動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2019年07月22日

「子猫殺し」から13年…… SNSが増幅させる「善意のバッシング」一瞬で食らいつく「人格否定」の猛威

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ネット炎上を語る上で外せないテーマの一つに「善意のバッシング」がある。「○○がかわいそう」「○○するのは許せない」などの共感を土台にした「善意」が動機になっているが、結果として誹謗中傷や脅迫まがいの行為が横行する、いわゆる「集団リンチ」の様相になるのが特徴といえる。今からおよそ13年前の2006年に起こった「子猫殺し」を告白した作家をめぐる「炎上」はその先駆けともいえるものであった。作家の死後、明らかになった「意外な顛末」も含め、一連の騒動は、「感情の拡張」を制御できない私たちへの警鐘として生き続けている。(評論家、著述家・真鍋厚)

問題提起として書かれた1本のエッセイ
「子猫殺し」は、直木賞受賞作家として知られる坂東眞砂子が、日本経済新聞の夕刊「プロムナード」欄に週1回で連載していたエッセイが発端だった。
「私は子猫を殺している。家の隣の崖の下がちょうど空地になっているので、生れ落ちるや、そこに放り投げるのである」。当時住んでいたタヒチで飼っていた三匹の雌猫とその子猫の取扱いを通じた問題提起だった。

坂東が述べた理由はこうだ。

避妊手術は「本質的な生」を人間の都合で奪う面があり抵抗がある。しかしこれに異は唱えない。ただ、「避妊手術」と「生まれてすぐの子猫を殺すこと」は同じことだ。「子種を殺すか、できた子を殺すかの差」である。「どっちがいいとか、悪いとか、いえるものではない」。そもそも動物を飼うこと自体が、「人のわがままに根差した行為」であり、どこかで必ず矛盾や不合理が生じてくる。私は猫の「生」=生殖行為の充足を優先し、その「責任として子殺し(の方)を選択した」。

――という内容だった。

人格否定であふれた書き込み
坂東は、文中で「人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。生まれた子を殺す権利もない」として、自分も「矛盾や不合理」の渦中にいることを明確に認めている。エッセイそのものが、広範な議論の提起を目的としたものであった。
しかし、結果として、そのメッセージは正確に伝わらなかったと言わざるを得ない。当時のネットの電子掲示板やブログなどの書き込みでは、一部で人間と動物の関係をめぐる活発なやりとりが行なわれたが、その多くは子猫を殺した著者の人間性を疑うといった人格否定へと傾いた。

「子猫殺しの変わった作家」というレッテル貼りである。週刊誌も興味本位で書き立て、扇情的な空気を作り出した。

スポットライトとしての共感
つまり、議論のための材料を提供したと思ったら、材料そのものへの批判が殺到したというわけだ。
それは分かりやすくいえば「動物愛護」に対する共感の輪が、そのままバッシングの包囲網となっておそいかかったようなものであった。

心理学者のポール・ブルームは、このような「共感」に基づく関心が一つの物事に集中し、それ以外が見えなくなる現象を「スポットライトとしての共感」と呼んでいる。

著書『反共感論 社会はいかに判断を誤るか』(高橋洋訳、白揚社)では「スポットライト的な性質を持つ情動は、共感に限られない。怒り、罪悪感、恥、感謝の念などの情動も、共感に類似する」と主張している。

害を大きくしてしまう「共感」
ブルームは、「共感」を2種類に分ける。「情動的共感」と「認知的共感」だ。
「情動的共感」は、無意識的なもので「他者の心の中で起こっていることを自分も感じること」。

「認知的共感」は、「他者の心の中で起こっていることを感情を差し挟まずに理解すること」である。

ブルームがとりわけ問題視するのは「情動的共感」だ。

普段の日常生活で身内などを思いやる分には害は少ないが、道徳的な課題や政治問題など公共政策を考える場面では害が大きくなるという。なぜなら前述した「スポットライト」の効果によって、問題の焦点そのものが狭まり、残りの暗がりにある様々な事情が見えにくくなるからである。

