動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2020年01月15日

いぬねこの終の棲家 都市型・老犬老猫ホーム「東京ペットホーム」はなぜ生まれた? きっかけは「東日本大震災」だった


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 衛生環境や食生活の改善、医療の発達により長寿化しているのは、人間と暮らすいぬやねこも例外ではありません。ある調査によれば、ここ10年でいぬもねこも寿命が飛躍的に延びているといいます。最期まで看取りたいと心に決めていたとしても、自分自身が老人ホームへ入居したり、体調を崩して入院するなどやむを得ない事情で飼えなくなってしまうことも……。そんなとき、愛するねこ達を安心して預ける場所はあるのでしょうか。ねことの暮らしのアイデアが詰まった「猫ねこ部」がねこ達の余生を預かる「老犬老猫ホーム」の実態をお届けします。

【写真】いぬねこの余生を預かる 老犬老猫ホーム「東京ペットホーム」 実際の様子

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いぬねこの終の棲家 都市型・老犬老猫ホーム「東京ペットホーム」はなぜ生まれた? きっかけは「東日本大震災」だった
「東京ペットホーム」の代表、渡部帝さん【写真:猫ねこ部】
老猫ホーム立ち上げのきっかけは「東日本大震災」
「老猫ホームって何?」と思われる方はまだまだきっと多いと思います。今回は、都市型老犬老猫ホームの先駆け、東京・大田区にある「東京ペットホーム」を取材してきました。老猫ホームのことを知っておくだけでも安心感につながります。一体どのようなところなのか、この機会にしっかり学んでおきましょう。

 2011年に起きた東日本大震災――未曾有の大災害により、飼い主とはぐれて放浪状態になったペットが野生化。住民に危害を加えるなど、大きな社会問題となりました。

 老犬老猫ホーム「東京ペットホーム」代表の渡部帝(あきら)さんは、当時この深刻な問題に大きな関心を寄せていたといいます。3児の父で、愛犬家の帝さんは被災ペットの情報を目にするたび、「もしこの子を飼えなくなったら……」と自身の飼い犬への思いが増していきました。

「いくら万全を期していても、ひとたび災害に見舞われると飼えなくなってしまう。もし、愛犬の“生存権”を自分が保証できなくなったら、誰がどのように保証してくれるのか……」

 いまや“ペットは我が子”などと言われる一方で、日本の法律ではいまだペットはモノ扱いです。欧米のようにペットの生存権は認められてはいません。

「ペットにも生存権が必要。そういう意味でもセーフティネットがあった方がいいんではないかと。それがこのホームを作ろうと思ったきっかけですね」

 こうして、震災から3年後の2014年6月、帝さんは妻まいこさんと共に老犬老猫ホーム「東京ペットホーム」を立ち上げました。
 
 動物達のセーフティネットの役割を果たすのであれば、老犬老猫ホーム以外ではいわゆる「保護シェルター」と呼ばれる施設を作るという選択肢もありました。しかし、飼えなくなった犬猫をシェルターに預ければ、飼い主さんは親権を放棄したことになり、その後の安否は分からないままになってしまいます。

「飼い主さんからすると飼育放棄してそのまま終わってしまったという、悲しい結末になってしまうんです」と帝さん。

「人間の老人ホームのようにいつでも面会に来れて、基本的に飼い主さんこそがずっと家族で。また飼えるようになったらもちろんお返しする。そのような仕組みを作りたいと思ったんです」

「何もかも手探り」からのスタート いぬねこについて一から勉強
 東京ペットホームがオープンした2014年当時は、老犬老猫ホーム業界はまだ黎明期でした。全国の老犬老猫ホームの数はわずか20施設ほど……。しかも、当時の老犬老猫ホームのほとんどは、山の中などにある“郊外型”。東京ペットホームは、都市部に住んでいる人が面会に訪れやすい“都市型”老犬老猫ホームの先駆けだったのです。

「教科書がないので何もかも手探りでしたね」

 以前は工務店を経営していたという帝さんは、元々ペット業の経験がありませんでした。

 いぬとねこの行動原理学など、いろいろな本を読み、専門の先生を紹介してもらってレクチャーを受けたりと、多くの勉強をしたそう。

「私も妻も自分なりにペットを家族としてかわいがっていたんですけど……。人様のいぬやねこをこれからお預かりするとなると、家庭それぞれの癖やしつけ方がありますし、人間が良かれと思ってやっていることでも、いぬにしてみれば本当は不快なんだとか、ねこからすると実はこうされた方がいいんだとかありますよね。動物の野生本来の状態から勉強し直すのが一番大事かなと思いました」

 羽田空港から車で約10分。渡部さんの自宅の斜向かいが、ねこ専用の東京ペットホーム本館(キャットホーム)になっています。より多くの受け入れができるようにと、自宅の駐車場を改造し、ねこ専用の飼育スペースを増やしました。

「ねこちゃんの様子の変化に気づきやすく、いつでも一緒にいられる気がして安心なんです」

 現在、本館に13匹、自宅1階の飼育スペースに8匹、計21匹のねこ達が暮らしています。

取材協力:東京ペットホーム 公式サイト:http://www.tokyo-cathome.com/

猫ねこ部
posted by しっぽ@にゅうす at 08:09 | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする