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千曲川の氾濫からまもなく1ヵ月。避難生活が長期化する中、被災者の「ペット」への支援も求められています。
長野市北部の避難所に設置されたコンテナハウス。県の「被災ペット相談支援センター」が義援金をもとに設置したもので、大型犬も収容できるクレート10個が置かれています。いわゆる「同行避難」しているペットをここで管理してもらうのが目的です。
長野市動物愛護センター・大河内雅彦さん:
「避難生活が長引けば、やはりペットがいることに対するストレスもあります。就寝時間や長時間ペットを置いて作業に出るとき、暖房も設置しているのでここで管理してもらおうと」
浸水した住宅から飼い主と一緒に救出されるペット。あの日、多くのペットも被災しました。
(ヘリ・リポート)
「飼い主と飼い犬が無事、陸にあがることができました」
これまで大きな災害では多くのペットが飼い主とはぐれ、被災地をさまよったり、死んだりしました。このため環境省はガイドラインを設け、飼い主と一緒に避難する「同行避難」を薦めています。
しかし、アレルギーや鳴き声などの問題もあり「同行避難」の態勢はあまり整っていません。長野市の避難所は建物内の受け入れは原則禁止。スペースを区切って受けれているのは8ヵ所ある内、2ヵ所だけです。この避難所では6世帯の犬10匹が「同行避難」しました。
避難所で飼い主と一緒でも、環境の変化はペットにとってストレスになります。
こちらのネコは狭いケージの中で飼い主を求めて鳴き続けていました。
飼い主:
「狭いケージの中でしかいられず、昼間も家の片付けでそばにはいられない」
飼い主は保護団体に相談し、一時預りを依頼しました。
ねこの命をつなぐ会・関祐子代表:
「あのケージに入れておくのは狭くてストレスがたまる」
着いた先は保護ネコを一時的に収容する「ねこシェルター」。広めのケージに入り少し落ち着いた様子でした。
飼い主:
「さみしいですね、寝るときも一緒だったので。次の家を見つけたら、すぐに迎えに来ようと思っています」
避難所にペットを連れてきた飼い主ががいる一方で、自宅の2階に残したままというケースなどもあり、関代表は「同行避難」の環境を整えてほしいとしています。
ねこの命をつなぐ会・関祐子代表:
「飼い主と動物の絆は家族同然なので、あらかじめ犬ネコOKという避難所があった方がいいのかなあと今回の災害で思いました」
長引く避難生活や家の修理などで、一定期間、別の場所で面倒をみてもらう「一時預かり」のニーズは増えています。
ミニチュアダックスフントの「翔」とその家族は親戚の家に身を寄せていましたが、避難所に移ることになった為、保健所の「一時預かり」へ。
保健所にはおよそ130人の里親ボランティが登録していて、被災したペットを自宅で預かって世話をしています。「翔」も3日前から預かってもらっています。
里親ボランティア・島田しのぶさん
「(元の家では)ずっとおばあちゃんと一緒にいたので人がいないとさみしいみたいで、(一緒に暮らせる)環境が一日でも早く整って元に戻れるといい」
長野放送
最終更新:11/8(金) 22:05
NBS長野放送