<この効果はまた、私たちが持って生まれた感情について、より一般的なことを教えてくれる。つまり、それらが数的感覚を欠いていることを。私たちの関心が特定の個人の苦難に関する思考によって駆り立てられているのなら、一人の苦難が1千人の苦難より重要と見なされるような倒錯した状況を生み出し得る。>――ポール・ブルーム『反共感論 社会はいかに判断を誤るか』(高橋洋訳、白揚社)

呪詛に満ちたメール、議論が萎縮
坂東のエッセイでは、「子猫を殺した」という部分だけに注目が集まり、そこに「情動的共感」でつながる人々が大量に生じたとみなすことができる。
「共感のスクラム」は「一つの動物虐待」という事件性にのみ固執する。そうなると、中立的な立場から突き放して分析することすら非難の対象になりかねず、自由な議論が委縮し、個人攻撃が野放しにされるようになる。

著者の元には呪詛に満ちたメールが多数寄せられ、コラムの担当デスクの名前がネット上でさらされ、新聞社主催の公開討論は中止に追い込まれることになった……。

ソーシャルメディアが増幅させる「泥沼」
当時はまだ電子掲示板やブログなどが主流(mixiがサービスを開始して約2年)だったが、現在では速報性と感情の連鎖を重視するソーシャルメディアによって、この「情動的共感」は化学反応のスピードを増し、ますます先鋭化する状況になっている。
いわば「情動的共感の泥沼」にはまり込むのである。その時、ソーシャルメディアは、わたしたちの「感情を劇的に拡張させる」方向に作用する。

もう一つ、現代に特有の重大な落とし穴がある。それは、「スポットライト」による効果と非常に似ている、ネットによる「特定の出来事の可視化」と、その結果として生まれる「目に入らない領域」の増大である。

「この世の悪はネットによってすべて暴かれる」
確かにソーシャルメディアは、これまで表に出てこなかった「事件」を「可視化」するツールという面ある。
しかし、それは「可視化された特定の出来事」以外への興味や関心が抑えられ、言い換えると「目に入らない領域」が際限なく拡大していくことだ。

今年2月、散歩中の犬を飼い主である女性が足で蹴り上げる様子が映った動画が、Twitterに投稿されてネット炎上を誘発し、テレビ局が取り上げる「事件」にまで発展した。

もちろん動物虐待は決して許されるものではないが、もっと大きな視点で見れば、年間数万件に及ぶペットの殺処分の問題があり、その背後には飼い主による飼育放棄が存在している。さらに深く掘り下げると、「動物の権利」(アニマルライツ)や「動物福祉」(アニマルウェルフェア)という概念も考えなくてはならないだろう。

しかし、そのような根本的な解決が困難な重苦しい全体図よりも、衝撃性のある分かりやすいストーリーの方が好んで拡散され、あっという間に炎上ネタ≠ニして消費されることとなる。

まるで「この世の悪はネットによってすべて暴かれる」かのような錯覚が生まれやすくなると、ソーシャルメディアを一種の監視システムとして運用する傾向が強まり、「膨大な目に入らない現実」の存在を忘れさせてしまう。

ただでさえ情報で飽和している時代、人々は自分に必要な情報が何かを見分けることは難しい環境に置かれている。何が大事な情報なのか考える余裕がない中、この「情動的共感」とリンクした「可視化」の波、つまり、画面に表示される「わかりやすいストーリー(見世物)」をクリックしてしまいがちになっている。

現実をも変えるリスク
「目に入らない領域の拡大」は、現実をも変えてしまう。
人間関係が希薄になった現代において、その空白を、ネット空間に生まれる間接的で手軽なリアリティで代替しがちになるからだ。

それは、広大なオフラインの領域があるという単純な話ではない。ソーシャルメディアでの滞留時間が増えると、コミュニケーションの密度が濃くなり、「情動的共感」と「可視化」が結合した特殊なリアリティが立ち上がってしまう。その結果、オンライン上に文字や画像として現れる一部の現実だけをもとにしたネットユーザーの主観的な社会像を再構成していくのである。

統計的には減っているにも関わらず、凶悪犯罪に対する過熱報道とソーシャルメディアによる過剰な情報共有により、「体感治安」が悪化して社会不安が増幅される現象が典型だ。

そのような人々がこぞってネット炎上に便乗すればするほど、社会的課題としてもっと熟慮しなければならない数々の「矛盾や不合理」を素通りしてしまう。それは脊髄反射的なリアクションの対極にある「引いて見る」「全体像を掴む」思考の停止を意味する。

「じつは子猫を殺してなどいなかった」
坂東の死去後、作家の東野圭吾は、『集英社WEB文芸 RENZABURO(http://renzaburo.jp/bando_memorial/index.html)』で「じつは子猫を殺してなどいなかった坂東眞砂子さんのこと」と題した追悼文を寄稿した。坂東本人の口から「子猫殺し」の話が脚色したものであることを聞いたと書いている。
「実際は二メートル程度の段差。下は草むらやから、落としたぐらいでは死なへん。つまり正確にいうと、子猫を裏の草むらに捨てた、ということやね」「つまり、殺すも同然ということやね。けど、私は子猫を殺してるも同然である、と書いたのでは意図が伝わらへんと思た。そこでひとつ、子猫を殺している、と」などと誇張した経緯を喋ったとしており、「たった一本のエッセイのせいで作られた誤ったイメージを、とうとう彼女が生きている間には払拭できなかったこと」が無念に思うと記している。

ところが、かつて坂東を叩いた人々はその事実をケロリと忘れたのか、ほとんど何の反響も呼ばなかった。このような顛末も含めて一連の炎上騒動は、今日ネットに氾濫する「行き場のない善意の空騒ぎ」の原点といえるものであり、「共感の飢えに促された感情のはけ口」としてのソーシャルメディアの現在地を予見させるものであったのだ。

わたしたちには「感情の拡張」というマジックと上手く付き合っていく知恵が必要である。
posted by しっぽ@にゅうす at 08:36 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月20日

「鳴き声うるさい」インコに避妊具かぶせ、床に放り投げる

Yahoo! JAPAN



飼育するインコを虐待したとして、愛知県警は18日、名古屋市中村区椿町、無職の男(34)を動物愛護法違反(虐待)の疑いで逮捕した。調べに対し、男は容疑を認め、「インコの鳴き声がうるさくて腹がたった」と供述しているという。

 発表によると、男は6月中旬頃〜同月下旬頃、飼っていたインコ1羽に避妊具をかぶせて身動きが取れないようにしたうえ、ライターを押しつけたり、床やベッドに放り投げたりして虐待した疑い。

 「インコの虐待動画をSNSに投稿している者がいる」との通報が25件寄せられ、県警が捜査を進めていた。男のものとみられるツイッターには、容疑事実のほかにも虐待を映した動画が投稿され、「可愛(かわい)がりは小出しにネチネチと、生かさず殺さず」などと書き込まれており、県警が経緯を調べている。
posted by しっぽ@にゅうす at 07:27 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月17日

動物のふるさと守れ(1) 成功に疑問、ボルネオで活動 旭山動物園 坂東園長に聞く

日本経済新聞



動物のありのままの姿を見せる「行動展示」で人気の旭山動物園(北海道旭川市)。園長の坂東元さん(58)は画期的な施設をつくり、廃園の危機からよみがえらせた立役者だ。成功に安住せず、マレーシアのボルネオ島で絶滅危機にひんする野生動物の保護に取り組む。動物園の使命とは何か、自問し続ける。

――「ボルネオへの恩返しプロジェクト」の活動を始めて10年になります。

「マレーシア・サバ州を拠点に野生のボルネオゾウを守るのが目的だ。ボルネオの生物多様性を育んできたのが熱帯雨林だが、面積は年々減っている。植物油のパーム油を採るプランテーション(大規模農園)をつくるためだ。食べ物に困って農園を荒らすゾウは『害獣』として殺されることもある。ジャングルに戻すための輸送檻(おり)を寄贈、最近は一時保護するレスキューセンターもつくった」

「旭山動物園にボルネオゾウはいないが、ボルネオオランウータンがいる。このままではオランウータンも絶滅危機になり、彼らの『ふるさと』はなくなってしまう。野生動物として絶滅しても動物園では生き残る? こんなことで動物園の存在する意味があるのか。パーム油は日本に輸入され冷凍食品やチョコレート、粉ミルク、揚げ油などの食品・日用品に使われている。野生動物の危機は我々の豊かな生活と無縁ではない」

――ボルネオで活動するようになった発端は、ある人物からの問いかけだったとか。

「『動物園は動物を使って金もうけする場所なのか?』。野生動物と人間との共生を目指して活動している『ボルネオ保全トラスト・ジャパン』の代表だった、坪内俊憲さんの言葉だ。当時は来園者が年300万人を超えていた。人気施設には長蛇の行列ができ、動物のありのままどころか人間の背中しか見えない。『これが成功なのか?』と疑問を感じていたときで、ケンカを買おうと決意した」

「旭山動物園が伝えてきたのは『野生動物はすごい、素晴らしい』、そして『命の輝き』。そんな動物のふるさとがなくなるのを見過ごすわけにいかない」
posted by しっぽ@にゅうす at 08:59 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

動物に「人間の食べ物」を与えた経験者は5割 ペットフードの普及も要因か

Infoseek


動物を見ると、ついエサを与えたくなってしまう人もいるだろう。そんな時、動物用ではなくわれわれ人間が食べるようなお菓子やパンをつまんだりして与えてしまう人もいるかもしれない。

こうした行為は、動物の健康上からも好ましくないと言われるのだが、実際に人間の食べ物を与えてしまう人々はどれくらいいるのだろうか。

■5割もが人間の食べ物を動物に…
しらべぇ編集部が、全国10〜60代の1,721名を対象に調査したところ、全体の47.6%が「動物に人間の食べ物を与えたことがある」と回答した。

動物に人間の食べ物を与えたことがある

ペットを飼っていて栄養バランスを考えたフードを用意している人からすると、ゾッとする数字かもしれないが、逆に動物に縁がない人からすると「何がいけないの?」という感覚もあるのかもしれない。

なお、男女別では男性46.8%、女性48.3%と大きな差は見られなかった。

■公園でよくあげてるのは60代?
さらに、年代別に見ると、60代男性・女性が6割近くに。

動物に人間の食べ物を与えたことがある

経験率のため、長く生きているほど高くなる傾向があるが、それに加えて「ペットフードの普及」が背景にあるとも考えられる。

「愛犬の栄養食」として、日本初のドッグフード『ビタワン』が発売されたのは1960年。それまでは家で飼っている犬や猫に人間の食べ残しなどを与えるケースも多かった。

ペットの犬や猫の寿命が長くなってきたのは、塩分濃度や栄養バランスが動物向きではない人間の食事から、ペットフードに切り替わっていったことも一因とされる。

■ネット上では否定的な声目立つ
ネット上では、動物に人間の食べ物を与えることについて、否定的な声が多い。

「野生動物に甘いお菓子を与えて餌付けするのは、あんまり関心しませんね」

「奈良公園でも、人の食べ物には異常な食いつき方するから、飢えてると勘違いしてお菓子とか野菜とか与えてしまう人がいてるけど、動物には人の食べ物は刺激が強いから食いついてるだけで、朝夕にちゃんと食べてるんよな」

「ウチの近くの公園の池にも魚やら鳥やらにパンをちぎって投げるアホがおる。 人間用のパンの中には消化できんモンがあって、それが体内でカビて死ぬとかザラなのに」

知り合いの愛犬や愛猫をかわいがる際などは、とくに気をつけたほうがいいだろう。


(文/しらべぇ編集部・右京 園次郎)
posted by しっぽ@にゅうす at 08:56 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月16日

エキゾチックペット取引が絶滅危惧種を増やしている


Yahoo! JAPAN



ペットを自然に放してはいけない、その理由
 6月10日、米マサチューセッツ州環境警察(同州で環境やレクリエーションを管轄)は変わった通報を受けた。「自宅の裏庭に約1メートルのトカゲがいるというのです」と、同警察のタラ・カーロー警部補は振り返った。

ギャラリー:ちょっと変わった「エキゾチック・ペット」の写真10選

 マサチューセッツ州チコピーにある現場に到着した警察官が目にしたのは、不機嫌そうな顔をしたこの家の住人と、大型のトカゲ、アルゼンチンテグーだった。南米各地の熱帯雨林や平原が原産のトカゲで、体長1.2メートルを超えることもある。

 だが、それがチコピーに現れても、カーロー氏は驚かなかった。「この手の通報は、年に1回はあります」

 マサチューセッツ州ではアルゼンチンテグーは広く売られており、一般の人が所有するのに許可はいらない。テグーは脱走の名人だとカーロー氏は言い、逃げ出したテグーが見つかるのも決して初めてではない、と続けた。

理解しないまま購入する人々
 どういう事態が起こるか理解しないままエキゾチックペット(風変わりな野生動物のペット)を購入する人が少なくないと、カーロー氏は指摘する。テグーのほかニシキヘビやオウム、フクロモモンガなど、多くの動物がエキゾチックペットとして売られているが、中には20年以上生きるものもいる。長命のエキゾチックペットを世話するには費用がかかるうえ、危険な場合もある。飼われることに慣れていない動物は、予想外の行動に出ることがあるからだ。非営利団体「ボーン・フリーUSA」によると、1990年以来、米国で少なくとも300人がエキゾチックペットに襲われている。

 エキゾチックペットが脱走したり、飼い主が野生に放したりするのはそういう理由だ、とカーロー氏は話した。

 だが、ペットが野に放たれると、大きな問題を引き起こしかねない。自由になった動物が繁殖し、「侵略的外来種」と化す可能性があるからだ。侵略的外来種とは、外来生物のなかでも、その土地の自然で繁殖することで、本来の生態系を脅かしてしまう生物を指す。

 今やエキゾチックペットの取引は、侵略的外来種が拡大している大きな原因の1つに数えられるとする論文が、学術誌「Frontiers in Ecology and the Environment」に6月3日付けで掲載された。論文によると、エキゾチックペットの取引は数百の侵略的外来種の定着につながっているのに加え、今後さらに多くの種の定着を招くだろうという。

「エキゾチックペットの取引がどれほど大規模になっているか、多くの人が十分に把握していないと思います」と、論文の筆頭著者で、米ラトガース大学生態・進化・自然資源学部のジュリー・ロックウッド氏は話す。「世界規模で取引される脊椎動物の量は衝撃的です。この問題を比較的長く研究してきた生物学者から見てもそうです」

 侵略的外来種は、世界中で生物多様性が失われている2番目に大きな要因とされている。これによって米国が被っている損失は年間1200億ドルと推定され、米国で絶滅危惧と指定されている種のうち40%以上は、侵略的外来種が原因だ。侵略的外来種は、生息地を様変わりさせ、食物連鎖を壊し、餌となる生物たちを食べ尽くし、捕食者の数を減らす。


ペットが野生に放たれ脅威に
 エキゾチックペット取引は数十億ドル規模の産業であり、爬虫類、両生類、魚類、鳥類、哺乳類など膨大な数が売買されている。ウェブサイトやソーシャルメディアなど、従来とは異なる市場が台頭してきたことなどもあり、過去20〜30年で特に大きく成長した。だがエキゾチックペットの取引に関するこれまでの研究は病気の広がりやペット捕獲による影響に焦点を当てたものがほとんどで、侵略的外来種としての影響にはあまり触れられてこなかったと、論文の著者らは述べている。

「この問題に対処するには、エキゾチックペット市場を後押ししている社会的・経済的な力をもっと理解すること」だと著者らは述べており、人々がエキゾチックペットを野生に放す理由の解明も必要だと指摘している。

 エキゾチックペットが野生化する理由がきちんと解明されていないと、マーク・ホドル氏は言う。同氏は米カリフォルニア大学リバーサイド校侵入種研究センターの代表で、ロックウッド氏らの論文には関わっていない。

「ペットが飼育場所から逃げ出すこともあれば、飼い主が面倒を見きれなくなって放すこともあります」とホドル氏。宗教上の理由や、周囲の環境を「もっと面白く」するために、外来生物を故意に放す人もいるという。

蔓延を止めるには
「何であれ、ペット取引を介して持ち込まれた動物の拡大に対処する最善の方法は、啓発、早期の発見、すばやい対応です」と話すのは、米フロリダ大学野生生物生態学・保全学部で外来種を研究する生物学者、クリスティーナ・ロマゴサ氏だ。今回の論文で共著者に名を連ねている。

 フロリダ州では残念ながらテグーがすでに定着し、在来の動物たちの巣をたびたび襲っている。その1つで、絶滅の恐れがあるアナホリゴファーガメは、他の数百種の生物に巣穴を提供する、生態系のなかの重要な種だ。

 侵略的外来種のなかで、テグーはほんの新顔でしかない。悪名高いビルマニシキヘビは、2000年ごろフロリダ州に完全に定着し、州の哺乳類の多様性が低下した原因に挙げられている。同様に、猛毒を持つ観賞魚のハナミノカサゴは1980年代後半にフロリダの海に持ち込まれ、サンゴ礁にすむ海洋生物の豊かさと多様性が大きく損なわれた。

「ハナミノカサゴがいるところは明らかに魚が減っています」と、同州で長年漁師をしてきたジャラッド・トマソン氏は、以前ナショナル ジオグラフィックに対して語っている。

 ロマゴサ氏は啓発が特に重要だと強調する。エキゾチックペットを買う際、その生物をきちんと理解している消費者は、のちに手放す可能性が低いことを彼女は明らかにしている。同じくらい重要なのがさらなる研究だ、と同氏は言う。

「ある動物がなぜペット市場に持ち込まれるのか、なぜ脱走したり手放されたりするのか、情報が乏しいのです」とロックウッド氏は話す。「人々がエキゾチックペットを飼うことができつつ、新たな侵略的外来種が生まれないようにするには、こうした情報が必須です」

 マサチューセッツ州のテグーがなぜ、どのように外に出たのかは、まだわからない。逃げ出したテグーは今、爬虫類保護施設で暮らしており、警察が飼い主を探している。

文=ANNIE ROTH/訳=高野夏美


posted by しっぽ@にゅうす at 09:03 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月15日

くちばしにガムテープ巻かれたカモ発見 衰弱状態、警察が捜査


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14日午前9時40分ごろ、滋賀県彦根市平田町のアパートで、くちばしにガムテープが巻かれたカモ1羽を住人の50代男性が見つけ、110番した。カモの猟期ではなく、滋賀県警彦根署は虐待などが目的とみて、鳥獣保護法違反の疑いで捜査している。
 同署によると、カモは体長約40センチの成鳥で、発見時、3階の男性方のベランダで動かずじっとしていた。くちばしはガムテープで二重に巻かれていた。胴体にも綿製のひも(太さ約5ミリ、長さ約80センチ)が巻かれていたが、羽を広げることはできる状態だったという。カモの種類は不明。
 同署の説明では、カモは弱っており、水を与えても飲む様子はなかった。同署員が午後1時15分ごろ、同市松原町の琵琶湖に放すと、湖面を泳いでいったという。
posted by しっぽ@にゅうす at 02:00 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月14日

ヒグマがまた飼い犬襲撃か 昨年の個体とDNA一致 北海道

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【羅臼】根室管内羅臼町海岸町で11日、民家の飼い犬が血痕を残して不明になり、現場を調べた知床財団(オホーツク管内斜里町)が近くにあったヒグマのふんのDNAを外部に委託して解析したところ、昨年8月に付近で飼い犬2頭を襲った個体のものと一致したことが分かった。2年連続で特定のクマが飼い犬を襲った可能性が高く、同財団や町は住民に警戒を呼び掛けている。

 財団によると、10日夜、民家の庭先に鎖でつながれていた中型の雑種犬がしきりにほえた後に静かになり、11日朝、飼い主が確認すると血痕を残していなくなっていた。通報を受けた財団が民家から数十メートル先の茂みに犬の毛とクマのふんが落ちているのを見つけ、北大大学院にふんを送ってDNA解析を行っていた。

 付近では昨年8月にも別の飼い犬2頭がクマに食い殺されているのが見つかっている。財団は同じクマが犬を襲ったとみて監視カメラや捕獲用のおりを設置して警戒を強めており、「クマが再び民家に訪れ、人と接触する可能性もある」と注意を呼び掛けている。
posted by しっぽ@にゅうす at 07:31 | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする