動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2014年09月11日

動物を虐待して「器物損壊」には違和感

朝日新聞


埼玉県・さいたま市で盲導犬が刺された事件は、ある意味では、人が刺される以上に不気味だ。恨みがあるわけではない。耐えられないほどの迷惑をこうむっているわけでもない。ただ目障りだとか、やったら面白そうだからと、無抵抗をいいことに危害を加える心が怖い。各週刊誌も悲憤慷慨(ひふんこうがい)して取り上げている。なかでも<盲導犬オスカーを刺した卑劣犯 決して逃がすな!>と激しく怒っているのが『女性セブン』(9月18日号)だ。

 「その凶器で“自分の体を刺してみろ”と言いたい。血が出るでしょう。痛いでしょう。どうしてそんなことがわからないのか……」とパートナーの男性(61)は悔しがる。オスカーを診察した獣医は「この傷跡を見る限り、悪意を持って相当な力で刺したものと思われます。足の神経に麻痺が残る可能性さえありました。オスカーはずっと痛みを我慢したんでしょう……」と話している。

 しかし、盲導犬への嫌がらせやいたずらは少なくないという。オスカーもこれまでにチューインガムをつけられたり、つばを吐きかけられたりしたことがあったという。たばこの火を押しつける、ライターで毛を燃やす、マジックで盲導犬の顔に落書きをする、しっぽを引っ張る、わざと足を踏む、傘でたたくまねをして驚かす、行く手をさえぎるというようなことが頻発しているというのだ。

 「警察に届け出ても、“現行犯でないと難しい”と言われ、なす術(すべ)がありません」(社会福祉法人日本ライトハウス盲導犬訓練所長・田原恒二氏)

 さすがに今回は「極めて悪質」と、埼玉県警武南署も情報提供を求めるビラを配るなど、器物損壊と動物愛護法違反容疑で捜査中で、盲導犬に付きまとう男を目撃したという情報なども集まってきているらしい。なんとしても検挙してほしい。

 筆者は浦和駅を利用するので、パートナーと歩くオスカーとよく行き交う。ラブラドール・レトリバーとしてはやや小柄で、たれ目のちょっととぼけたような、愛嬌のある犬だ。人混みをすまなそうに縫って歩いていく姿がいじらしい。どこをどうしたら、そんな“彼”を刺そうなんて気持ちが起きるのか。

 それにしても、動物を虐待して器物損壊というのはどうにも違和感がある。器や道具と同じ扱いというのはやはりおかしい。もっとふさわしい法律は作れないものか。


タグ:虐待
posted by しっぽ@にゅうす at 06:40 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする