動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年05月30日

「生物を殺さないと野菜は作れない」農家がヴィーガンへ投げかけた疑問が話題に

Yahoo! JAPAN



肉や魚はもちろん卵、乳製品を食べない菜食主義者、ヴィーガン。現在、ヴィーガンは世界中で急増しており、国内においてもヴィーガン対応のレストランが増えつつある。来月にはヴィーガン団体によるデモも予定されている。

そんなヴィーガンに、疑問を投げかけた農家の投稿が話題だ。

ヴィーガンの夢、ぶっ壊します
あるTwitterユーザーが25日、「ヴィーガンの人の夢、ぶっ壊しちゃうようで悪いんだけど」と前置きした上で、「俺、農家やっているんだけど、畑や田んぼを作っている時点で、原生生物大量虐殺しているからね。自然ぶっ壊さないと野菜って作れないからね」と投稿した。

この投稿は現在、3万4000件以上のリツイートを獲得し、「結局、他の命の犠牲によって初めて生命活動を行えるって根本的な問題に気づいてから肉も魚も食べます」「そもそも自生の野菜では人類は滅亡するでしょ?」「ヴィーガンは自分で畑作って野菜育ててください」などの賛同する意見が多く寄せられた。

写真家の幡野広志さんも昨年、「畑では野菜を守るために罠を仕掛けて、動物を殺す」とツイート。狩猟者と農家は比較的密接な関係にあるにも関わらず、「農家の人でヴィーガンという人を僕はまだ見たことがない」と自身の知見を述べた。そして、「ヴィーガンが食べる野菜は、ヴィーガンが殺人者と罵る人たちが生産している」とヴィーガンの考えを批判した。

生物多様性の宝庫だった水田
『WWFジャパン』によると、かつての日本の水田や水路は、日本固有種を含む5668種もの野生生物が確認され、生物多様性の宝庫だった。

しかし、1960年代から2000年代までの間に水田の面積が約24%減少。さらに、コメ農業の生産性を向上させるため、農薬の使用や水路のコンクリート化などが取り入れられ、多くの野生生物が絶滅を懸念されるほど減少しているという。WWFジャパンは「水田・水路の生物多様性と農業の共生プロジェクト」を実施しているが、現在の農業は決して生物にとって優しくないようだ。

ヴィーガン批判へ残る疑問
とはいえ、上記のツイートでヴィーガンを論破できたかといえば、相当な疑問が残る。そもそも、ひとまとめにヴィーガンと呼ぶものの、エシカル・ヴィーガンからダイエタリー・ヴィーガンまで、実際は考えの幅がかなり広い。また、環境への悪影響が大きい畜産業は、持続可能性が低いという指摘に対する答えは出ていない。

人間は多かれ少なかれ、殺生をしなければ生きていけないのは確かなようだ。

岩見旦
posted by しっぽ@にゅうす at 07:35 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする