、状況に応じて繁殖させる「継続種」はライオンやチンパンジーなど108種とした。積極的に繁殖に取り組む「推進種」はアジアゾウやホッキョクグマなど25種。

 日本動物園水族館協会は「動物福祉のため、飼育を続ける種を選ぶのは世界的潮流。日本の動物園で、これほど幅広く分類した例は円山くらいでは」とし、取り組みを評価している。(宮本夕梨華)
posted by しっぽ@にゅうす at 07:38 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤギの死骸を複数放置したまま動物を飼育 動物愛護法違反で逮捕の男「虐待はしていません」


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不衛生な環境で愛護動物を飼育したとして、三崎署は9日、動物愛護法違反(虐待)の疑いで、横須賀市武1丁目、自称土木解体業の男(39)を逮捕した。署によると、同容疑者は「私は虐待はしていません」と供述、容疑を否認している。

【写真】「自然豊かな場所なら…」 公園へのペット遺棄、後絶たず

 逮捕容疑は、2月25日ごろから3月8日ごろまでの間、三浦市初声町和田の敷地内に複数のヤギの死骸を放置したままで、他の愛護動物を飼育し、虐待した、としている。

 署によると、土地は同容疑者の親族が所有し、同容疑者は周囲を柵で囲いを設けてヤギなど数頭飼育していた。飼育の目的は分かっていない。

 県によると、県鎌倉保健福祉事務所三崎センター職員が2月、敷地内に2頭のヤギの死骸が放置されているのを発見。同月と3月の2回にわたって指導し、9月に同署に告発していた。

神奈川新聞社
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