動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2014年04月15日

ペットの権利、人に近づく?

ナショナルジオグラフィック ニュース

飼い主の約90%がペットを家族の一員と見なしており、彼らのために自分の命を危険にさらすであろう飼い主は全体の80%を超える。昨年だけでも、生活を共にする動物のために全米で550億ドル(約5.6兆円)が費やされた。

ペットの権利、人に近づく?

 ペットは人間の所有物なのか? それとも(法的に見て)人なのか? また、動物と彼らを愛する人々の双方に とって、変化を遂げるペットの地位は何を意味するのか?『Citizen Canine: Our Evolving Relationship with Cats and Dogs(市民犬、進化するペットとの関係)』の著者、デイビッド・グリム(David Grimm)氏に話を聞 いた。

◆私もイヌとネコを飼っていますが、彼らにはどのような権利があるのでしょうか?

 残虐行為からの自由、自然災害から救出される権利、あるいは法廷で利害関係が考慮される権利など、法律家 の多くが権利と見なすものをネコやイヌに与える法律がここ2、30年で数多く定められています。

 今でもネコやイヌは人間の所有物と見なされています。法律上、厳密に言えばペットとソファや車との間に違 いはありません。しかし、特にネコやイヌに関して言えば、動物と人、そして所有物と人との境界線を曖昧にす る法改正がいくつも行われてきました。

◆なぜ、米国獣医師会(AVMA)はペットを法的に人と見なすことに反対しているのでしょうか?

 獣医たちは、私たちがペットを子供のように扱うことで利益が得られることを知っています。ネコをトースタ ーのように扱う飼い主が獣医に500ドルも払うとは考えにくいですよね。しかし、ネコを家族の一員と見なして れば、化学療法に何千ドルもの大金を費やすことをいとわないはずです。

 ところが、ペットを法的にも人と見なすということになると、AVMAをはじめとする獣医師団体は線引きをした がります。彼らは、「飼い主がネコやイヌを人として扱うようになれば、自分がミスをした場合に医療過誤で訴 えられるのでは」と心配なのです。

◆ネコやイヌは何千年も前から家畜化されているはずですが、なぜ今になって家族の一員となりつつあるのでし ょうか?

 まず、他の動物が我々の日常生活から姿を消したことが挙げられます。20世紀への変わり目には、まだ動物が どこにでも存在していました。そこら中に馬がいて、通りを見れば豚がうろうろ歩き回っていたのです。

 また、昔は大人数が一つ屋根の下で暮らしていましたが、ネコやイヌが空虚な現代の家々を埋めるようになっ ています。

◆ペットに法的権利を与えることで人間であることの意味が損なわれると警鐘を鳴らす意見もあるようですが。

 私がインタビューした人の中に、ペパーダイン大学で法律学教授を務めるリチャード・カップ氏という人物が います。

 彼の見解は、人間がユニークな存在であるというものです。権利には責任や、社会と法律の仕組みについての 理解が伴うのだから、権利を有することができるのは人間のみであると。人類文明というものは、自己の権利に 対する理解だけでなく、他者の権利に対する理解の上に成り立っています。動物は人間ではないばかりか、彼ら が人という立場や、与えられた権利を理解できるとは考えられないというのです。

◆ペットが法的権利を得た場合、飼い主は何らかの権利を失うのでしょうか?

 AVMAもこの点を指摘しています。ネコが法的に見て人であるならば、あなたがネコを正当に扱っていないと近 隣の住人が思えば、隣人やペット保護サービスのような団体が介入し、ネコを取り上げることができます。子ど もを虐待したときと何ら変わりません。

 あるいは、「ペットは人なのだから、彼らの意思に反して避妊手術や去勢手術を受けさせることはできない し、彼らを売買することもできないはずだ」と言い出す人がいるかもしれません。

◆動物の権利運動と公民権との比較についてどう思いますか?

 扱いが極めて難しい問題です。動物と黒人の歩みを比べるようなことをすれば、当然多くの人々が嫌な気持ち を味わうことになる一方、動物の権利や法律の擁護者たちが何らかの道筋を必要としていることも事実です。

 かつて、白人文化の大部分がアフリカの黒人を野生動物と見なしていました。誘拐され、社会に連れ込まれた 彼らは、何世紀にもわたって所有物として扱われます。その後は奴隷廃止運動の高まりもあり、所有物ではなく 人と見なされるようになりました。動物の擁護者たちにとって、これは道筋を示す教訓のようなものなのです。

◆アフリカ人は元々人間であり、イヌは人間ではありませんよね。

 批判的な立場をとる人々もそう主張しています。黒人が所有物と見なされたことはあったかもしれませんが、 彼らは紛れもない人間です。それに対し、動物は生物学的に見て人間ではないというのが動物活動家たちに対す る彼らの言い分です。




タグ:権利
posted by しっぽ@にゅうす at 06:00 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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