動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年09月08日

迷い犬 愛注がれ再出発、けが治し里親探し/六戸の「ももこ」 地域住民が保護し募金で手術

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青森県六戸町七百地区でこの夏、脚をけがし衰弱した迷い犬が保護され一命を取り留めた。心ない飼い主に置き去りにされたとみられ、主人を待つように県道沿いに居続ける姿が、1年前から目撃されていた。地域住民や有志ら多くの人の厚意で殺処分を免れ、30万円の募金で脚の手術も成功。元迷い犬は「ももこ」と名付けられ、新たな“人生”を歩きだそうとしている。

 ももこはメスの雑種で推定3歳。2018年5月ごろから、七百中学校近くの県道交差点付近に座りこんだり、付近を歩き回ったりしていた。雨の日も雪の日も交差点から離れない。

 保護を呼び掛けたのは東北町在住のえりさん=仮名。車で通るたび同じ場所でももこを目撃し、気になっていた。「最初は野良犬が児童にかみつかないか心配で。でも、ひとりぼっちの姿がだんだんかわいそうに思えてきた」。町や県に情報提供し、SNSで犬好きの仲間にも協力を求めた。だがももこは警戒心が強く、捕獲用のおりにかからなかった。

 保健所に捕獲されたのは今年6月3日。段差を上れないほど衰弱していた。県動物愛護センターに収容され、引き取り手がなければ殺処分される運命だった。

 そこに手を差し伸べたのが、犬の譲渡ボランティア・川向あゆみさん(52)=階上町。えりさんから話を聞き、ももこを一時預かると決めていた。

 ももこの脚のけがは、右後脚の股関節脱臼と判明。関節が壊死(えし)し始め、命の危険があった。約15万円の手術費を賄うため、えりさんと川向さんが募金を呼び掛けたところ、1カ月で倍近い30万円以上が集まった。ももこがいた交差点にほど近い福祉施設・デイサービスセンターにこにこプラザ六戸は、系列施設と合わせて約10万円を寄付。職員のほか利用者の家族らも募金に協力した。

 ももこは6月14日に川向さんに引き取られ、7月5日に北里大学獣医学部で手術を受けた。現在は川向さんが経営する八戸市南郷区のドッグランでリハビリを続けている。

 人になかなか懐こうとしないももこ。その境遇を、川向さんはこう推測する。「この子はきっと、飼い主にあの交差点で置き去りにされた。普通の野良犬なら餌を求めて移動する。同じ場所に1年もいたのは、飼い主が迎えに来てくれると信じていたからでは…」

 8月21日。デイサービスセンターにこにこプラザ六戸に、川向さんがももこを連れてきた。迷い犬当時のももこの姿に同情し、衰弱死しないよう最低限の餌を与え1年間気にかけた職員たちが、久々にももこと再会した。「保護された後どうなるか不安だった。万が一のことにならず本当に良かった」と円子光子さん(51)。初めてももこを抱っこできた松田恭子さん(61)は「人の愛情が少しずつ伝わっているのかな」とほほ笑んだ。「小さな命を救うため多くの大人が手を差し伸べた。なんて温かい物語だろう」と所長の福田信訓(のぶのり)さん(55)は感激している。

 ももこは脚と心のリハビリが進めば、いずれ新たな飼い主に引き取られる。川向さんは心から願う。「一度不幸を経験したももこ。今度はどうか、幸せにしてくれる里親の元に」
posted by しっぽ@にゅうす at 02:53 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする