動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2016年04月08日

犬の留守番、信頼関係が鍵

毎日新聞


人と犬がより良く生活する上で欠かせない犬のしつけに「留守番」がある。だが、家で待つ犬の問題行動に頭を抱える飼い主は少なくない。専門家は、犬の性格を把握し、飼い主不在時のストレスを軽減する配慮が重要だという。


(2)飼い主がその場を離れ姿を隠すとき、犬におやつを詰めた玩具などを与え、飼い主がいない方が良いことがあることを経験させる。飼い主が戻りしだい、玩具などは取り上げる。※(1)(2)を繰り返し行い、犬に意識づける。(荒井代表の話を元に作成)
 ●鳴き声、排せつ悩み

 「『犬がほえ続けて、うるさい』といった近所からの苦情に驚き、精神的にまいって相談に訪れる飼い主もいる」。こう話すのは、犬のしつけ教室DOGLY(東京都台東区)の荒井隆嘉代表だ。仕事で家を空けざるを得ないなど、常に犬と一緒にいられるわけではない。飼い主が悩む留守番時の犬の代表的な行動として、鳴き声に加え、不適切な場所での排せつや、家財道具の破壊行為が挙げられる。

 ●安心できる場所

 「そう簡単に犬の行動を改善できるものではない」とクギを刺す。まずは飼い主の努力次第で変えられる環境整備を勧める。

 犬の鳴き声が近所に迷惑をかけているのなら、「手土産を添えあいさつ回りし、対策を講じているが改善に時間を要することを伝えるだけでも印象が違う」と助言する。留守番時に犬が安心できる場所の用意も欠かせない。広すぎる空間は、むしろ犬が落ち着かない。水やトイレ、ハウス、お気に入りの玩具をそろえ、サークル(柵)内を居心地のいい環境にする。「犬に必要以上の排せつの失敗や破壊行為をさせずにも済む」。サークルは、道路沿いの部屋を避けるなど外部からの刺激の少ない場所に置く。室温管理も忘れてはならない。

 荒井代表は、飼い主の1日の生活を円グラフにし、犬が満足に活動できる時間を冷静に見つめてほしいという。犬も頭や体を使い、心が満たされなければ不満は募る。「一番効果的なのは散歩。日々の多忙を理由に怠っていないだろうか」と問う。飼い主自身の対応が難しいのなら、ペットシッターや、犬の保育園などを使うのも一つの手だ。

 飼い主と一緒にいるときはいい子なのに、不在時に起きる犬の問題行動の一因に精神的な「分離不安症」も指摘されている。

 ●分離不安症も一因

 赤坂動物病院(同港区)の柴内晶子院長によると、分離不安症とは、愛着の対象と離れることで生じるストレス行動だという。突然の生活環境の変化、雷や工事の音といった留守番時の予期せぬ怖い経験などが引き金となる。「家族への依存度の高い犬に見られる。この問題行動は家族に対する嫌がらせではなく、不安の表れ。帰宅後にしかっても犬は理解できず、注目を集めたと勘違いして繰り返すだけ。大騒ぎせずに静かな態度で対処を」

 犬が分離不安症か悩む前に、かかりつけの動物病院への相談を勧める。「身体的な痛みや、病気が原因にないか、まず確認すべきだ」と話す。分離不安症なら、飼い主の姿が見えないだけで落ち着かないのかなど、症状の段階を探る。治療は主に行動療法を行い、状況によって薬物療法との組み合わせになる。

 犬は人との信頼感のうえで生きているので、飼い主の心の持ちようも犬に影響を及ぼす。「根気よく、『離れていても大丈夫』と思える関係性を築くことが重要」と指摘する。【池乗有衣】=毎月第1火曜に掲載します


posted by しっぽ@にゅうす at 08:01 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする