動物 しっぽニュース
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2017年06月24日

小池都知事の公約「殺処分ゼロ」は実現できるのか 東京都動物愛護相談センター取材レポ

ペトこと


小池百合子都知事が「殺処分ゼロ」を公約に掲げたことでも話題になった東京都の殺処分問題。先日発表された2016年度のデータによると、東京都内で治療困難や譲渡困難などで行われた殺処分の数(※)は、犬がゼロを達成し、猫は94匹となりました。今年3月には動物愛護相談センターを整備するための基本構想も策定され、殺処分問題への取り組みが加速しています。

※予後不良等、動物福祉の観点から行った致死処分や収容中の死亡を除き、譲渡困難等の理由により行った殺処分の数
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そんな東京都の動物愛護行政において中心的な役割を果たしているのが、世田谷区八幡山の「本所」、日野市石田の「多摩支所」、大田区城南島の「城南島出張所」の三つの施設からなる「東京都動物愛護相談センター」です。

今回ペトこと編集部は動物愛護相談センターの「本所」を取材し、所長をはじめとした職員の方々にセンターの取り組みや「殺処分ゼロ」の考え方を伺ってきました。(取材:山本恵太、薄井慧)

なお、ペトこと編集部ではこれまでも全国の動物愛護センターを取材しています。以下の記事もあわせてご覧ください。

神奈川県:神奈川県動物保護センター
愛知県:愛知県動物保護管理センター、名古屋市動物愛護センター、豊田市動物愛護センター
京都府:京都動物愛護センター
沖縄県:沖縄県動物愛護管理センター
目次 [閉じる]
1 最も狭く、老朽化が進む世田谷の「本所」
2 犬舎は1匹ごとの個体管理
2.1 清潔にしても臭いが強烈な犬舎
3 猫舎はスペース不足が深刻化
4 所長に伺う、「殺処分ゼロ」の誤解と本当の意味
最も狭く、老朽化が進む世田谷の「本所」

東京都動物愛護相談センター
東京都動物愛護相談センター本所
東京都動物愛護相談センター本所(以下、本所)は、京王線「八幡山駅」よりバスと徒歩で約20分の場所にあります。小田急線「千歳船橋駅」からの所要時間も同様にバスと徒歩で約20分ほど。どちらの駅からも徒歩では30分程度の距離です。

東京都動物愛護相談センター
環状八号線沿いに立地する本所(写真中央のボートの奥にある建物)
建物があるのは環状八号線の目の前。近くには芦花公園や東京23区清掃一部事務組合の千歳清掃工場があります。住宅街は隣接していないため、犬の吠え声による影響は少ない立地です。しかし敷地・建物ともに十分な広さが確保できているとはいえず、少し離れた場所から本所の建物を見るとその小ささがよく分かります。東京都動物愛護相談センターの3施設の中では、本所が最も敷地面積・建物延床面積の狭い施設です。

東京都動物愛護相談センター
「人と動物の共生をめざして」と書かれた看板が目印
環状八号線に面した壁には「人と動物の共生をめざして」と書かれた看板が。その年季の入り方から、建物の古さが感じられます。本所は、犬舎や猫舎、事務室がある「業務棟」が築43年、庶務部門や医務室がある「事務棟」が築27年と、東京都動物愛護相談センターの施設の中では最も建物の老朽化が進んでいます。

この本所で行われている業務は、大きく分けて以下の4種類。

動物愛護・適正飼養の推進に係る業務:動物教室の開催、飼育相談の受付など
動物の保護・収容と管理に係る業務:犬の捕獲・収容、犬猫の引き取り、飼養管理、譲渡など
動物取扱業者の監視指導に係る業務:動物取扱業者の登録・監視指導など
動物に関する危機管理に係る業務:災害対策、特定動物逸走時の対応など
いち拠点として23区西部地域の管理を担当しながら、東京都動物愛護相談センターの中心施設としての役割も担っています。

犬舎は1匹ごとの個体管理

今回は東京都動物愛護相談センターの金谷和明所長にご案内いただき、施設内を見学しました。

東京都動物愛護相談センター
東京都動物愛護相談センターの金谷和明所長(金谷所長は獣医師でもあります)
……と、見学を始めたその時。犬舎がある建物に1台の車が乗り入れ、周りの様子が一気に慌ただしくなりました。2階の事務室から何人もの職員の方が駆け降りてきます。偶然にも、犬が保護されて運ばれてきたのです。職員の方によると、「地域の方が見つけて警察に保護され、そこからうちに運ばれてきました」とのこと。運ばれてきた犬を確認する職員の方々が全員そろうと車庫のシャッターが降ろされ、保護された犬が車から運び出されました。保護された動物の脱走はあってはならないこと。必ずシャッターを降ろし、安全を確認して動物を移動させます。

このとき保護された犬もそうですが、動物が運ばれてきた時はまず状態確認の作業が行われます。性別、体重や毛色など外見の特徴、健康状態を確認するとともに、鑑札やマイクロチップの有無など所有者情報を確認し、「収容動物情報」ページに載せるための写真を撮影します。このタイミングで撮影するのは、保護時の状態を保つことで飼い主が探している動物を見つけやすくするためです(ただし、負傷が激しい場合はページへの掲載を控えます)。そして負傷や汚れがある場合は処置を行います。23区地域では負傷動物の収容と治療を城南島出張所で行っていますが、緊急で本所に収容する場合は、城南島出張所に移送する前に最低限の応急処置を施します。

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清潔にしても臭いが強烈な犬舎

収容時の処置が済むと、保護された体の大きさに合わせた種類別の犬舎に収容されます。先ほど保護された犬の収容が終わるのを待って、こちらの犬舎も見学させていただきました。

最初に案内されたのは大型犬舎。入り口のドア越しではまったく分かりませんでしたが、ドアを開けていただいた瞬間に強烈な匂いが鼻をつきます。臭いは強烈なものの、床の掃除や窓磨きなどは毎日欠かさず行っているとのことで、床、窓ガラス、壁、天井など、建物の年季を感じさせないほどに清潔さが保たれていました。

東京都動物愛護相談センター
大型犬舎(提供:東京都動物愛護相談センター)
臭いは、長年の経過で建物そのものに染み付いてしまっていることと、脱臭装置が古すぎて修理できない(修理用の部品がない)ため、なかなか解消できないそうです。エアコンは完備されており温度の調節は問題なくできるのですが、収容される犬にとってもその世話をする職員の方々にとっても、この臭いはつらそうです。

取材時の収容密度は、1部屋あたり1匹。保護数が多かった時代はこの部屋の中で複数頭をまとめて飼育する群飼育をせざるを得なかったそうですが、近年はさまざまな取り組みにより保護数そのものが減少してきているため、ゆとりをもって収容できています。現在は1匹ごとの個体管理を原則としているそうです。

本所にはドッグランなどの広い運動用スペースはありません。外に出られる状態の犬は職員の方が散歩に連れ出したり、敷地内の「ふれあい広場」に出してあげるそうです。人がいるところに慣れさせる訓練として、職員の方々が集まっている事務室に連れて行き、人に慣らすトレーニングも行われます。

東京都動物愛護相談センター
屋外に設置されている「ふれあい広場」(提供:東京都動物愛護相談センター)
猫舎はスペース不足が深刻化

続いて猫舎も見学させていただきました。こちらは犬舎と比べてもかなりスペースが不足しています。譲渡用の猫舎は成猫の収容でいっぱいとなりスペースが足りないため、子猫は医務室で検疫しています。しかし、「譲渡用の猫舎は収容されている犬のトリミングにも使うので、その時は猫を事務室に移すんです」と職員の方。スペース不足は深刻なようでした。

東京都動物愛護相談センター
猫舎(提供:東京都動物愛護相談センター)
医務室には備え付けのケージがないので、個別ケージを使って収容しています。譲渡用の猫舎と医務室では、子猫の「ミャー」という鳴き声がたくさん聞こえてきました。取材時(2017年6月)は、成猫よりも子猫の収容数の方がずっと多い状況でした。

離乳前の子猫は3〜4時間おきにミルクを与えないといけないため、職員の方々やミルクボランティアの方々が協力して世話をしています。ミルクボランティア制度は今年の4月から本格的に導入しており、登録人数はすでに約20人にのぼるそうです。子猫をいったんミルクボランティアの家庭に移し、ミルクやベッドシーツ、哺乳瓶などの物資をお渡しした上で、離乳までの世話をお願いしています。以前から離乳前の子猫を引き取ってくれる保護団体もいたそうですが、この制度が開始されたことにより、そういった団体にも物資の支援ができるようになりました。

猫は警戒心が強いため、子猫はもちろん成猫にも飼育の難しさがあります。人が来ると固まってしまったり、人に対する攻撃性が強かったりと、心を開くのに時間がかかる猫も多いそうです。

所長に伺う、「殺処分ゼロ」の誤解と本当の意味

東京都動物愛護相談センターの大きな役割の一つとして、「動物の保護・収容と管理」があります。飼い主からの直接の引き取りのほか、拾得者からの引き取り、捕獲(東京都動物愛護相談センターでは犬のみ行っています)などで、センターにやってきた動物たちは一定期間保護した上で、飼い主が見つかれば返還、見つからなければ個人、登録団体(※)への譲渡を試みます。

※登録団体への譲渡は、団体の飼養状況などを確認した上で行われます。
しかし、保護されてすぐ状態が悪化して死んでしまう動物もいますし、重篤な感染症を発症したり、著しい攻撃性を持っており人と一緒に暮らすことが不可能だったり、「生きている限り著しい苦痛から解放されない」ほど健康状態が悪くなってしまってしまい治療が困難だったりで、譲渡することが難しい動物もいます。その場合は、最終的に致死処分せざるを得ないこともあります。

「私たちは殺処分数(治療困難などにより譲渡することが難しいため殺処分を行う数)をゼロにできるようにさまざまな取り組みをしていますが、あらゆる死亡数をゼロにするのはまだ難しい状況です」と金谷所長が話します。前述の通り、健康状態の悪化などで死亡してしまう動物や、苦痛から解放するために致死処分せざるを得ない動物たちがいるためです。まずはセンターに収容される動物の数自体を減らしていけるように根本的な対策を取っていくこと、そして動物をできるだけ譲渡することが大切だと語りました。

殺処分問題における一つの問題として、飼い主が「自分の飼う動物に責任を持つ」という当たり前のことが徹底されていないという現状があります。そのためセンターでは、動物教室や事業者の監督、普及啓発の活動にも取り組んでいます。そして、さまざまな理由でセンターに引き取られた動物に関しては、1匹1匹を手厚くサポートし、可能な限りセンターに収容している間の生活の質(QOL:quality of life)を上げられるようにしているのです。

2016年度致死処分数の内訳(単位:匹)
犬 猫 その他(※2) 合計
1:動物福祉等(※1)の観点から行ったもの 1 205 0 206
2:引き取り・収容後死亡したもの 10 287 0 297
3:1、2以外の致死処分 0 94 0 94
合計 11 586 0 597
東京都福祉保健局資料「平成28年度致死処分数の内訳」より。表の中の数値は東京都全体(保健所政令市の八王子市と町田市を含む)のもの
※1:苦痛からの解放、著しい攻撃性、衰弱や感染症によって生育が極めて困難
※2:いえうさぎ、にわとり、あひる
最新版の2016年度のデータでは、東京都は犬の「1、2以外の致死処分」数ではゼロを達成しています。小池都知事が宣言した「殺処分ゼロ」は、こちらの数を指しています。そのため、犬に関しては目標が達成できたということになります。しかし猫の「1、2以外の致死処分」数は94匹です。東京都の猫対策は、繁殖のコントロールや室内飼育、そして身元表示などを呼びかける「猫の飼い主への対策」と、地域で取り組む「飼い主のいない猫への対策」の二つの軸で行われており、引き取り数も確実に減少してきているそうですが、まだ「ゼロ」の達成はできていません。

小池都知事が昨年開催されたアニマル・ウェルフェアサミットで宣言した「殺処分ゼロ」という言葉は、キャッチーで分かりやすくも聞こえる一方、誤解を招きやすい言葉でもあります。小池都知事は、致死処分の合計の数である「597」をゼロにすると言っているのではなく、やむを得ず致死処分を行っている数を除いた数、つまり2016年度では「94」となっている部分をゼロにすると言っているのです。

関連記事:小池都知事が滝川クリステルさんと対談 「2020年を期限として『殺処分ゼロ』を実現する」
関連リンク:小池知事記者会見「犬の殺処分ゼロが実現したことについて」(2017年6月1日)
これまで「東京都動物愛護管理推進計画」(ハルスプラン)では誤解を生む可能性を懸念して、あえて「殺処分ゼロ」とは宣言せず、「致死処分数のさらなる減少」と表現していました。現在は都民の関心の高まりを受けて、さらに統計を分かりやすく見せたり、説明する機会を設けたりするなど、誤解を防ぐための対策を行っています。

東京都動物愛護相談センター
道路沿いには譲渡引き受け者募集のチラシも
この記事の冒頭でも紹介した通り、今年3月には「動物愛護相談センター整備基本構想」も策定されました。東京都の近年の状況をふまえた上でセンター各施設の再整備が検討されており、本所の移転計画も明記されています。現段階では具体的な整備スケジュールは発表されていませんが、東京都の動物保護環境のさらなる改善に向けて注目が集まっています。計画の詳細が分かり次第、ペトことでもお伝えします。


posted by しっぽ@にゅうす at 08:52 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月20日

東京都昨年度 都内の犬の殺処分ゼロに

NHK


動物の殺処分ゼロを目標としている東京都は、昨年度、飼い主に捨てられるなどした犬について初めて目標を達成しました。
一方、猫については依然94匹が殺処分されていて、都は譲渡事業のPRなどに力を入れることにしています。

東京都によりますと、昨年度、飼い主に捨てられるなどして捕獲され、都内3か所の動物愛護相談センターなどに収容された犬について、初めて殺処分ゼロを達成したということです。
都は、動物を安易に引き取らない方針に加え、収容された犬の譲渡に応じる個人や動物愛護団体が増えていることが目標達成の要因と分析しています。
一方、猫については前年度の193匹から大幅に減少したものの、依然として94匹が殺処分されています。
都は、平成31年度までに犬、猫などの動物の殺処分ゼロを目指していて、さらに譲渡事業のPRに力を入れて、動物愛護の意識の向上に努めることにしています。


posted by しっぽ@にゅうす at 06:25 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月19日

熊本県動物愛護センター飼育環境向上へ

読売新聞


犬や猫の殺処分ゼロを目指す県は、県動物愛護センター(熊本市東区)の職員増員や飼育スペース拡充など飼育環境の向上を図る方針を明らかにした。


 同センターは4月に県動物管理センターから名称変更し、積極的に保護した犬や猫を新たな飼い主に譲渡している。殺処分するのは感染症に罹患りかんしたり、人に危害を与える恐れがあったりする場合に限っている。

 態勢を強化するため、運営を委託する事業者が職員を3人増員できるよう予算措置するほか、犬の飼育スペースを広げる。さらに月1回だった譲渡会を月2回程度に増やす。

 県は関連費用として4300万円を今年度一般会計補正予算案に計上し、県議会定例会に提案している。「適正な飼育環境を整えるとともに、譲渡が進むよう啓発にも力を入れたい」としている。

2017年06月19日 Copyright c The Yomiuri Shimbun


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2017年06月17日

殺処分、子猫が9割超 16年度 函館保健所「無責任な餌やり控えて」

北海道新聞


市立函館保健所が2016年度に殺処分した猫は269匹に上り、このうち94%は生後90日以下の子猫であることが分かった。殺処分される子猫の多くは病弱で、引き取り手が見つかりづらいため。同保健所は「引き取る猫は小さな野良猫ばかり。無責任に餌やりして繁殖させないで」と協力を呼びかけている。

 同保健所に寄せられる野良猫の多くは、市の抑留所で10日ほど収容。飼い主が現れなければその後、市内の動物保護団体に無償譲渡し、引き取り手を探してもらっている。ただ、団体側も経済的な理由などで受け入れ数に限界があるため、栄養状態が悪い子猫が優先して殺処分対象となっている。

 16年度は423匹の猫を収容。うち子猫は363匹で、この中の253匹を殺処分した。ここ数年の子猫の処分数に大きな変動はなく、14年度は245匹、15年度は296匹だった。

 殺処分数が大きく減らない理由について、函館保健所は「善意で野良猫をかわいがり餌をあげる市民が目立つが、その行為が子猫の殺処分を後押ししていることを認識してほしい」と指摘。ただ、市民からは「飼い主のいない猫を見過ごせない」との声もあり、市民側への丁寧な説明も求められる。(西本紗保美)

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<猫>命守りたい 名古屋で昨年度殺処分400匹…犬はゼロ

Yahoo! JAPAN


猫カフェ人気や関連本の出版で猫ブームが続く中、飼い主がいない猫の殺処分をどうなくしていくかが課題になっている。2015年度に全国で殺処分された猫の数は犬の4倍を超えている。名古屋市では16年度に犬の殺処分がゼロだったのに対し、猫は約400匹が命を絶たれた。収容された猫の大半が飼い主不明なうえ、不妊去勢手術も追い付いていない事情が背景にある。関係者は「安易な餌やりはやめて」などと訴えている。【横田伸治】

 ◇餌やりで繁殖、去勢手術追いつかず

 名古屋市動物愛護センターによると、猫の殺処分は1000匹超だった14年度以前と比べて減っているものの、15年度も873匹が殺処分された。一方、犬は13〜15年度で数十匹にとどまり、ふるさと納税による収容犬の支援が始まった16年度は初のゼロを達成した。

 犬は狂犬病予防法で飼い主らによる管理が義務付けられているのに対し、猫は飼い主に結び付く「戸籍」がなく、放し飼いも禁じられていない。15年度で名古屋市に収容された犬の4割超が飼い主に返還されたが、猫の返還率は1%未満。人が安易に餌を与えることも影響し、野良猫が繁殖し続け、悲劇を生んでいる。

 市は13年度、猫の繁殖抑制が殺処分の減少につながるとして、野良猫に定期的に餌を与える人に対し、不妊去勢手術費用の半額(1万〜2万円)を援助する制度を始めた。ただ、16年度の利用は1037件で、センターに収容された猫の数(約1200匹)を下回った。収容された猫の6割は離乳前の子猫で、数時間おきの授乳や排せつの補助が必要。しかし、センターのスペースや人手は足りない。

 市はふるさと納税による支援対象を今年度から猫にも広げ、対応を強化した。ただ、根本的な解決には市民の意識改革も必要で、センターの鳴海大助・愛護指導係長(45)は「1匹への安易な気持ちの餌やりが、数十匹の命を奪うことになる」と話す。

 センターから猫を引き取り、無償で飼い主を探す市民団体「花の木シェルター」(名古屋市西区)の阪田泰志代表(33)は「民間の保護施設を増やせば殺処分をゼロにできるが、資金も人も足りない」と話す。阪田さんは「多くの人が殺処分の実態に目を向けるべきだ」と訴えた。

 ◇全国の殺処分猫は犬の4倍

 環境省によると、殺処分された犬と猫は2015年度に全国で計8万2902匹。犬の1万5811匹に対し、猫は4.2倍の6万7091匹に上る。13年9月施行の改正動物愛護法は、自治体が業者や飼い主の身勝手な理由で犬猫の引き取りを求められても拒否できると明記した。殺処分はここ10年間で4分の1に減った。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:33 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

動物殺処分ゼロ目指す三重県動物愛護推進センター、賢島代々木高生が視察

伊勢志摩経済新聞


三重県動物愛護推進センター「あすまいる」(津市森町、TEL 059-253-1238)を6月13日、代々木高校賢島本校(志摩市阿児町)の生徒が視察に訪れた。

【その他の画像】収容されている子イヌ

 5月28日にオープンしたばかりの同施設は、イヌやネコの譲渡を進め2023年までに殺処分ゼロを目指して三重県が設置した。災害時動物の命をできるだけ守るための動物救護体制の整備や危機管理対応の取り組みの強化や、関係団体やボランティアとの連携した取り組みなどを進めていく。ネーミングの「あすまいる」はアニマルとスマイルからの造語で動物や人全てに笑顔が広がるようにと付けた。

 この日は、志摩市の賢島に本校を持つ代々木高校(志摩市阿児町)の生徒が視察し、南勢地域の人たちにも広く知ってもらおうと同センターの獣医師の千田明郎さんに話を聞いた。

 千田さんは「殺処分ゼロを目指して取り組んでいるが現状では処分しなければならない…。できればそうしたくないが仕方ない。日々葛藤している。いいアイデアがあれば教えてほしい」と投げ掛けた。

 3年の三橋あすかさんは「ネコは生まれて6カ月で子どもを産める体になってしまうからネコの耳をサクラの花びらのようにV字カットするTNR(Trap捕獲、Neuter不妊去勢手術、Return元の場所に戻す)活動の推進も大切なことだと分かった。たくさん殺処分されている事実を知って悲しくなった」と話す。

 2年の福永耕平さんは「施設見学のほかにイヌの散歩も体験した。イヌに引っ張られて大変だったが、しつければ引っ張らなくなることを教えてもらい、しつけの大切さを学んだ」と漏らす。

 2016年度に三重県内の保健所に収容され殺処分されたイヌの数は81頭、ネコの数は663匹。全国の推移も2011年度ではイヌ=4万3606頭、ネコ=13万1136匹、2014年度ではイヌ=2万1593頭、ネコ=7万9745匹と右肩下がりで下がっている。

 千田さんは「オープンして間もないが日曜で100人以上の人が訪れる。すでに入館者数1000人を超えた。多くの人に知っていただければ」と呼び掛ける。


posted by しっぽ@にゅうす at 08:15 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月14日

犬猫の殺処分 過去最少に  放し飼いの減少など要因

新潟日報モア


県内で2016年度に殺処分された犬と猫は計944匹で、県が数を把握している1952年度以降で最少となったことが、県の9日までのまとめで明らかになった。1千匹を下回るのは初めて。県は放し飼いの減少や、不妊・去勢手術の普及が要因とみている。

 件数は、殺処分を担う県と新潟市の合計。県によると、犬の殺処分数は野良犬や放し飼いが多かった68年度の1万4597匹、猫は97年度の5648匹が最多。いずれも減少傾向が続いており、2016年度は犬が11匹、猫が933匹まで減った。

 犬と猫を合わせた件数は、14年度以降に急減。15年度に1190匹とほぼ半減し、16年度はさらに246匹減って最少を更新した。

 この傾向について、県生活衛生課は「啓発活動の成果もある」とする。県は12年度、新潟市は13年度に相次いで「動物愛護センター」を開設。センターを中心に、保護した犬猫の飼い主を探す一方、猫の繁殖を抑えるために室内飼いや不妊・去勢を呼び掛けている。

 13年に改正動物愛護法が施行されたことも影響したとみられる。同じ飼い主が何度も犬や猫を保健所に持ち込む場合などに、引き取りを拒否できるようになった。県生活衛生課は「飼い方の改善をより強く指導できるようになった」とし、無責任に多数の犬や猫を飼育したり、繁殖させたりすることへの一定の歯止めになっているという。

 県、市は「殺処分ゼロ」を目標に掲げており、今後は放し飼いの慣習があり、繁殖力が強い猫への対応が鍵だ。県は、飼い主がいない猫に不妊・去勢手術を受けさせた人や団体に費用を助成しており、新潟市も動物愛護協会を通じて同様の対策を進めている。


posted by しっぽ@にゅうす at 07:43 | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする