動物 しっぽニュース
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2018年11月08日

特定動物や特定犬 茨城で相次ぎ逃げる 事故防止へ罰則強化も

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猛禽(もうきん)類のイヌワシ、犬のドーベルマン-。県内で10月、人や財産に被害を与える恐れがあり、おりなどに入れて飼育することが義務付けられた「特定動物」や「特定犬」が逃げる事案が相次いだ。いずれも発見され、現在のところ被害の報告はないが、県生活衛生課は「逃げられないよう、ルールをしっかり守って飼育して」と、法令順守の徹底を呼び掛けている。

■ロープ手放す

「特定動物」のイヌワシ1羽が10月10日、稲敷市の住宅から逃げた。肉食で鋭い爪を持ち、握力が強い猛禽類の一種だ。同課によると、逃げたのは翼幅約180センチの成鳥。屋外のおりへ戻す際に飼い主が転倒し、足に着けたロープを手放した。稲敷署は小動物が捕食されないよう、防犯メールで注意を促した。

鷹匠(たかじょう)でもあり、牛久市で猛禽類中心のペットショップを経営する藤田征宏さん(48)は「猛禽類をつなぎ止めるロープなどは(手にはめる防護用の)グローブに固定するのが基本」と指摘する。

同月21日には石岡市山崎で「特定犬」のドーベルマン1頭が逃走。同課によると、飼い主がおりの掃除で外に出した際、係留のワイヤが外れた。かみつく恐れなどを考慮し、石岡署は防犯メールなどで「見掛けたらむやみに近づかないで」と注意喚起した。

同課は「ワイヤが外れても逃げられないようにすべき」と柵などの必要性を指摘。二つの事案はそれぞれ飼い主のミスや不注意が原因で、県は既に行政指導を行った。

■襲われ死亡も

「特定動物」は動物愛護法で一部の猛禽類やトラ、ニシキヘビなど約650種が指定される。県内の飼育数は販売や展示、研究を中心に1788頭(昨年度)。このうちペットとして飼われているのは97頭で、ツキノワグマやワニ、ニシキヘビなどを含む。

「特定犬」は県動物愛護条例で秋田犬や土佐犬、ドーベルマンなど8犬種のほか、体高60センチ、体長70センチ以上の大型犬などを指定。県内で2259頭(同)が飼われている。

いずれも逃がさないよう、おりなどの施設で飼うよう義務付けられる。また、同法は施行規則で「特定動物」を施設外に出した際、係留など「適切な逸走防止措置」を講じるよう規定。「特定動物」も「特定犬」も逃げた時点で法令違反の恐れがある。

過去には死亡事故も起きている。2012年には牛久市内の飼育場で男性が体長約6・5メートルのニシキヘビに襲われ、死亡した。1978年の3月と11月には、女児が大型犬にかみ殺される事故が発生。翌79年施行の同条例に「特定犬」を盛り込むきっかけとなった。

■細心の注意を

県はイヌワシが逃げたのを受け、県内の「特定動物」の飼い主に対策を徹底するよう文書で通知した。

藤田さんは「(特定動物は)基本的に野生動物で、おなかがすいたら襲う。だからこそ特性や危険性を十分に認識した上で、細心の注意が必要」と強調する。

同課は「生き物を飼育する際の責任は人間にある。安全に楽しく飼うためにも法令順守を徹底してほしい」と訴える。

法令順守を促すため、罰則強化も図られた。県議会は今年9月、犬(特定犬に限らない)を屋外で放し飼いした場合の罰金を「5万円以下」から「30万円以下」に引き上げるなどの同条例改正案を可決した。来年4月に施行され、同課は「事故防止につながる」と期待を寄せる。(今井俊太郎)

茨城新聞社

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posted by しっぽ@にゅうす at 05:03 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする