動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年10月15日

避難所への「ペット同行」どうすれば 対応にばらつき、「断られた」報告も


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大型で非常に強い台風19号で、大きな被害を受けた東日本。台風上陸の前日から避難所設置を決定、開設する自治体も多く、また利用者も多かった。

 いまも被災地で救助活動や復旧作業が続く中、ネット上では避難所の「ペット同行」問題をめぐり、議論が交わされている。

■ダレノガレ「動物置いていくなんて選択肢ないな」

 2019年10月14日朝、「中1男子」というワードがツイッターのトレンド欄に上がった。埼玉県川越市で浸水した自宅の2階から消防ボートで救助されたという中学1年生の男子生徒が「猫を飼っているので避難できなかった」と述べたという報道(14日朝・朝日新聞デジタル)を受けてのものと考えられる。

 男子生徒のケースが、避難所の受け入れ態勢によるものなのか、それとも別の原因かは現時点では不明だ。一方でネット上では、特に避難所へのペット同行について、さまざまな意見が飛び交っている。

  「ペットNGの避難所も多かったようで胸が痛みます」「ペットも一緒に避難できる場所作って欲しい」「ダメであれば予めダメと周知して欲しかった」「アレルギーある自分からしたら避難所に犬猫がいられるのは困るかな」「動物が苦手な人のために、ペット不可な避難所は必要だと思う」

 動物愛好家であり、ペットを飼っているモデルのダレノガレ明美さんは12日、

  「避難所、動物ダメらしく...悲しい。動物は置いてきてくださいって...」

とツイート。翌13日の投稿で、前出の中1男子と同様に、ペットと自宅に残る選択をしたことがわかる。

  「悲しいよね...動物置いていくなんて選択肢ないな...アレルギー問題やいろんな問題があるから文句言えないけど、私や家族は避難しないで家にいるのを選んじゃった」

環境省「同行避難が基本」、一方で...
 ペットの同行避難については、2011年に東日本大震災で問題視された。それを踏まえ作成された環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」によると、「災害が起こった時に飼い主はペットと同行避難することが基本である」。一方で、「他の避難者への迷惑にならないように努めなければならない」とも記載されている。

 避難所には動物が苦手な人や、アレルギーを持っている人もいることが想定される。ペットの受け入れ方については、最終的には各自治体や避難所に委ねられているため、「一回家族で行ってみたもののペットNGだった」「断られました」などという報告がSNSで出ていることからもわかるように、一部で混乱を呼んでしまったようだ。

 一方で、さいたま市広報課の公式アカウントは12日、ツイッターでペットの同行避難を呼びかけており、飼い主から称賛を受けている。ツイートによると、ペット専用スペースを設けたようだ。迎え入れにあたり、ペットのケージ、食料などを準備するように促していた。
posted by しっぽ@にゅうす at 05:57 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

死骸が転がり地獄絵図と化した“猫の楽園”・青島を救った『TNR』って?

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瀬戸内海に浮かぶ周囲4・2キロの小さな島・青島が一躍、脚光を浴びたのは2013年の夏のこと。

【写真】フランスからも取材班が駆けつけたTNRの事後調査の様子

 動物カメラマンとして世界的にも有名な岩合光昭氏が青島を訪れ、猫たちを撮影。その様子がテレビ番組で放送されるや、たちまち青島は“猫の楽園”として注目を集める。

楽園どころか地獄絵図に
「さらに島民10数人に対して猫が100匹。猫密度の高さが動画サイトで話題になると、閲覧者数はあっという間に数百万人に達し、国内はおろか世界各国から“猫と触れ合いたい”と願う愛猫家たちが訪れ、島は観光客であふれ返ってしまいました」

 そう話すのは、公益財団法人『どうぶつ基金』の佐上邦久理事長。突如、脚光を浴びた青島だが、島内には宿泊施設はもちろんのこと、トイレや自動販売機すらない過疎の島。

 ところが“猫の楽園”として注目を集めたことも一因となり、猫の数は増え続け、気がつけば200匹以上に膨れ上がっていた。

「地元の愛護団体がエサやり、掃除、ノミダニ駆除に奔走していましたがもはや限界。地元・愛媛県大洲市も手をこまねいて見ているばかりでした」(佐上さん、以下同)

 やがて猫が倍増したことで、恐れていた事態が起きてしまう。

 観光客から気まぐれに与えられるエサにありつけずにやせ細った負け組の猫が行き倒れ、飢えて食い殺された子猫たちの死骸があちこちに転がった。青島は“猫の楽園”どころか地獄絵図へと様変わり。

「見かねた地元の獣医師会やボランティアによってメス猫80匹の不妊手術を行いましたが、この手術によってオスとメスのバランスが崩れ、ますます状況は悪化。不妊手術を受けていないメス猫は、数に勝るオス猫たちに囲まれゆっくりご飯を食べることもできずやせ細るばかり。子猫は母親の育児放棄などにより、ほとんど成長することもできませんでした」

 こういった惨事を招いたのは、決して行政だけの責任ではないと佐上さんは話を続ける。

「自立した野良猫を動物愛護センターで引き取ることは法律で禁じられており、行政も手が出せない。さらに無料で不妊手術をするといっても、“子猫の顔が見たい”と反対する島民もおり、なかなか意見もまとまりませんでした」

 しかし、この惨状が国内だけでなく、海外にもSNSを通して報じられたことから、地元ボランティア、行政、島民が粘り強く話し合い、2018年10月。ようやく『どうぶつ基金』によるオス・メス一斉TNR(※)が行われることとなる。


しかし、この大規模な不妊手術は困難を極めた。

「5年越しで不妊手術が決まったものの、当初予定されていた9月は台風のために1か月延期。満を持して10月2日に上陸するも連絡船が欠航となり、当初3日間で行う予定を急きょ一昼夜で行わなければなりませんでした」

 島内に宿泊施設はなく、コミュニティセンターで仮眠をとりながら、たった3人の獣医が20名のボランティアスタッフとともに172匹の不妊手術および、ワクチン投与、ノミダニの駆除を行った。

「手術を終えた後、島民の方に、70年間生きてきて今日がいちばんうれしい。ありがとう、と言われたのを覚えています。このひと言で疲れも吹っ飛びました」

 と、佐上さんは当時を振り返った。

「殺処分ゼロ」達成の裏側で……
 こうした『どうぶつ基金』のTNRの取り組みは、年々増えている多頭飼育崩壊でも十分に効果が得られると佐上さんは話す。

「多頭飼育崩壊に陥っている人たちは、まず身近な人やボランティアに相談するケースが多く、ボランティアと行政が緊密に連携できれば、早期の介入が可能になります。

 さらに行政が飼い主のいる猫の手術費用を捻出するのは難しいので、全国の行政に、協働ボランティアに登録申請してもらい、『どうぶつ基金』で手術を行い問題を解決するケースも増えています」

 しかし、行政とボランティア団体との関係にもデリケートな問題があるのだ。ある動物愛護団体のボランティアスタッフは、声を潜めてこう語る。

「私の県では、殺処分数が全国でも上位だったのに、ある年に、いきなり殺処分ゼロを達成しました。でも、根本的な問題は何も解決されていません。

 例えば授乳中の子猫は2時間に1回授乳しなければなりませんが、1匹5分として、200匹いたら1人や2人ではとうてい追いつきません。

 これだけの手間をかけられるだけのスタッフがいる団体は、全国レベルで見てもほとんどないんです。これでは“殺処分ゼロ”といっても、その後の猫たちの安否すら疑わしいと思いませんか? 行政もマスコミも、もっと現実を見てほしいです」

TNRこそ共生のモデルケース
 2018年の一斉不妊手術から半年がたった2019年4月4日。猫たちの事後調査のために『どうぶつ基金』は再び、青島に渡った。

「猫たちは毛並みもよく太っており、健康状態も良好。不妊手術をしたおかげで、猫同士のケンカも見られず、マーキングなどの悪臭もなくなっている。そして何より、子猫が生まれた形跡もなく胸をなでおろしました」

 今回の青島で行った一斉TNRを経て、「TNRこそ人と猫の共生を目指す地域にとってお手本になる」と、佐上さんは話す。

「2017年度に行われた猫の殺処分数は全国で3万5000頭あまり。そのうち、保健所やセンターに持ち込まれた所有者不明の猫の73%が生まれて間もない子猫です。不妊手術さえしていれば、生まれてすぐ殺される悲劇は、起きていなかったはずです」

 そういった意味でも“猫の楽園”といわれる青島のTNR活動は、“殺処分ゼロ”社会を目指すうえで大きな一歩となりそうだ。

(※)TNR 猫を捕獲し、不妊手術を行い、元の場所に戻す。そして地域の住民や、ボランティアたちがその猫たちの世話をするという運動。TNRを施された猫は、耳の先をV字にカットし、判別する

《PROFILE》
佐上邦久さん ◎公益財団法人『どうぶつ基金』理事長。殺処分される犬猫の状況を改善しようと保護と里親探し、TNRを全国各地で実施している

posted by しっぽ@にゅうす at 04:20 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

病気の子どもを励ます“ファシリティドッグ”、2歳で亡くなったゆづ君と結んだ強い絆

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神奈川県横浜市南区にある神奈川県立こども医療センター。ここは、小児病棟、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設の3つの施設からなる医療機関である。

【写真】ベイリーにぴったりと寄り添うゆづ君

 ある平日の午後、病院の廊下を大きな薄茶のゴールデンレトリバーと青いポロシャツ姿の女性が歩いていた。

 病院に犬? 盲導犬ではない。

 犬の名前はアニー。3歳になるこのメス犬は、ファシリティドッグと呼ばれる使役犬である。そしてリードを握った女性は、アニーと行動をともにする“ハンドラー”と呼ばれる「犬をコントロールする人」である。

 “ファシリティ”には、施設という意味があり、1つの施設に職員の一員として勤務する犬のことを、ファシリティドッグと呼んでいる。いったいアニーは、この病院でどんな役目をしているのか。

 ハンドラーの森田優子さんに聞いた。

“頑張ろうとする力”を引き出せるように
「子どもたちとの触れ合いはもちろん、採血や点滴、検査や処置をするときや、手術室までの付き添い、リハビリの応援など多岐にわたっています。この病院には、半年や1年以上と長い入院生活をしている子どもたちもいます。子どもたちがつらい治療に対して“自分から頑張ろうとする力”を引き出せるよう、お手伝いをしています」

 病室にアニーが入って行くと、付き添いの親御さんがベッドの子どもに声をかける。

「ほら、アニーが来てくれたよ」

 子どもたちは顔を輝かせ、ベッドにアニーを迎え入れ、頭をなで始めた。

「アニー、いい子だった? 私は今日ちゃんと採血できたよ。午後もリハビリ頑張るよ」

 アニーと森田さんは、認定特定非営利活動法人『シャイン・オン!キッズ』から派遣されている。この法人は、2010年に小児がんの子どもたちとその家族の支援を目的として、日本初となるファシリティドッグを静岡県立こども病院に導入。犬は、ベイリーという名のレトリバーで、日本初のハンドラーは森田さんだった。

「ベイリーは引退して、もうすぐ12歳。2歳のときからファシリティドッグとして9年間、活躍しました。

'12年に神奈川の導入が決まったことで、私とベイリーがこちらに来て、静岡には新しい犬とハンドラーが行っています。だからアニーは2代目なんですね」

 ファシリティドッグはどのようにして誕生したのか。

 公のデータはないものの、欧米で2000年ごろより台頭し始め、盲導犬以外の補助犬育成で世界最大の団体『ケーナイン・コンパニオンズ・フォー・インデペンデンス』では2015年に全育成数309チームの14%にあたる43チームが、ファシリティドッグとして育成されている。チームと呼ばれるのは、ハンドラーなくしては、ファシリティドッグのパフォーマンスを活かすことはできないからだ。森田さんが言う。

「犬種は、ゴールデンかラブラドールのレトリバーにほぼ決まっています。さらにその中から『人が好き』『人と一緒に仕事をすることが大好き』『性格が穏やかで優しい』という犬を選びます。まず素質のある犬を選ぶというのが重要なんです。生まれ持った気質というのは変わらないものですから。だから、アニーたちは、50代くらい前まで遡れるくらいいい血統を持った使役犬の家系からきてるんです」


ハンドラーに求められる資質とは
 そういった犬の中から、さらに候補犬が厳しく選抜され、約1〜2年に及ぶ専門的トレーニングが行われる。トレーニングは、早ければ生後8週目から開始され、それとともに犬が人間社会に適応するためのたくさんの訓練が公共施設などで行われる。一方のハンドラーも、誰でもなれるわけではない。

 森田さんの所属する団体では、5年以上の臨床経験のある医療従事者(看護師・臨床心理士など)であることが条件。また「ファシリティドッグと対象者(子ども、家族、医療・病院スタッフ)間で円滑なコミュニケーションが図れるように、犬との適切な触れ合い方法を指導できる資質があるか」といった独自の基準により審査される。

「私は、看護大学の卒業論文で、犬と患者の関係についての研究をテーマにしていました。それを職業にするという選択肢はその当時なかったので、普通に看護師をやっていたんですね」

 『シャイン・オン!キッズ』は、日本の小児がんや重い病気を患っている子どもたちとその家族の生活を支援するために特定非営利活動法人『タイラー基金』として2006年7月に発足。その後、団体名称を変更した。

 '08年、団体はファシリティドッグを日本にも導入しようと考え、日本の医療界で動物を取り入れた治療について研究していた大学の先生にコンタクトをとった。

「ものすごい偶然なんですが、その先生が私の卒論を指導してくださっていたんです。誰か小児科経験のある看護師でハンドラーになれそうな人はいないか、ということで私に白羽の矢が立ったわけなんです」

 '09年の6月で看護師を辞職し、秋から森田さんは、ハワイにあるファシリティドッグとハンドラーの育成施設で研修を受け、そして'10年1月から静岡県立こども病院で業務に取り組むようになった。

 自分の足で歩いて手術室まで行けなかった子が、犬のリードを持って手術室まで笑顔で犬と歩いて行き、パニックも起こさなかったということもよくあるらしい。

「ただ犬がいればいいというわけではなくて、常に同じ犬だから、信頼関係ができている。“あ、ワンちゃんがいる!”と何も知らない子は言うんだけど、なじみの子たちは“ワンちゃんじゃないよ、アニーだよ”と。その変化が大事なんじゃないかなと思うんですよね。いつも来てくれるお友達にアニーがいるから、怖い処置のときも一緒にいてくれたら頑張れる気持ちになれるのかなと思います」

子どもたちの心の支えとしての存在
 森田さんとベイリーが静岡県立こども病院にいたころのことだ。そこに、ゆづ君という、脳のがん患者の子がいた。泣くと呼吸が止まってしまうという日本でもほとんど症例のない珍しい症状のため、集中治療室を出ることのできない子だった。

 そこで、ベイリーが集中治療室に入り、ゆづ君と触れ合ったのだ。

「その後、残された時間を自宅で過ごすことになり、退院後も時間の許す限り、自宅を訪問しました。まったく動けないようになっても、ベイリーが行くとゆづ君はうれしくて起き上がったんですよ。残念ながらゆづ君は2歳10か月の短い生涯を終えました」と森田さんは声を詰まらせる。

 こんなに子どもたちに愛されるファシリティドッグだが、現在、静岡と神奈川、そして今年8月から東京都立小児総合医療センターの3か所で導入されているだけだ。

 普及が進まない理由はなんだろうか。

「感染症などへの不安から理解が進まないと言われることもありますが、今はだいたい感染症の先生が『大丈夫』と言ってくれるんですね。犬と人間の感染症は違いますから。問題は、現実的に導入するとなると、金銭的なことが大きい。そこがネックなんですね」

 1頭のファシリティドッグとハンドラーを導入するとなると、年間900万円のランニングコストがかかる。

「毎年同じ金額がかかるのを覚悟してもらえるかどうか。ボランティアを1人入れるというのではなくて、“1職種”増やすというイメージなんです。だからいろんな体制も整えていかなければならないし、どうサポートしていくか、どのチームに入れていくのかとか、決めていかなければいけない。

 初年度だけなら無償提供はできるかもしれないけど、永遠にそういうわけにはいかない。病院全体としての動きにならないと、導入には結びつかないんですね」

 現在、『シャイン・オン!キッズ』では東京の病院に常勤するファシリティドッグの2年目の活動資金のためのクラウドファンディングを実施中である。森田さんは、アニー、そして引退したベイリーとともに暮らし、アニーと毎朝、出勤する。子どもたちから森田さんは、“アニーママ”と呼ばれる。

「アニーもまさにそう思っているでしょうね。ほかの犬に触れたりすると、グイッと邪魔しにくるんですよ。それも可愛いんだけど(笑)」

《INFORMATION》
ファシリティドッグの支援のためのクラウドファンディングはhttps://readyfor.jp/projects/facilitydog
詳細は『シャイン・オン!キッズ』HP http://sokids.org/ja/
posted by しっぽ@にゅうす at 03:17 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「私が引き取らないと保健所に行くかも」…殺処分を免れ、運転代行会社の看板犬になった2匹のワンコ

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 (株)総合代行は岡山市内にある運転代行会社。そのオフィスの中を2匹の犬がフツーに歩いていました。フレンチブルドッグのBUBUちゃんと、フレンチブルドッグとパグのミックスと思われるアンジュちゃんです。看板犬として社員や乗務員の“癒し”になっている2匹は、殺処分されていたかもしれない犬たちでした。

【写真】2匹はとても仲良し。母と娘のようです

 BUBUちゃんは岡山・倉敷市で繁殖犬として飼育されていました。夫婦でブリーディングをしていたようですが、2014年秋、夫が詐欺容疑で“御用”となり、妻と子供は家を出てしまったとか。5頭のフレブルのほか、他の犬種の小型犬も複数、取り残されていたそうです。

 BUBUちゃんたちをレスキューしたのは、フレブルを専門に保護・譲渡活動を行っている「あにまるセカンドライフin岡山」。所有権を持つ人物が拘留中だったため、レスキューには少し時間を要したようですが、無事、すべての犬を救出することができました。

 そのセカンドライフのホームページに目を留めたのが、総合代行の代表取締役、石田昌子さんです。石田さんは愛犬・てんてん丸君(フレブル)を9歳で亡くし、ひどいペットロスに陥っていました。

「ガンだったのですが、最期は安楽死させるしかなくて…。どうやって生きていこうかと思っていたとき、セカンドライフさんのサイトを見たんです。岡山にこういう活動をしている方がいるんだと。保護犬という言葉は知っていましたが、身近に感じたのはこのときが初めてでした」(石田さん)

 すぐに連絡し、BUBUちゃんともう1頭、黒いフレブルがまだ里親さんが決まっていないことを知りました。黒い子は推定3歳で健康状態は良好。BUBUちゃんは推定6〜7歳で、肛門から大腸が飛び出して出血していたと言います。

「3歳で健康なら他にチャンスがある。でもBUBUは私が引き取らないと保健所に行くことになるんじゃないかと、そう思って、会いに行ったその日に連れて帰りました」(石田さん)。

 そのまま病院へ向かうと、腸が飛び出していたのは良性の腫瘍が原因と分かり、避妊とあわせて手術してもらうことができました。その際、お乳がかなり張っていたのは、まだ授乳期の仔犬と引き離されたせいかもしれません。石田さんは「家を出た奥さんが、売れそうな犬だけ持ち出したのでは」と想像しています。

「あのままだったら、BUBUは妊娠・出産を繰り返さされていたかもしれません。(ブリーダーが)警察に捕まってくれてよかったです」(石田さん)

 一方、アンジュちゃんは京都のあるペットショップにいました。ブリーディングもしているショップでしたが、骨形成不全症だったアンジュちゃんは、生後8カ月になっても売れ残っていたそうです。「ミックス犬の“失敗”で処分するしかない」という店員の言葉を聞いた人がセカンドライフに相談、白羽の矢を立てられたのが石田さんでした。

「BUBUを迎えて2年後のことでした。2頭飼うことに不安もありましたが、アンジュも私が引き取らなければ保健所行きかもしれないと思い、京都まで迎えに行ったんです」(石田さん)

 初めてアンジュちゃんを見たとき、石田さんは言葉を失ったと言います。背骨が詰まっているのか体長は明らかに短く、歩き方も不自然。「大丈夫かなと不安になる体つきでした。病院の先生とセカンドライフの方には、いつか歩けなくなるだろうと言われて覚悟していましたが、おかげさまで、今も元気に歩いています」(石田さん)

 右足と左足の長さが違うため排便時に踏張るのが難しい、口蓋裂で水をうまく飲めない、麻酔で半身不随になる可能性があり避妊手術はできない……など大変なこともありますが、それでもBUBUちゃんと寄り添って仲良く暮らしています。

「2匹の相性が良かったのが一番の幸せです。BUBUがお母さん代わりになって耳やお尻をなめてあげたり、社会性のないアンジュにいろいろ教えてあげたり。劣悪な環境で繁殖させられても、母性本能は育つんですね。人間よりも強い母性を感じます」(石田さん)

 普段は自宅で飼育していますが、アンジュちゃんの体のこともあり、できるだけ目が届くようにと、出勤時にオフィスに連れて来て、帰るまでずっと一緒です。

「仕事で大変なこともありますが、この子たちが癒しになっています。精神的に支えられていますね」と石田さん。そして、最後にこう付け加えました。

「人間のお金儲けのために作られたのに、見目のいい子たちの陰に隠れて、生きることさえ許されない子たちがいます。犬を飼うときには、保護犬という選択肢もあることを知ってもらえるとうれしいです」
posted by しっぽ@にゅうす at 02:12 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

保護ねこ団体との橋渡しをするカフェ 脱サラから2年で開業 「さまざまな方が集まる出会いの場でありたい」

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“ねこ×本×音楽”をコンセプトにした練馬区・大泉学園に店を構える「cafe Mo.free(カフェモフリー)」。店主の好きなものを集めたこのお店は、ねこ好き、本好き、音楽好きのたくさんの人々が訪れる人気店です。そんなお店の看板ねこを務めるのは、8歳の女の子「なつ先生」。元保護ねこです。

【写真】看板ねこ「なつ先生」 店内でのご様子の別カット(5枚)

 ◇ ◇ ◇

ねこといられる仕事で自分にできること
 店主の阿部さんは現在38歳。カフェモフリーをオープンしてもうすぐ2年になります。以前からこうした仕事をやりたかったのか聞いてみると、実は全く考えてなかったそう。

「以前の勤務先は忙しすぎて、家にいる時間がとても少なくかったんです。好きなピアノも弾けず、本も読めない。ねこも不満を抱えている、という状態になってしまい……」

 そこで思いついたのが、コンセプトである「ねこ×本×音楽」だったのだとか。

「この3つで何かできないかなと思ったんです。少なくともねこと一緒にいられる仕事がしたくて。もし、自分が絵を描ければ漫画家とかも憧れますが、そういった才能もなく……。飲食店なら始めやすいのかなと思いました」

保護ねこ団体との橋渡しをするカフェ 脱サラから2年で開業 「さまざまな方が集まる出会いの場でありたい」
店内には本もたくさん。傍らで眠る「なつ先生」【写真:猫ねこ部】
なつ先生といたから 自分の大切なものを立ち止まって考える時間を大切に
 思いついたからといって、すぐに成功するような甘い業界ではありません。まずは、できることをと思い、阿部さんは飲食店に転職。1年間、現場でオペレーションや衛生知識、アルバイトの管理などをみっちり学んだそうです。

 そして、次の1年で開業に向け、メニューや取引先決めなどを進め、事業計画を立てていったとか。こうして転職して約2年後の2017年10月にお店をオープンさせました。
 
 日々の忙しさでつい自分の大事なものを忘れてしまいがちになる人も多いと思います。しかし、阿部さんの話を聞いてハッとさせられました。もちろん、誰もができるような簡単なことじゃありませんが、好きなものに囲まれて過ごせる日々は、このうえなく幸せで喜びがあると思います。

 忙しくて自分の時間が全然ない。そんなときこそ、少し立ち止まって、ゆっくり考える時間を無理やり作ってもいいのかもしれません。きっと阿部さんは、なつ先生の不満げな顔を見たことで、ふと思い返すことができたのかもしれません。

保護ねこ団体と里親との橋渡し的存在になりたい
 カフェモフリーのコンセプトは、「本」、「音楽」、そして「ねこ」であるように、阿部さんはもともと保護犬や保護ねこへの関心が強く、だからこそなつ先生も保護ねこ団体からのおすすめで迎えることになりました。

「お店を開くからには、何かしら社会貢献的なことをしたかった」という阿部さん。自分に何ができるんだろうと考え、思いついたのが、保護ねこ活動をお店としてサポートすることだったそうです。

 カフェモフリーでは、店内にクリエイター達の作品を展示し購入もできます。そして、その売上の10%を、なつ先生を迎えた保護団体「しあわせねこの会」に寄付しています。

「こうした活動に共感してくださるお客さんも多くて。寄付金を持ってきてくださったり、これがねこちゃんたちのごはんになるならと作品を買ってくださったり。購買のひとつの動機になっているような気はしますね」

 また、阿部さんは寄付だけではなく、ねこの里親探しの仲介役も行っています。飼うならば保護犬や保護ねこを、と思っている人も増えてはきていますが、やはりまだまだペットショップで購入する人の方が圧倒的に多いのが現実です。

 その理由のひとつに「保護団体の掲げる譲渡条件の厳しさ」。ひとり暮らし、高齢者などは特にハードルが高いことがあるのではないかと阿部さんは考えます。

「保護団体の方々は特に悲惨なねこを見る機会も非常に多いと思いますし、気持ちはとてもわかります。その条件だけを見て、ペットショップを利用する人も少なからずいるのではないかと思います。もちろん、それが悪いということではないんですけど、そのへんのジレンマはありますね」

 阿部さんは、自分のお店が里親希望者と保護団体の間に入り、クッション的な役割を果たすことで、少しでもその高いハードルを緩和できたらと考えているそうです。実際、里親になりたいとおっしゃるお客様も多く、今までにお店を通じて里親になった方も多くいらっしゃるとか。


ねこ好きさんもそれ以外も 出会いの場として
「ここには絵を描いている人、本が好きな人、音楽が好きな人、ねこが好きな人、いろんな方がいらっしゃいます。そんなさまざまな方が集まる出会いの場でありたいなと思うんです。いまはインターネットのおかげで、簡単に知らない人と繋がることはできるけれど、目の前で実際にその人と話をする……となるとなかなかそういう経験はできません。普段の生活のなかで知り合うことのできないような人と、このお店を通して出会ってもらえたら嬉しいですよね。そんな体験を提供したいです」

 と、阿部さんは目をキラキラと輝かせながら、今後の展望について語ります。

「子どもの時から本も音楽も好きでした。もしも当時、自分の好きなことを楽しめて気軽に行けるようなお店が近くにあったらと、ときどき思うんです。また、不登校の子や障害者施設にいらっしゃる人たち、そういった人にとっての居場所になれたら、という想いもあります。ただ、まずは経営を安定させるということが第一ですけどね」

 阿部さんのことばのひとつひとつに強いこだわりを感じます。このお店には、そんな店主の想いに共感して人々が集まるのでしょう。そして、そんな店主を誰よりも愛して止まないなつ先生がいます。

 なんだかとても心地が良く、つい足を運んでしまいたくなる場所。元気をもらいたくなる場所。疲れた心を洗い流したくなる場所。そんなみんなの「居場所」であり続けてほしい、と心から願います。

猫ねこ部
posted by しっぽ@にゅうす at 01:49 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする