犬を飼っていて、「うちのコ、いま反抗期だ!」と思ったことはありますか?
いぬのきもちWEB MAGAZINEが飼い主さん355名にアンケート調査をしてみたところ、約3割の人が愛犬の反抗期を経験したと回答しました。
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【専門家解説】犬の「反抗期」の真相に迫る! 勘違いしてる飼い主さんも?
円グラフ
反抗期を経験したことがある?
自覚のある飼い主さんも一定数おり、こんな行動をしたら反抗期のサインだと思うと答えてくれた人も。・「指示を聞かない。散歩でも、自分が行きたいとこに行こうとする」
・「呼んでも見もしない。前はすぐ振り向いたのに」
・「わざと餌を食べない」
・「言うことを聞かない。駄々をこねる」
・「トイレじゃないところでオシッコしたりした。散歩のときに歩いてくれない」
人では誰でも経験する反抗期ですが、そもそも犬にも反抗期ってあるのでしょうか!?
そんな素朴な疑問を解決すべく、いぬのきもち獣医師相談室の先生に真相を聞いてみることに!
【専門家解説】犬の「反抗期」の真相に迫る! 勘違いしてる飼い主さんも?
怒るミニチュア・ダックスフンド
犬にも反抗期はあるの?
ーーアンケート調査の結果、約3割の飼い主さんが愛犬の反抗期があると思っているのですが、実際に犬に反抗期はあるのですか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「『反抗期』というと、人にとってもわかりやすいので、もしかしたらそのような表現をするようになってきたのかもしれませんが、犬が自分の思い通りにしようとしたり、気に入らないときには、年齢を問わず反抗的な行動を見せます。
温厚な性格の犬はそれほど反抗的な態度を取らないかもしれませんが、大抵の犬は自分の要求を通すために、経験を通じて反抗的な態度を示すことがあります。
唸ってみたら、噛んでみたら、飼い主さんが思い通りにしてくれたので、その後たびたび同じ行動をとるのです。
今までは言うことを聞いていたのに、成長するにつれ、素直に従わなくなることがあれれば、『反抗期』に理由を求めるとうまく当てはまるのかもしれませんね」
ーーということは、犬に反抗期というものはないのですね?
獣医師:
「犬の反抗期については、獣医学的にはほとんど聞いたことがありません。
反抗期として当てはめてしまうと、ある時期を過ぎればまた言うことを聞くような気になりますが、年齢的なものや本来のキャラクターからくるものがほとんどだと思いますので、ひとつひとつ丁寧に対応することを心掛けたほうがいいでしょう」
言うことを聞かなくなった愛犬への対策は?
ーーでは、これまではできていたのに、言うことを聞かなくなってしまった犬への対処法などはありますか?
獣医師:
「トイレやお座り、マテをしなくなったのであれば、トレーニングをし直しましょう。歳を取って認知機能の衰えから性格が変わってきたのであれば、不安を感じないような接し方に変えていくことを心掛けましょう。
個体差もありますが、知恵のある犬ほどあの手この手で、何とか飼い主さんを思い通りにしようと攻めてきますので、飼い主さんも頑張りどころです。
愛犬との暮らしを楽しみつつ、常日頃から程よい距離感とマナーある日々を過ごせるとよいですね」
先生のいうように、反抗期と思えるものは「年齢的なものや本来のキャラクターからくるもの」というのが、とてもしっくりきました!
言うことを聞かない愛犬の行動を反抗期ととらえてしまうと、本質的な問題に気づけなくなってしまうこともあるので注意したいですね。
『いぬのきもちWEB MAGAZINEアンケート vol.33』
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/Honoka
いぬのきもちWeb編集室