
股関節に問題を抱え、盲導犬の候補から外れた犬。「キャリアチェンジ」と呼ばれる
保健所や保護団体などに持ち込まれた「保護犬」を引き取った家族と犬たちの幸せな姿をとらえた写真展「ひとつの命 それから」が9月3日から、京都市中京区河原町通四条上ルのギャラリー・マロニエで開かれる。
1級愛玩動物飼養管理士の藤井あいみさん(34)が立ち上げたグループ「CLUB WAG(クラブワグ)」(中京区)の主催。
藤井さんは、保護犬の一時預かりボランティアなどを経験する中で、「不幸な犬を増やさないためには社会の意識向上を図るしかない」と考えるようになった。飼い主のマナー向上を訴えたり、犬たちの哀れな境遇を伝えたりする活動も大切だが、「犬を飼うとき、保護犬という選択肢もあることを知ってほしい」との思いから、犬たちと家族との日常を撮った写真展を企画した。
関東と関西の10家族と保護犬を藤井さんらが撮影した写真30点を中心に展示する。繁殖犬として飼われ、声帯も歯もなかった犬や飼育放棄で病気のまま放置された犬などが穏やかな様子で写真に収まる。保護犬ではないが、盲導犬の候補から外れた犬の写真もある。
会場では保護犬の飼育希望者の相談にも応じる。藤井さんは「今後、老犬との写真を集めたり、保護犬についての情報交換の場を設けたりするなど活動を広げていきたい」と話している。8日まで。正午〜午後7時。入場無料。ギャラリー・マロニエTEL075(221)0117。