動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2020年01月19日

重症化すると命にかかわる「尿石症」 かかる猫が冬に激増のワケ

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「尿石症」ってどんな病気?
冬の時期は、寒くて体調を崩している飼い主さんも多いと思いますが、猫も気をつける必要があるそうです。なかでも、重症化すると命にかかわる「尿石症」に注意したほうがいいのだそう!

尿石症とは、オシッコの濃度が高まるなどの理由で尿中の成分が結晶化して、腎臓から尿道につながる尿路に結石ができる病気の総称です。
正式名は、結石が停滞する部位によって異なり「腎臓結石」「尿管結石」「膀胱結石」「尿道結石」があります。
できる結石のサイズは、砂状の小さなものから、1円玉くらいの大きなものまでさまざまですが、尿路を傷つけたり、詰まらせたりして、排尿障害を引き起こす原因に。

重症化すると命にかかわる「尿石症」 かかる猫が冬に激増のワケ
気持ちよさそうに寝るスコティッシュフォールド
尿石症がが冬にかかりやすいワケ
寒さが苦手である猫は、冬に動きが鈍くなります。そのため、のどが渇きにくくなり、水を飲みに行くことすら億劫がって、飲水量が減る傾向に…。結果、もともと量が少なく濃い猫の尿が一段と濃縮されます。
さらに、寒さからトイレへ行き排尿することさえ億劫がると、濃縮された尿が膀胱内に長時間たまり、結石ができやすくなるのです。

尿石症にかかっている場合、猫の行動やしぐさ、オシッコに異変が見られるようです。下記でさらにくわしく見ていきます。

重症化すると命にかかわる「尿石症」 かかる猫が冬に激増のワケ
冬に注意したい猫の病気「尿石症」とは
行動やしぐさの異変
・トイレにいる時間が長い
オシッコが出にくかったり、炎症による残尿感から、排尿姿勢のままトイレに長時間いるように。

・トイレで辛そうに鳴く
排尿時の激しい痛みから、辛そうに唸るように鳴くことがあります。鳴きながら震えたり、うずくまってしまう猫も…。

・頻繁にトイレに行く
オシッコが少ししか出ないにもかかわらず、トイレに行く回数が急激に増えます。トイレの周りをうろついたりする行動が目立つように…。

・陰部をしきりになめる
陰部に違和感があることでなめてしまい、その刺激で陰部が腫れてしまうことも…。

重症化すると命にかかわる「尿石症」 かかる猫が冬に激増のワケ
写真提供/王子ペットクリニック
オシッコの異変
・にごったり色が濃かったり、キラキラしている
尿結石により炎症が起こるとにごったり、濃縮すると色が濃くなったりします。また、オシッコと一緒に砂状の結晶や結石が出ることも。トイレ砂やシートの表面がキラキラしていないか注意しましょう。

・血が混じる
結石が尿路に詰まり、オシッコが出にくい状況にもかかわらず、無理に力を入れて出そうとすると尿路が傷つくなどして、オシッコに血が混ざることも…。また、オシッコはニオイもいつもよりきつく、臭くなることもあります。

猫によっては、オシッコは正常で、行動やしぐさだけに異変が見られるケースもあります。上記にあげた異変は、尿石症の典型的な症状といえるので、気にかけてあげましょう。


尿石症の治療法
まずは尿検査をして、尿のpHを調べるなど、結石の種類の特定をします。その後、レントゲン(X線)や超音波、CT検査で結石のできている部位、サイズなどを確認します。
その結果、小さなストルバイト結石なら療法食で溶かし、大きな結石やシュウ酸カルシウム結石なら手術をする場合があります。尿路が炎症を起こしている場合は、抗生剤や消炎止血剤などを投与することも。

重症化すると命にかかわる「尿石症」 かかる猫が冬に激増のワケ
冬に注意したい猫の病気「尿石症」とは
予防・再発防止のためにできること
無症状でも尿石症の可能性はあるので、半年から1年に一度は健康診断を受けて尿検査をするのが理想的。また、尿石症は再発しやすい病気です。一度尿石症にかかった猫は、治療後もpHバランスが考慮された療法食を、獣医師に相談しながら与えたほうが安心です。

尿が出ない症状があれば、尿道に結石が詰まる「尿道閉塞」の可能性が大です。尿道閉塞は、冬に多発し、場合によっては命を落とす危険性があります。

メスの尿道が直径約1〜1.5mmなのに対して、オスのペニス内の尿道は約0.5mmと細めです。そのうえ、ペニスの硬さで拡張しにくいため、結石が詰まりやすくなりがち。尿道に結石が詰まりオシッコを出せない状態のまま放っておくと、急性腎不全で尿毒症を起こし、4日ほどで死に至る恐れも。早急に動物病院で処置してもらう必要があります。

尿石症対策! 冬を健康に過ごすための部屋づくり
尿石症にならないためには、部屋を冬仕様の住環境に整えてあげることが大切に。冬を健康に過ごすための部屋づくりのアイデアを、いくつかご紹介します。

・猫トイレ&水飲み容器を追加しよう!
寒くても、猫がトイレや水を飲みに行くのが億劫にならないように、猫トイレと水飲み容器を追加しましょう。

・猫トイレを寝床のそばに追加する
ふだん使用している猫トイレはそのままにして、猫の居場所のそばに1個追加してみましょう。起きてすぐに行ける場所にトイレがあれば、行きやすくなるはずです。

・水飲み容器を複数個置く
猫の居場所のそばに水飲み容器を2個以上置いてみましょう。容器は、ふだん飲んでいる素材でなければ飲まない猫もいるので、陶器なら陶器で統一したほうが◎

猫が「寒い」と思ったら逃げ込めるような、あったかシェルターを用意してあげることも大切です。

・毛布を筒状にして置く
毛布を丸めてトンネルのようにして置いておけば、潜るのが大好きな猫は嬉しいはずです。日が当たる場所に置いておくと、干した毛布のようになって、さらにポカポカします。

・ランドリーバスケットなどを倒して置く
ランドリーバスケットなど、深さがある容器を倒して置き、中に暖かい布をインするだけでできます。仲のよい同居猫がいる場合は、大きめにすると一緒に入れて、さらにぬくぬくになるはずです。

・段ボールハウスを置く
保温性のある段ボール素材で四方が囲まれた空間は、熱のこもりやすさが抜群です。暖かい布をかけたり、中に入れればさらにいいでしょう。暖かい空気がたまる高い場所に置いても◎

これらはどれも自宅にあるものでできますし、電気を使わないのでお留守番のときでも安心です!
もしも「尿石症かも…」という症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診するようにしてくださいね。愛猫が尿石症にかからないようにするためにも、解説にもあった対策をしっかり行うようにしましょう!

参考/「ねこのきもち」2019年1月号『かかりやすく重症化しやすいから…冬こそ注意 猫カゼと尿石症』
(監修:埼玉県日高市のノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
※一部の写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
イラスト/大塚砂織
文/雨宮カイ

ねこのきもちWeb編集室
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犬の多頭飼いで「2頭同時」と「後でもう1頭」飼うのはどっちがいい?

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多頭飼いを検討している人のなかに、「2頭同じタイミングで迎えるべきか」それとも「後からもう1頭迎えるべきか」悩む人もいることでしょう。

実際、どちらのほうが犬にとっていいのか……今回、いぬのきもち獣医師相談室の先生に聞いてみました!

犬の多頭飼いで「2頭同時」と「後でもう1頭」飼うのはどっちがいい?
見つめる柴犬
子犬を2頭同時に迎え入れても大丈夫?
ーー多頭飼いをしたいと思っている飼い主さんが、同じタイミングで子犬を2頭迎えるのはどうなのでしょうか? 

いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「子犬の健康状態を1頭1頭見ることは簡単ではありません。元気や食欲、排尿・排便の状態、体重の変化など、1頭のお世話だけでも大変です。

さらにトイレのしつけ、甘噛みや食糞などがあればそれに応じたしつけ、病気になったときには通院、投薬なども必要になります。

また、同時に年齢を重ねるので、シニアになったときに同じ時期に闘病、介護が始まるかもしれません」

ーーそう考えると、2頭同時に飼うのは大変だといえますね……。

獣医師:
「可能であれば、1頭目を成犬まで育てあげてから、次のコを迎えることをおすすめします。先住犬が新入りのコを教育してくれて、飼い主さんと協力してお世話をしてくれることもあるからです」

ーーそうなれば育てやすそうですね!

同じ時期に子犬を2頭飼うメリットも
獣医師:
「子犬2頭を同時に迎える良さとしては、2頭で遊んでくれることもあるため、飼い主さんが遊び相手をする時間が少なくてすむことでしょう。また、飼い主さんでは教えることのできない、犬同士にしかわからない遊びや楽しさがあり、犬らしい生活ができる点はいいと思いますね」

犬の多頭飼いで「2頭同時」と「後でもう1頭」飼うのはどっちがいい?
寄り添う犬
後からもう1頭飼うときに気をつけたいことは?
いぬのきもち獣医師相談室の先生によると、犬を同時に迎えるのがいいか、それとも後からもう1頭迎えるのがいいかについては、「おすすめ」ということでいうと1頭目のコが成犬になってから、ということでした。

ではその場合、具体的にどんなことに配慮したらよいのでしょうか?  下記で、多頭飼いを検討する際に飼い主さんがよく考えたいことについて解説します。


先住犬の性格を考慮する
先住犬の性格が神経質であったり、過度に臆病であったりしてほかの犬を受け入れられない場合は、多頭飼いは難しいでしょう。また、先住犬が吠える、噛む、分離不安などの問題行動があるコも向いているとはいえません。

たまに「新しいコを迎えれば問題が解決するかもしれない」と期待する飼い主さんもいますが、新しいコを迎えても解決することはありません。新しい犬が先住犬のよくない行動を真似してしまい、飼い主さんの苦しみが倍以上に増えて事態が悪化することも考えられます。

ほかにも、甘えん坊で飼い主さんへの依存心が強い犬の場合、愛情が分散することを嫌がりほかの犬との生活を望まないコもいます。

犬同士の相性が悪いと多大なストレスがかかり、我慢した生活を強いられることに。それは、どちらのコにとってもかわいそうなことになってしまいます。

犬の多頭飼いで「2頭同時」と「後でもう1頭」飼うのはどっちがいい?
お散歩する柴犬
犬同士の年齢が離れすぎている場合も難しいことが多い
また、犬同士の年齢が離れすぎている場合も、多頭飼いは困難な可能性があります。たとえば、先住犬と10歳以上離れて子犬が来た場合、先住犬が静かな生活を望むコだと疲れてしまうことも。

逆に、新入り犬の若さが刺激になることもありますが、充分な見極めが必要でしょう。

多頭飼いをしたい理由を飼い主さん自身がよく考えること
なぜ多頭飼いをしたいのか、その理由を今一度考えてみてください。たとえば、「先住犬との別れが来たとき、ペットロス予防のために支えてくれるコがほしい」「家族を増やして楽しく暮らしたい」「気になるコと出会ってしまった」など、いろいろあるでしょう。

次のコを迎えるのは、飼い主さんご自身の責任です。「先住犬のため」という理由では、望むような結果が得られなかったときに、犬も飼い主さんも幸せになれません。ご自身が新しいコを迎えて愛せる覚悟があるかどうかを自問自答してみてください。

多頭飼いを検討するときは、家族でよく話し合うこと
また、多頭飼いは必ず家族と相談して協力することが重要です。たとえば、よくある「お世話をするのがお母さんひとり」というのは重労働です。

ごはん、お散歩、日々の健康チェック、フィラリア予防やノミ・ダニ予防、ワクチン、通院など、ひとりでは大変ですし、犬の小さな異変に気付ける余裕がなくなることもあります。

また、お世話する人が体調不良のとき、ほかの家族が犬のお世話をできないことも困りものです。協力できる大人が犬の頭数と同じ数、できればさらにプラス1名いると、ひとりあたりの負担も少なく、誰かがお世話をできない状況があっても安心です。

金銭面について
1頭でも犬を飼うのはお金がかかりますが、多頭飼いとなるとさらに金額が増えます。フード代、フィラリア予防やワクチン代、トリミング代、その他医療費など、何かとお金がかかります。

犬たちと10年以上生活する中で、ご自身が病気をしたり生活が変わる可能性もあります。そのようなときでも、犬を飼い続けるだけのお金については考えていますか? 

とくに動物病院に入院、手術となったら数十万単位のお金が必要になります。多頭飼いで犬が同時に病気になることも想定しなくてはなりません。金銭的なことも考えてみましょう。

犬の多頭飼いで「2頭同時」と「後でもう1頭」飼うのはどっちがいい?
寄り添うチワワ
災害時について
地震や台風などの災害時などで、犬を連れて避難する場合もあります。何頭ならご自身で一緒に連れ出すことができますか? 

そのときは、犬のフードなど必要品も持ち出すことになるので、ご自身も犬も安全に避難できるかどうかを考えてください。



以上のようなことを踏まえ、多頭飼いが許される状況であれば、先住犬と相性の合いそうなコをぜひ迎えてあげてくださいね。

多頭飼いは、先住犬の新しい一面を見られるチャンスでもあります。幸せに暮らしている家庭もたくさんあるので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami

いぬのきもちWeb編集室
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少量でも犬の命が危険な植物・野菜は|花粉や生けた水にも注意!

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タマネギやニンニクなどネギ類の食材、スイセンなどの植物が犬にNGなのはどうして? この理由は、犬がこれらを食べると命に関わる中毒を起こす危険があるからです。人間の食材だけでなく、庭や花壇でも注意するようにしましょう。相談室の獣医師が解説します。

少量でも犬の命が危険な植物・野菜は|花粉や生けた水にも注意!
スイセンの誤食に注意
犬が中毒死する可能性のある植物とは?
犬にNGな食材としてよく知られるタマネギ、ネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウなどのネギ系の植物は、タマネギ中毒を引き起こすため注意しなければなりません。

他にも危険な植物の例を挙げると、ユリは、犬にとって花や花粉、葉、球根など全てが有害で少量でも危険性が高く、花を生けた水や衣服、布についた少量の花粉でも死に至ることがあります。

犬が摂取した量によって違いはありますが、嘔吐・下痢・食欲不振・血尿・痙攣・吐血・大量のヨダレ・多臓器障害・肝不全などの症状がみられます。

同じような症状が現れる可能性のある植物には、ユリ、スイセン、チューリップ、ヒヤシンス、スズラン、アロエなどがあり、身近に生育しているものが多いです。

少量でも犬の命が危険な植物・野菜は|花粉や生けた水にも注意!
玉ねぎ中毒は犬の命に関わる
タマネギ中毒は犬の命に関わる溶血性貧血を引き起こす
タマネギ中毒が犬に危険といわれるのは、犬は有機チオ硫酸化合物という成分を消化する酵素を持っていないため中毒物質となることと、成分によって赤血球の表面の膜が傷ついて貧血が起こるからです。

詳しく説明すると、ネギ類の独特なニオイは「アリルプロピルジスルフィド」という有機硫黄化合物によるもので、この成分によって、犬が消化する酵素を持たない有機チオ硫酸化合物の吸収力が高められることで中毒症状を起こすとされています。

犬の体内にこれらの中毒物質が入ると、赤血球のヘモグロビンが酸化して溶血性貧血を引き起こします。こうなると呼吸をしても身体中に必要な酸素が供給されず、体が酸欠の状態となってしまうのです。

症状が出るのは即時〜3日程で、尿細管の壊死(腎障害の一種)により腎不全を起こすなど毒性が高く、少量の摂取でも症状が出ます。

他にも重度の胃腸炎を引き起こす、肺や心筋に症状が及ぶなどさまざまな症状がみられるため、身近な存在の植物は犬の命に関わる可能性があることを確認しておきましょう。

監修:いぬのきもち獣医師相談室
文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿いただいたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください

いぬのきもちWeb編集室
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小学校の飼育小屋から「ニワトリ」「ウサギ」が消えつつある…きっかけは鳥インフルエンザだった!?

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動物を飼育していない小学校が増加傾向
校庭の片隅にある飼育小屋で、生き物係がニワトリの世話をする。

こういった光景は一昔前は当たり前だったが、大手前大学・中島由佳准教授の調査で無くなりつつあることが明らかになった。

【画像】数年でここまで!飼育動物の変化をグラフで見る

調査は大きく分けて2つあり、1つは2017年7月〜2018年10月に全国の小学校2062校に電話で、「動物の飼育の有無」や「飼育している動物の種類や数」などを聞いたもの。

もう1つは、2019年7月に大学1〜4年生の671人に対し、出身小学校における動物飼育の同状況を聞いたものだ。調査に協力した大学1〜4 年生が小学校に在籍していたのは2003年〜2012年となる。

そして中島准教授は、この2つの調査を元に“2003年〜2012 年”と“2017年〜2018年”における小学校の動物の飼育状況を比較。「動物を飼育はしていない」と答えた割合は、“2003年〜2012 年”の6.6%に対し、“2017年〜2018年”は14.2%。約8%増加したことが分かった。

ニワトリを飼育している小学校は半減
具体的に飼育している動物については、「鳥・哺乳類」が“2003年〜2012年”には86.4%あったが、“2017年〜2018年”には49.1%と減少。

一方で「魚・両生類、昆虫」は、“2003年〜2012年”は13.6%だったのが、“2017年〜2018年”は50.9%となり、こちらは大幅に増加している。

飼育している動物の割合をさらに詳しく見ていくと、「ニワトリ」は“2003年〜2012年”には11.9%あったが、“2017年〜2018年”には5.9%となって半減。

「ウサギ」は“2003年〜2012年”には26.5%あったが、“2017年〜2018年”には21.1%に減少している。

一方で、「メダカ・魚類」は“2003年〜2012年”には31.8%だったのが、“2017年〜2018年”には55.2%となり、大幅に増加している。

こうした状況になっている理由について、中島准教授は「2004年以降に流行した鳥インフルエンザの影響があったのではないか」と分析。厚労省のHPでは、「鳥インフルエンザは、トリに対して感染性を示すA型インフルエンザウイルスのヒトへの感染症」と説明している。

しかし、“鳥インフルエンザの影響”で「ニワトリ」はまだしも「ウサギ」まで減少しているのはどういうことなのか? 大手前大学現代社会学部の中島由佳准教授に詳しく話を聞いた。


児童にうつるという万が一の可能性を恐れ、飼育が減少
――ニワトリを飼育する小学校が減っている理由として「鳥インフルエンザの影響」をあげている。これはどういうこと?

日本では、鳥インフルエンザが人に感染した症例は報告されていません。

しかし、ニワトリなどが鳥インフルエンザに感染し、そこから児童にうつるという“万が一の可能性”を恐れて、飼育が減少したと考えられます。


――ニワトリ以外の動物、たとえば、ウサギを飼育する小学校も減っている。この理由としては、どのようなことが考えられる?

鳥インフルエンザの流行以降、動物の飼育において教員の負担が増大した点、また「安全・安心」の担保や説明責任が重要な世の中となったことが大きいと感じます。

動物の世話、特に“長期休暇中の世話”は、鳥インフルエンザの流行以降、児童から教員に比重が移りました。

2004年の鳩貝太郎さんによる調査では、“長期休暇中の世話”は「児童が当番で世話」が26.4%で最多だったのに対し、私の2017年〜2018年の調査では「児童が当番で世話」が18%に減少。「教員が当番で世話」が57%で最多となっています。

これは、鳥インフルエンザの脅威が去った後も、アレルギーや感染への懸念、長期休暇中の学校への行き帰りでの事故などへの懸念などを排除するために、動物の飼育を避けたり、長期休暇中の動物の世話を教員が担ったりするようになったためだと思われます。

このように、心理的にも仕事量の面でも教員の負担が大きくなり、新たに動物を飼うことができにくくなった面があります。


――一方で「メダカ・魚類」を飼育する小学校は大幅に増えている。

メダカは、小学5年生の理科の教材として学習指導要領に示されているため、多くの小学校で飼われている事実があります。

今回の2017年〜2018年の調査では、教材として飼われているメダカも「飼育している動物」としてカウントしました。

しかし、子どもたちにとって、教室のメダカは「理科の教材」であり、「学校で飼われていた」という意識が乏しいのかもしれません。


「学校での動物飼育」は今、曲がり角に来ている
――調査によって明らかになったことを受け、感じていることは?

今の日本では、動物を飼っている世帯は約3割で、その約80%が室内飼い。子どもたちが動物との触れ合いや世話を通して、思いやりの心を育む機会はどんどん減ってきています。

その中で、学校に動物がいることは子どもが動物と触れ合う大事な機会です。学校での動物の世話や触れ合いにより、学校で過ごす時間が楽しくなったり、人や動物への共感性が高まったりすることが、学校動物に関する研究で確かめられています。

動物との接触から生じる児童へのリスクを恐れるあまりに、学校での動物飼育がなくなっていくと、抱いて温かく、愛着を感じやすい「鳥・哺乳類」と触れ合う機会が子どもの生活から失われてしまう。

動物との触れ合いを通して、“命の大切さや思いやりを学ぶこと”と“教員の負担の軽減”。これらをどうすれば両立できるのか。「学校での動物飼育」は今、曲がり角に来ていると感じます。

――子どもたちが動物と触れ合う機会を増やしていくためにはどうすればよい?

「小学校を地域がどうサポートしていくか」が一番のカギだと思います。

学校の先生たちは、日々の多忙の中で、動物が快適に暮らせるよう、飼育にあたる児童とともに心を砕いています。

(1)動物が快適・幸せに生活できる質の高い飼育環境を確保しつつ、(2)教員の負担も軽減して、(3)子どもたちも動物との触れ合いによって命の大切さを学ぶ。

この3つを満たすためには、小学校を取り巻く地域のサポートが必要です。

具体的には、学校が保護者や地域の方たちに相談をしたり、協力をお願いしたりできる体制を作っていくこと、校区の獣医師や動物園などの施設が、動物の貸し出しや管理・世話の手助けをするなどが、考えられます。

学校を支えていくことが重要なのではないか。そう考え、道を模索しているところです。



鳥インフルの流行をきっかけに、教員の負担が大きくなったことなどから小学校の動物飼育が減っている事実の一方で「動物との触れ合いや世話を通して、思いやりの心を育む機会が減っていくこと」への懸念があるのが今の状況のようだ。

中島准教授が提案するような、小学校を取り巻く地域のサポートなどで、児童が命の大切さを学ぶ機会は失って欲しくないものだ。
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「いのちに敬意」ライオン飼育終了へ アカゲザルも 京都市動物園「福祉向上」掲げ

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2023年に開園120年を迎える京都市動物園(左京区)は、20年度からおよそ10年間で新たに目指す姿と運営構想をまとめた。飼育する動物たちの「福祉向上」を初めて前面に掲げ、現在119種を数える動物を適正数にして、より良い環境で飼育するための管理計画も初めて盛り込んだ。「動物園の顔」として100年以上続けてきたライオンの飼育は、現在1頭だけいる国内最高齢の雄を最後にやめる。

 現在の「京都市動物園構想」は09年11月に策定された。新たな構想は、外部識者による6回の検討会議と、19年11、12月に寄せられたパブリックコメントで練られた。今後、市長と市議会に報告し、20年2月末に策定する。

 「動物の福祉向上」とは、飼育下の動物たちが心身共に健康で幸福な生活を送れるよう最大限努める考え方で、近年、動物園や水族館などで導入が進む。

 京都市動物園もかつてはゾウやチンパンジーなどに芸をさせたり、鳥類を小さなかごで飼ったりしていたが、飼育員や獣医師たちがより良い飼育を探究。13年には京都大と連携して研究機関を設置し、動物の福祉を専門とする研究員が加わり工夫を重ねてきた。

 片山博昭園長は「この10年で、日本の動物園でも動物の福祉が当たり前になった。今後は組織として取り組んでいきたい」と話す。新構想を象徴する園の「理念」にも「ヒトを含む全ての動物のいのちと暮らしに敬意を持って向き合う」との一文を盛り込んだ。園の長い歴史で初めて理念を明文化したという。

 1903年の開園時に約60種だった飼育動物は70年代に250種を超え、79年には最多の304種を数えた(うち186種は鳥類)。他の動物園に比べて「飼育面積が狭すぎる」との批判は絶えず、2009年には約160種に。その後も減らしてきた。

 新構想では「なぜ維持が難しいかを市民に理解してもらいたい」と飼育種の管理計画を初めて盛り込み、福祉の向上や繁殖実績などから優先順位をつけ、アジアゾウやニシゴリラなど計5種を「最優占種」とした。

 他方、飼育を終了する「調整種」としたのは、ライオンの他にアカゲザル、朝鮮半島のカモシカと呼ばれるオナガゴーラルと、鳥類2種の計5種。

 ライオンは1907年から原則、雌雄のペアで飼育してきたが、本来は群れで暮らす。新しく群れを導入できるスペースの確保は困難と判断した。2017年1月に雌が死んで以降、1頭で暮らす雄の「ナイル」は国内最高齢記録を更新中で、20年3月9日で26歳となる。

 アカゲザルは1970年代に飼育を始めて以降、「サル島」で暮らす姿が親しまれてきたが、他の動物園がすでに飼育をやめたため雄の入れ替えができずに高齢化。現在いる16頭を最後とし、老朽化した37年築のサル島や69年築の類人猿舎は取り壊して、別のサルの居住スペースを広げる。オナガゴーラルはすでに国内で飼育される最後の1頭という。

 196人から寄せられた計305件のパブリックコメントには「ライオンは動物園の顔というべき動物で、入場者数にも影響を及ぼす」「サル山(島)が閉鎖されるのもとても寂しい」との意見があり、検討会議の委員からも「サル島で親子の対話を持った市民は少なくない。そうした対話ができる場を作り、反対意見に応えるべきだ」との指摘があった。【南陽子】
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