動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年01月12日

異嗜症と誤飲 飲み込み防止が大切

北海道新聞



異嗜症(いししょう)とは、飼育している犬や猫が、土や草、布、ひも、ビニールなど食事以外の異物に執着し、食べてしまう異常症状のことです。

 胃や腸などの消化器系の障害や寄生虫、ストレスによる神経症などが原因とみられますが、健康な犬猫も食癖になってしまっていることが結構あります。一方、誤飲というのは、読んで字のごとく誤って異物を飲み込んでしまうことで、健康状態に関わらず起こりうる事故です。

 異嗜症の症例をいくつか紹介します。

 5歳の雌猫は、飼い主が裁縫をすると必ず糸で遊んでいます。時々便中に糸の塊が出てきていましたが、やがて嘔吐(おうと)して食事を食べなくなり、飼い主が病院に連れてきました。バリウム検査をすると腸の途中に糸の塊が詰まっていたほか、舌の根元にも糸が引っかかっており、いずれも手術で取り除きました。

 4歳の雄猫は、食事を吐き、元気がないと飼い主に連れられ来院。毛糸を出すといつもじゃれたり、食べたりしているとのことでした。手術で開腹すると、胃から盲腸まで毛糸状のものが詰まっており、除きました。詰まっていたのは毛糸で編んだコサージュでした。

 10歳の雄犬は金属を口にする癖があり、「画びょうを食べ、便にも出てこない」とのことで来院しました。エックス線検査をすると、胃の中に10個ほどの画びょうがあり、食事を食べさせて便と一緒に出しました。その後もまた、食欲がないと来院。今度はエックス線検査でおなかの中に携帯電話に付けている金属のストラップがあることがわかり、内視鏡で除去しました。

 異嗜症、誤飲は意外と症例が多い疾病だと思います。一見異常が見られなくても動物の体に負荷がかかりますので、飲み込んだり、事故を防ぐことが大事です。糸や針を自宅で使う時は十分注意をして使い、飼い主さんの手袋、靴下など、飲み込む恐れがあるものはペットの傍に置かないようにしましょう。(たかはし・とおる=高橋動物病院名誉院長、北海道獣医師会会長)
posted by しっぽ@にゅうす at 09:30 | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする