動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2014年12月18日

ペット連れで旅を楽しむ

朝日新聞


そもそも、我が家がキャンピングカーを買ったきっかけはペットでした。わけあって動物の数が増えることになり、泊まりがけで出かけようにも、どうにも身動きができなくなったのが始まりでした。ペットホテルに預けてみたり、ペットシッターを頼んでみたり、色々と試してみたのですが、大事な“家族”を置いて出かけるのがストレスでした。そんな時に出会ったのがキャンピングカーなのです。そうか、一緒に出かけてしまえばいいんだ! というわけです。

 以来10数年、12匹の犬や猫を乗せて旅をしてきました。離乳が済んだばかりの子猫を連れて出かけたこともありますし、毎晩、皮下輸液(血管ではなく、皮下にする点滴)が必要な高齢猫と旅をしたこともあります。一度などは、猫のための療養食を自宅に忘れてきてしまい、主治医に連絡して宅配便でスキー場まで送ってもらったこともありました。

今回はそんな、ペット連れの旅について考えてみたいと思います。

■旅先で出会った、さまざまなペットたち

 いろいろなキャンプ大会などに参加・取材してきた中で、ずいぶん多彩なペットたちに出会ってきました。犬連れの人が多数派なのですが、猫連れの人もたまにいます。リスザルを連れたご夫婦もいます。キャンピングカーが鳥かごでいっぱいの人もいましたし、今までで一番びっくりしたのは、水槽が置いてあって、立派なヘビが入っているのを見たときでした。

 犬や猫、サルあたりまではまぁ普通だとして、爬虫(はちゅう)類や両生類など、温度管理がシビアなペットを連れて旅をするには、そのための設備を用意しなくてはなりません。水槽などの割れ物は車で持ち運ぶには気を遣います。そんなとき、キャンピングカーなら一台一台がカスタムメイドのようなものですから、持ち主のオーダーに応じて、ペット用の設備が設置しやすいように工夫してもらえるのもうれしいところです。言い換えるなら、ペットが過ごしやすい環境を用意してあげるのも、飼い主の務めではないでしょうか?

■ペット連れの旅を楽しいものにするために

 これからキャンピングカーを買おうと思っている人、ペットを連れていけたら楽しいだろうなぁと思っている人に、ぜひ考えて欲しいポイントを挙げてみました。

・外出に慣らす
 ペットの種類や性質によりますが、車での移動やめまぐるしい環境の変化をストレスに感じる動物もいます。そんな子を無理やり連れ出しては、人間のエゴになってしまう。

 そこで大切なのは、外出がストレスなのかどうか見極めることと、いきなり連れ出すのではなく、徐々に慣らしてあげることです。

 我が家では新顔が入ってくると、まずするのがケージ(オリ・カゴ)に慣らすことです。猫は基本、家の中で自由気ままに暮らしていますが、新顔さんたちにご飯をあげるときは、わざとケージに入れて食べさせるようにします。ケージに入る=ご飯なので、最初はびっくりしていた子でも、ケージを恐れなくなります。それどころか、おなかがすくと、自分からケージに入って催促するようになります。

 そうなったらしめたもの。獣医に連れて行くときも、キャンピングカーで旅をするときも、使い慣れたケージを持っていくので、とりあえずは大騒ぎをしません。ケージを「獣医に連れて行くときしか使わない」という人がいますが、これだと ケージ=獣医(=怖い)になってしまい、ケージを見ただけで逃げ出すようになります。

 また、中には車に弱い子もいます。振動がイヤなのか、騒音がイヤなのか。においかもしれません。車酔いする子もいます。最初から長距離を走らず、慣れていない子を連れて出かけるときは、少しずつ距離を延ばして慣れさせるようにします。

・ペットの暮らしをシミュレーションする
 キャンピングカーでペットを連れて出かけるとして、実際にはどんな感じになりそうか、具体的にイメージしてみることも大切です。

ご飯はどこで食べさせる?
トイレは外で?中でもできるようにする?
車の中は完全に自由に歩き回ってOK? それともケージに入れて過ごす?
などなどです。旅先でのペットの生活をなるべく詳しくシミュレーションして、それに対応するための設備や荷物を吟味します。

・万一の場合に備える
 さも旅慣れているようにものを言う私ですが、大なり小なり、いろんな失敗を重ねてきました。中でも一番肝を冷やしたのが、猫の脱走事件です。 夕飯どき、人間で言うなら中学生ぐらいのやんちゃな若猫が、ドアが開いた瞬間を狙って飛び出しました。それからがさぁ大変。夫婦して懐中電灯を片手に、徹夜でキャンプ場を探し回りました。結局、夜が明けたころ、車のすぐ近くのヤブの中に息を潜めて震えているのをみつけ、どうにか捕獲。

 それからはとにかくドアの開閉には慎重になり、網戸なども猫が多少押したり引っかいたりしても開かないようにしました。最近は、首輪に付けた発信器をスマートフォンで探せるような商品もあり、ちょっとした工夫で、安心して旅に出られるようになります。

・ペットのしつけは飼い主の責任
 車の中はプライベートな空間ですが、外へ出れば公共の場。犬が苦手な人もいますから、必ずリード(散歩などで使うひも)をつけましょう。また、無駄吠(ぼ)えをさせない、噛(か)み付かせない、など、基本のしつけもしておくことが大切です。

・ペット連れOKかどうか、ルールは守る!
 キャンプ場によって、ペット連れOKのところとNGのところがあります。また、ペット1匹あたりいくら、と料金設定のあるところもあります。人間のマナーとして、こうしたルールを事前に調べることと、それを必ず守ることが大切です。また、犬なら狂犬病の、猫なら三種混合ワクチンなど、必要な予防接種などは必ずしておきましょう。

 いかがでしょうか?

キャンピングカーで動物と過ごすためには、それなりの準備や心構えが必要だと、お分かりいただけたでしょうか? とはいえ、彼らとの旅は、きちんと環境を整えれば、それはそれは楽しいものです。

 また、動物連れ同士が仲良くなって、友人の輪が広がるきっかけになることもあります。何よりも、言葉を話せない大切な家族がストレスを感じなくて済むように、気を使ってあげられるのは、飼い主だけなのです。


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posted by しっぽ@にゅうす at 07:05 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする