動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2017年11月12日

「猫は不調を隠す。健康なうちに予防を」  カナダの専門医が解説

Yahoo! JAPAN


 犬に比べて、動物病院の受診機会が少ないと言われる猫。だからこそ、予防医療の大切さに気付いて欲しい…。猫予防医療の啓発のために来日した米国猫臨床家協会(AAFP)会長で、カナダで猫専門病院 Bytown Cat Hospitalを営むスーザン・リトル先生に、カナダでの予防医療のための仕組みなどについてお話をうかがいました。

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「猫は不調を隠す。健康なうちに予防を」  カナダの専門医が解説
インタビューに答えるスーザン・リトルさん
カナダでは猫の生体販売は禁止
 日本は空前の猫ブームだと聞きました。カナダでも、猫は大変に人気のペットで、調査結果によれば犬の倍ほど飼育されていることがわかっています。猫の飼育率(猫飼育世帯数/全世帯数)は30%超(日本は約14%)※。全世帯の約3軒に1軒は、猫を飼っているということになります。
(※ 2016年 GfKジャパン調べ)

 日本とカナダで飼育スタイルにさほどの違いはありません。都市部には集合住宅が多くて室内飼育が主流。地方へ行けば家は広く、比較的自由に外に出して飼っている人が多いという傾向も同じです。

 最も違いがあるのは動物の迎え方でしょう。現在、カナダではほぼすべての州で、ペットショップでの生体販売は禁じられています。猫を飼う人の約半数はシェルターから保護猫を譲り受け、あとの半数は野良猫を保護したり、友人宅で生まれた子猫をもらったりするケースが多いようです。

「猫は不調を隠す。健康なうちに予防を」  カナダの専門医が解説
表に出さなてくも、不調の場合も
猫の受診率が低いのはカナダも同じ
 犬に比べて猫の動物病院受診率が低い、という問題は日本・カナダ共通の悩みです。


 主な理由としては、お金をかけずに手に入れたペットであるために、病気になる前から医療にお金をかけようという意識が薄いことが挙げられます。とはいえ、フードやおやつ、おもちゃなどにはそれなりの出費をしていることが調査の結果わかっていますので、出費したくないわけではなく、お金のかけどころが違うのだということでしょう。


 このように、猫の予防医療をコスト面から考えた場合、私が飼い主さんにはっきりとお伝えすることがあります。それは「病気になってから対処するよりも、健康なうちから予防したほうが、トータルでは絶対、お得ですよ」ということです。


 猫の飼い主に「なぜ動物病院へ連れて行かないのか」というアンケートを実施したところ
「具合が悪いわけでもないのに、連れて行く必要性を感じないから」という声が多数を占めました。「健康な猫を、なぜ病院に連れて行かなければならないの?」というわけです。


 確かに、病気でもないのに病院に行く人はいませんよね。しかし、ここで理解しておかなければいけないのは、猫は人と違って「不調を隠すのがうまい」生き物だということ。


 猫にはケガや病気による痛みや苦しみを、周囲に悟られまいとする本能があります。目に見えて具合が悪そうにしているころには、症状はかなり進んでしまっているのです。猫の健康寿命を一日でも長く維持するには、元気そうに見えているうちから病気のサインをいち早く見つけることが大切なのです。

予防医療のためのガイドラインも
 猫の予防医療をより充実させるために、私たちは猫医療の専門家による「キャットヘルシー」という団体を設立しました。2014年には獣医師向けに「病気の早期発見・予防のために何をすべきか」「飼い主さんにどう説明して理解を深めてもらうか」を標準化したガイドラインを策定しました。


 また、猫に関する有識者で組織したISFM(国際猫医学会)では、一定の基準以上のクオリティで猫を理解し、猫医療に長けている病院を「キャットフレンドリーホスピタル(CFC)」に認定。安心して愛猫の健康管理をお任せできる動物病院として、インターネットなどでその情報を公開しています。現在日本国内にも124軒の(2017年9月26日現在)CFCがあるんですよ。猫医学会のサイトでチェックできますので、ぜひ見てみてくださいね。

 私の病院でも定期的に愛猫の健康診断を行う飼い主さんが増えています。実際に、日常生活の中では発見しにくい歯の疾患を検査で発見し、進行をくい止めたこともあります。物言えぬ愛猫に変わって、健康を維持できるのは飼い主さんだけ。ぜひ予防医療の新しい情報を手に入れて、愛猫のケアに役立ててもらえたらと願っています。

sippo(朝日新聞社)


posted by しっぽ@にゅうす at 01:10 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする