動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年09月21日

改正動物愛護法に杉本彩さん「奇跡的」 内容評価「署名が大きな後押しに」

Yahoo! JAPAN



動物虐待の罰則強化などを盛り込んだ改正動物愛護法が6月成立した。「虐待を取り締まれる社会」を目指す愛護団体から一定の前進との評価がある一方、福井県内で2018年春発覚したような大量繁殖場「子犬工場(パピーミル)」問題で、客観的な虐待判断基準になると期待された飼育数などの数値規制は「環境省令で明示」にとどまった。9月20日から26日は同法が定める動物愛護週間。改正内容と県内外の動きを探った。

【動画】すし詰め子犬工場、地獄の光景

 ■「奇跡的」

 「これだけいろいろなことが改正されたのは奇跡的」。公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」(東京)の理事長で女優の杉本彩さんは6月、衆院議員会館でのシンポジウムで改正を評価した。

 改正で▽子犬・子猫の販売ができない期間を生後49日以下から56日以下に拡大(生後8週齢規制)▽捨て犬や捨て猫を防ぐマイクロチップ装着義務化―などが盛り込まれた。特にEvaが注力していた「殺傷、虐待・遺棄罪の厳罰化」は、殺傷が「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に厳しくなった。虐待・遺棄は罰金100万円に「1年以下の懲役」が加わった。

 ■数値規制道半ば

 ただ、福井県内の動物販売業者が犬猫約400匹を過密飼育、繁殖していたような「子犬工場」で、虐待かどうかの判断基準は環境省令の改正を待つ形になった。

 県内の過密飼育問題は、虐待かどうかの判断が行政や愛護団体で分かれた。

 動物愛護法違反(虐待)容疑で刑事告発した公益社団法人日本動物福祉協会(JAWS、東京)や、福井地検の不起訴処分に対し「不当」と議決した福井検察審査会はともに「虐待」とした。

 一方、業者を指導監督する福井県は問題発覚時に「明らかな虐待はなかった」と明言。福井地検も虐待容疑を不起訴とした(検察審査会の不当議決を受け再検討中)。

 改正法は▽飼育施設の構造・規模▽環境の管理▽繁殖の方法―などの順守基準を「環境省令で具体的に明示する」とした。基準が「具体性」を持つかどうかは省令改正次第だ。JAWSの町屋奈(まちや・ない)調査員は「厳罰化に実効性を持たせるためにも、警察や検察が判断しやすい虐待の定義の明確化が必要」と訴える。

 ■意識の高まり

 改正法は20年6月までに施行されるが、既に全国の団体の活動で市民の動物愛護意識は変化してきている。福井県内では18年7月、「子犬工場」問題で指導監督の厳格化を求める署名が1万9千筆集まった。

 司法判断にも影響が表れた。9月17日に富山地裁高岡支部で開かれた、他人の飼い猫を持ち去り、虐待を加え死なせたとして、動物愛護法違反などの罪に問われた富山県富山市の無職の男(52)の判決公判。裁判官は求刑より重い、懲役8月、執行猶予4年(求刑懲役6月)を言い渡した。判決理由で「(求刑は)最近の動物愛護意識の高まりを考えると軽いと言わざるを得ない」と指摘した。

 動物愛護週間には福井市内で愛護団体による啓発イベントなどが開かれる。主催団体の一つ、NPO法人福井犬・猫を救う会の藤永隆一代表は「安易に飼って捨てる人が後を絶たず、終生飼育の推進が必要。不幸な命が増える無責任な餌やりも無くしたい。市民の理解、意識向上につなげたい」と話している。

 ▽杉本彩さんの話

 (虐待罪の)倍以上の法定刑引き上げは奇跡といっていいくらいすごいこと。25万筆の署名が大きな後押しになりました。厳罰化を強く望み、協力してくれた国民の本気度が国を動かしたと思います。

 今後の課題として、繁殖犬猫の出産回数や年齢、飼育環境を数値化し、守るべき基準の明確化が必要。それにより問題のある繁殖場やペットショップなどに行政が指導、命令など速やかに対応しやすくなる。そのためにも業者ではなく動物のための数値規制になるか注視することが必要です。

 大阪のように全国でアニマルポリスの開設されることが、厳罰化により現実的になってきました。実現には国民の声が不可欠。さらに高まることを期待しています。
posted by しっぽ@にゅうす at 07:25 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする