栃木県足利市の自宅で、数十匹の猫の死骸を放置しながら、30匹以上の猫や犬などを飼育していた58歳の無職の男が、動物愛護法違反の疑いで逮捕されました。男は「虐待はしていない」と容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、足利市毛野新町の無職、北口雄一容疑者(58)です。
北口容疑者は、自宅に数十匹の猫の死骸や大量のふん尿を放置した状態で、猫37匹のほか、犬と亀を1匹ずつ飼い続けて虐待したとして、動物愛護法違反の疑いが持たれています。
警察によりますと、2年ほど前、栃木県の動物愛護指導センターに「多くの動物を飼っている男がいる」という連絡があり、職員が何度か訪問していましたが、ことし8月に立ち入りを拒否されたため、警察に相談が寄せられたということです。
また、自宅にいた猫などは、動物愛護指導センターが保護したということです。
調べに対し、北口容疑者は「虐待はしていない」と供述し、容疑を否認しているということです。
警察は、死骸などが放置された環境で、動物がいつごろから飼われていたのかなど詳しい状況を調べています。
逮捕された男の自宅の近所に住む70代の男性は「暑い日には、臭いがひどく春先は猫の鳴き声がとてもうるさかった」と話していました。
また、60代の女性は「容疑者の家の前を歩いたら、足をのみにかまれたことがある。かゆくて、とても困った」と話していました。