観葉植物の緑は人の心を落ち着かせます。また、色とりどりの花は気持ちを華やかにするなど植物は人の生活と深く関わっています。
部屋の中できれいに生けられた花の隣に猫が座り、花の匂いをかいだり、葉をかじってみたりと、リラックスした猫の姿はとても心温まるものです。
でも、実はこれはとても危険な光景です。猫に有害な植物は700種類以上にも及ぶといわれています。
特に注意が必要とされているのは、キンポウゲ科=キンポウゲ、クリスマスローズなど▽ツツジ科=ツツジ、シャクナゲなど▽トウダイグサ科=ポインセチアなど▽ナス科=ホオズキなど▽バラ科▽ユリ科−の植物です。
そのほかにも猫には毒性が高い植物が数多くあります。遊んでいて誤って口にしてしまう場合もあるため、猫の居住空間には植物を置くのは避けた方がいいでしょう。
植物によって猫に毒性のある成分が含まれている部分は異なるため、葉や花を口にしたら、必ず症状が出るわけではありません。しかし、植物を食べた後、嘔吐(おうと)や下痢、かぶれ、ひきつけなどが見られたら、すぐに動物病院を受診してください。その際は、できるだけ食べてしまった植物の種類を獣医師に伝えるようにしてください。
同様に、食べ物にも人には無害でも犬や猫には中毒を引き起こすものがあります。
おいしくて体に良いものは動物種により異なります。人との違いを知ることが共に暮らす初めの一歩といえるでしょう。(アニコム獣医師 大内麻美)
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