動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2018年10月11日

被災動物シェルター「SORAアニマルシェルター」スタッフの想い

Yahoo! JAPAN


東日本大震災後の原発事故で、取り残された犬たちの救出活動から始まった被災動物シェルター「SORA(ソラ)」の活動を紹介します。
出典/『いぬのきもち』2017年2月号
取材・撮影・文/尾アたまき

※保護犬、飼い主さんの情報は2016年10月30日現在の情報です

緑あふれる環境で、トライアル中の笠井さん夫婦と散歩をする秋田のモニーくん

被災動物シェルター「SORAアニマルシェルター」スタッフの想い
撮影/尾アたまき
施設に足を運んで以降、 ブログを見るのが夫婦の日課に
『SORAアニマルシェルター(以降ソラと表記)』からモニーくん(秋田)を引き取り、現在トライアル中なのが笠井憲司さん清美さんご夫婦です。震災後、新婚旅行を兼ねて東北へ復興支援に行ったことがきっかけで、ボランティアの旅は夫婦の毎年の恒例に。そんななかボランティアスタッフを必要としているソラのことを知った笠井さんご夫婦は、犬たちのお世話や掃除をするため、2014年、初めてソラに足を運びました。

以降は、犬たちの現状が書かれているソラのブログを見るのが夫婦の日課に。ブログには、初めてソラに行ったときに会った2頭の秋田、あきたくん・モニーくんもたびたび登場していましたが、あるとき笠井さんは、あきたくんの体調が芳しくなく、ガンに侵されていることを知りました。

大好きな毛布で引っ張りっこをして遊ぶモニーくん実はかつて、笠井さんご夫妻にはジローくん(10才)という秋田との出会いがありました。縁あって迎え入れたものの、その後骨肉腫が見つかりわずか8ヵ月で他界。短いながらもともに過ごした時間はかけがえのないものでした。そんな経験もあり、あきたくんの体調が心配で会いに行きましたが、それから間もなく、あきたくんは亡くなってしまいました。

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被災動物シェルター「SORAアニマルシェルター」スタッフの想い
撮影/尾アたまき
トライアルを経てつながった縁
あきたくんの死以降も毎月ソラへ足を運ぶなかで、笠井さん夫婦はある決断をしました。モニーくんを家族に迎え入れたいと申し出たのです。お試しのお泊まりも経て1カ月のトライアル。「何度か噛んだとも聞かされていましたが、わが家に来てからはそんなそぶりもなくとても穏やか。歯みがきや爪切りだってさせてくれます。もうじき1ヵ月、正式に迎えられます。これから楽しい思い出をたくさんつくりたいです」と話す笠井さんの手には「モニーくん日記」と書かれた1冊のノートが。これから新しい思い出が書き記されていくのでしょう。

笠井さん夫婦による「モニーくん日記」。予防接種の記録やプロフィール、トライアル中の思い出などが書かれている

笠井さん夫婦とモニーくん。大好きなふたりに囲まれて幸せそう

犬も人も楽しく過ごせる。みんなに愛されるシェルター
シェルターがつくられて5年半、多くのボランティアさんが手伝いに来て、心をこめて動物たちのお世話や掃除をし、笑顔で帰っていきます。ソラを生きがいにしているボランティアさんのなかでは、「ソラ病」という言葉が生まれるほど、みんなに愛されるシェルターなのです。

トイレの介護が必要なカズオくんをこまめに洗ってあげるスタッフの高畑さんと菊地さん「スタッフのなかには、以前看護師として動物病院に勤めていたり、大学で動物学を学んでいたりした方もいますが、みんな以前からボランティアで来てくれた人たちなんですよ。そんな頼もしいスタッフたちと常々話しているのが、とにかく動物たちのことをいちばんに考えた、どこにもないほど楽しいシェルターにしたいということ。暗い顔をしてお世話をしていたら、犬たちも暗い気持ちになってしまうから」と二階堂さん。たしかに、犬たちは広々とした環境でのびのびと過ごし、みんな幸せそうな表情をしています。

これからのソラについて代表の二階堂利枝さんが語ってくれました。
「新しい家族のもとでお互いストレスなく生活できるよう、犬たちにトレーニングをしていきたいですね。それに、スタッフやボランティア、みんなのおかげでソラはどんどん進化しています。これからも動物たちのために、人も動物も幸せになれる、
すばらしいシェルターへ成長できたらと思っています」

二階堂利枝さん
SORAアニマルシェルター代表。福島の被災動物を中心に保護活動中。

いぬのきもちWeb編集室
posted by しっぽ@にゅうす at 07:37 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする