動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2017年09月12日

動物病院のモンスター飼い主、治療費踏み倒しや安楽死希望者も

Yahoo! JAPAN


深夜2時、愛猫のアメリカンショートヘア(3才・メス)を抱えて夜間外来に飛び込んできた40代の飼い主女性は、最初から半狂乱状態だった。

「うちの子、吐き気が止まらないんです! 大至急診てください! お願いします!」

 勝手に診察台に愛猫を寝かせる飼い主に仰天しつつ、獣医師が病状を聞くと、「それを調べるのがあなたの仕事でしょう!」とピシャリ。検査のために採血しようとしたら、いきなり怒鳴られた。

「何するんですか! うちの子を傷つけたら許しませんよ!」

 治療のためにも必要な行為だと説明するも、「この子の血はきれいですから!」と取り付く島もなし。しまいにはこんな発言も飛び出した。

「治せなかったら料金は支払いませんからね」

 8月初旬、都心で動物病院を経営する獣医師のAさん(43才)が体験した出来事である。

「この程度は序の口です。治療方針に従わない、金を払わない、預けたまま取りに来ない。そういう滅茶苦茶な飼い主、“モンスターペイシェント”が今、ペット業界でも激増しているんです」(Aさん)

 一般社団法人ペットフード協会の調査によれば、犬猫の推計飼育頭数は1972万頭(2016年度)。犬は年々減少しているが、その分猫が増加。15才未満の子供が1500万人の日本にあって、今や子供よりペットの方が多い。

「動物病院は年々増えています。都内ではすでに飽和状態。病院が増えすぎて食っていけない獣医師も出てきている。腕の悪い獣医師が淘汰されるのは仕方ないですが、今われわれが直面している最大の問題は、医師の数ではなく患者。飼い主のモラル崩壊にあります」(Aさん)

 冒頭のエピソードはその一例。取材を進めると、多くの獣医師が頭を抱える「モンスターペイシェント」の実態が次々と明らかになった。

◆20万円以上踏み倒す人も

「治療の前に、だいたいいくらぐらいになります、と説明していたにもかかわらず、いざ支払いになると“そんなにかかるとは思っていなかった”とゴネる。今は持ち合わせがないから明日持ってきますと言ったまま、音沙汰がない。このケースが年に20件はあります。だいたい2万〜4万円くらいなのですが、中には20万円以上を踏み倒している人もいる」(都内で開業する獣医師・Bさん)

さらに悪質な例もある。

「未払いがあることを承知で、“ちょっと診てよ”と患畜を連れてくるんです。動物に罪はないので診るようにしていますが、その治療費もやはり払ってくれない」(同前)

 別の獣医師Cさんは、顔をしかめて次のようなエピソードを明かす。

 数日前から後ろ足を引きずるようになったというトイプードル(2才・オス)を連れて若い女性飼い主が来院。診察の結果、右後ろ足の腱が断裂していることが判明。すぐに手術が必要なことを伝え、毛剃しようとすると、

「えー、毛を剃っちゃうんですか!? かわいくなくなっちゃうからいいです」

 と連れ帰り、二度と来院することはなかった。

「ひどいケースになると、愛着がなくなったからと安楽死を依頼してくる飼い主もいます。さすがに“ここは命を助ける病院であって命を奪う場所ではありません”と追い返しますが、けがをしたペットを入院させたまま引き取りに来ない飼い主はざらにいます。問診票にある連絡先に電話をしても“現在使われておりません”のアナウンス。完全に確信犯ですよ」(Cさん)

※女性セブン2017年9月21日号


posted by しっぽ@にゅうす at 07:15 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする