動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2017年02月09日

犬猫に負担を強いるペット業界の“すし詰め商法”に環境省が数値規制

ネタりか


ペット業界の劣悪な飼育状態に環境省が数値規制を

ケージの向こうの白いテリアのアップ

犬猫の繁殖業者やペットショップでは、繁殖に使われる動物や展示販売される子犬や子猫は、ケージやケースで飼育されていることが一般的です。
その飼育や展示の施設について、環境省が広さや収容頭数についての具体的な数値規制の検討に乗り出したとの報道がありました。

これは虐待的な飼育をする悪質な業者を排除することが目的ですが、報道されている規制の内容と現状から考えられる問題点などを見ていきたいと思います。

環境省が検討している内容

今年は5年ごとに見直しが検討される『動物愛護法改正の年』です。
前回(2012年)の法改正の時に動物愛護部会が、当時の改正には間に合わなかった、「現状よりも細かい規制の導入が必要」という報告書を提出していました。
環境省はこれを受けて、今回の法改正に向けて飼育施設の具体的な規制の導入に道筋をつける方針とのことですが、それは具体的にはどういったものになるのでしょうか?

パピーミルへの潜入の報道や悪質なペットショップを見たことのある人なら具体的にイメージが湧くかと思いますが、身動きもままならいほど狭いケージに閉じ込められていたり、そんな狭いケージの中に複数の動物をすし詰めにしているような飼育方法は動物虐待であると、今回漸く問題視されることになりました。
業者が飼育や展示をする際のケージやケースの大きさに、具体的な数値基準を設けて規制する方針で、すでに有識者への聞き取り調査を始めており、獣医学の専門家らによる検討委員会を立ち上げる予定だそうです。

他の国の数値規制と日本の現状

ドイツやイギリス、またアメリカの多くの州では、犬や猫を飼育する施設の大きさに具体的な数値規制を設けています。

その中でももっとも厳しい規制はドイツで、体高50cmまでの犬には6平方メートル(4畳弱)体高65cmまでは8平方メートル、体高65cm以上は10平方メートル(約6畳)の広さが必要と定められており、採光や通気性に関しても規定があります。

アメリカは州により規定値に差がありますが(数値規定がない州もある)平均するとイギリスよりはやや厳しめです。

この中では一番規制値が小さいのがイギリスの基準で、生後12周未満の子犬を1〜4匹収容するためのケージは最低1平方メートルの広さで高さは最低90cm。
一匹増えるごとに床面積にして0.25平方メートルずつ最低基準面積が増やされます。

日本では現在数値規制はありません。
ペット業界による独自調査の資料では、2016年の時点で繁殖業者の7割以上がケージで犬を飼育しており、そのうちの約9割が上記のイギリスの基準にも達していません。
広さの問題だけでなく、衛生状態や健康管理に関しても清掃の回数や健康診断の回数などの数値規定はありません。

数値規制の設定にペット業界の反応は?

ケージの中のチワワの横顔

動物を愛する人や人道的な視点から見れば、環境省が導入しようとしている規制は歓迎すべきものですが、繁殖業者などの業界関係者は警戒感を強めています。

数値規制導入に対抗するペット業界

例えばイギリスと同程度の基準を求めるなら、総額17億円以上の設備投資が必要と業界では試算しているそうです。
コストの増加と厳しくなる経営環境に、業界が渋い顔をすることは簡単に予想できます。

2016年2月には、ペット関連の業界団体によって組織された新団体『犬猫適正飼養推進協議会』が設立されましたが、この協議会には繁殖業者だけでなく、製薬会社、ペット保険などの損害保険会社など社会的な影響力の大きい会社も名を連ねています。
取材を行った週刊朝日によると、欧州の基準を下回る日本の業界独自の基準を作ることを目指していると受け取れる資料が作成されていると報道されています。

名前だけで見ると、『犬や猫を正しい環境で飼育するための団体なのかな?』という印象を持ちますが、犬や猫にとって正しい環境ではなく、業界が利益を上げるのに最適な環境を作るための協議会ということでしょうか。
尚、協議会会長への取材は、「明確な話ができる段階ではない。」として断られたそうです。

過去の規制導入の問題点

前回(2012年)の動物愛護法改正の際には、繁殖施設で生まれた子犬や子猫を、生後8週齢までは母親や兄弟から引き離さないための、『8週齢規制』の導入が焦点のひとつでした。

この時もペット業界は反対活動に力を入れて、8週齢規制は45日齢規制にすり替えられてしまいました。
また前回の法改正では、子犬や子猫を販売する際には購入者と販売者が実際に対面して、重要事項の説明をした上で取引をすることが義務付けられたはずでしたが、今現在もペットのネット通販は堂々とまかり通っています。
しかも業界が了解したはずの45日齢規制すらも守られておらず、もっと幼い週齢の動物が販売されているのが現状です。

法律を改正しようとすれば業界が足を引っ張り、改正にこぎつけた法律を破っても、それを調査する機関も罰則も十分ではないというのは日本のペット業界が抱えている大きな問題です。

私たちにできることは?

パグの顔のアップ

気の滅入るようなことばかり書いてきましたが、私たちは決して無力なわけではありません。
犬や猫を取り巻く環境を良くするためにできることはたくさんあります。

まずは知ること

ペットショップに流通される動物たちが生まれている、劣悪な環境の繁殖施設と、そこでボロボロになるまで使い捨てられる繁殖犬たち。
まだ離乳も済まないうちから母親から離されて、不自然な環境をたらい回しにされる子犬や子猫。
そういった実態を知らないことにはなにも始まりません。
悲しい現実ですが目をそらさずに知っておきたいことです。

黙っていないで声をあげること

今年は5年に一度の動物愛護法改正の年ですので、環境省から法改正に関する国民の意見を募るパブリックコメントの募集があるかと思います。
この記事で取り上げた数値規制のこと、前回に改正されたのにきちんと実行されていない規制のこと、自分自身の提案などを文章にして伝えましょう。

せっかく向こうから「どうしたら良いと思いますか?」と聞いてくれているのですから、こんな絶好の機会を逃すわけにはいきません。
「自分には難しい」と思われる方も、パブリックコメント募集の折には各動物保護団体などが文案などを公開してくださったりもしますので、肩の力を抜いて参加してみてくださいね。

パブリックコメントの他にも、署名運動や地元議員ヘの相談など個人でできることはいろいろあります。

賢い消費者になること

ペットショップに流通する動物の問題が後を絶たない根本の理由、それは買う人がいるからです。
ペットショップやホームセンターで後先考えずに、『かわいい』という理由だけで子犬や子猫を衝動買いしない。
ペットを迎えるなら、きちんとしたブリーダーから飼育環境や親犬や兄弟犬も見せてもらった上で購入する、または保護団体や愛護センターから迎える。
そういうことを実行する人が増えていけば、時間はかかっても悪質な業者は淘汰されていくはずなのです。

まとめ

環境省がようやく重い腰をあげて、犬や猫の繁殖業者やペットショップの飼育施設に具体的な数値規制を設ける見通しです。
ヨーロッパやアメリカでは数値規制が設定されている例が多いなか、日本にはなかったこの種の規制が検討されるようになったのは喜ばしいことです。

ペット業界からは、すでに対抗するための活動団体が設立され、強い反発が予想されます。
設備投資にコストがかかり経営状態が悪化し、生産性が落ちるという声もあるようですが、子犬や子猫は工業製品ではありません。
いえ、工業製品ですら良い品質のものを作るためには生産の現場を整えることは必須であるはずなのに、ペットの繁殖の現場では多くの場合そんなことは無視されています。

日本の法律が、せっかく良い方向に変わろうとしているこの機会を逃したり無駄にしたりすることがないように、私たちも賢くならなくてはいけません。
そして私たちにもできることはあります。
一人でも多くの人が考え行動してくださることを祈っています。

最後に、動物を取り巻く環境の話になるとたびたび取り上げられるマハトマ・ガンジーの言葉を記しておきます。
"国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る"
自分の国を恥ずかしくないものにしたい、心からそう思います。


posted by しっぽ@にゅうす at 08:25 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月06日

台湾、保護施設の動物たちの殺処分を法律で禁止

livedoorニュース


【AFP=時事】台湾で4日、保護施設に収容された動物たちの殺処分を禁じる法律が施行された。法案は2年前に立法院(議会)で可決されていたが、施設側のために準備期間が設けられていた。

 しかし準備期間中だった昨年、働いていた施設で動物を安楽死させる仕事を負わされていた獣医師の簡稚澄(Chien Chih-cheng)さんが、安楽死用の薬を使って自殺した。動物好きだった簡さんは施設で動物を殺処分することに苦しんでいたという。動物愛護活動家から「処分屋」呼ばわりされていたとの報道もある。

 簡さんの死を受けて、保護施設に収容された動物たちや施設で働く職員らのために状況の改善を求める声が高まっていた。
【翻訳編集】AFPBB News


posted by しっぽ@にゅうす at 07:38 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月04日

小学校に猫の切断死骸 児童が校庭で発見

河北新報


1日午後0時40分ごろ、宮城県富谷市成田6丁目の成田東小の校庭で、胴体部分で切断された猫の上半身の死骸を児童が見つけ、同校職員を通じて交番に届け出た。
 大和署によると、猫は茶系の成猫とみられ、校庭の一角で少量の土が掛けられた状態で見つかった。刃物のようなもので切断されたとみられるが、周囲に血痕などはなかった。ほかに目立った外傷はなく、首輪なども見つかっていない。同署は何者かが切断して置いたとみて、動物愛護法違反の疑いで捜査している。
 市教委学校教育課は「児童には教師から、保護者には文書で状況を説明した。児童に危険が及ばないよう地元住民の協力も得ながら注意していきたい」と話した。

posted by しっぽ@にゅうす at 07:54 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月28日

狂犬病予防について

産経ニュース


狂犬病という感染症を知っている方は、どれくらいいるでしょうか? 国内で狂犬病の感染が最後に確認されたのは、もう60年近くも前のことになります。

 狂犬病予防法で生後90日を超えたすべての犬は登録と予防接種が義務付けられています。当時は、まだ狂犬病の怖さが知られていたためか、ワクチン接種率は99%でした。しかし、現在では71.6%にまで下がっています。登録されていない犬がいることも考えると、全体の接種率は半数にも満たないといわれています。

 なぜ、これだけ接種率が低下してしまったのでしょうか。それは、60年近く感染例がないことで、狂犬病自体が身近な感染症でなくなり、危機意識が薄れているためです。確かに日本では、飼っている犬が狂犬病に感染するリスクはかなり低くなりました。しかし、海外から持ち込まれるなどした場合、現状の接種率では感染拡大を防ぐことができないことに危機感を感じています。

 狂犬病は、犬から犬はもちろん、人をはじめすべての哺乳類に感染するといわれ、発症後の致死率は100%と非常にリスクの高い病気です。アジアでは今も多くの国で年間数万人の死亡者が出ているのです。


posted by しっぽ@にゅうす at 08:23 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月12日

ペット業界の“すし詰め商法”に環境省が規制へ 飼育ケージをめぐる攻防

dot.


繁殖や販売に使われる犬や猫を飼育するケージにはどの程度の大きさが必要か。繁殖業者やペットショップが持つ飼育・展示施設について、環境省が具体的な数値規制の検討に乗り出した。悪質業者の排除が主な目的だが、業界側は警戒感を強めている。

 中部地方のある繁殖業者の施設を覗くと、雌の小型犬がほとんど身動きが取れない大きさのケージに押し込められていた。ざっと幅30センチ、奥行き50センチ、高さ40センチといったところ。足元は金網になっていて、糞が山積みだ。金網の下のトレーには尿がたまっている。同じサイズのケージが輸送用コンテナの中に3段重ねでずらりと並び、約200匹もの雌犬が飼われていた。

 こうした飼い方は、日本のペット業界では珍しくない。ケージを大きくすればコストがかかり、そのぶんのスペースも必要だ。ビジネスの観点からすれば、当然の措置かもしれない。

 だが、環境省がようやく重い腰を上げ、“すし詰め商法”にダメ出しをしようとしている。身動きがままならないほど小さなケージで飼育したり、狭い施設のなかに多数を詰め込んだりするのは虐待的だと問題視。業者が飼育や展示をする際の施設の大きさを具体的な数値で示し、規制する方針を固めた。すでに有識者らへの聞き取り調査を始め、今年度中にも獣医学の専門家らによる検討会を立ち上げたいという。

 米、英、独などでは、犬や猫を飼育するケージの必要な広さを具体的な数値で規定する。独では、犬の保護に関する規則で、「一辺は少なくとも犬の体長の2倍の長さに相当し、どの一辺も2メートルより短くてはいけない」などとしている。犬を主に屋内で飼育する場合は、窓が最低でも室内面積の8分の1なければいけない、などの規定もある。

 日本には数値規制がないが、業界団体による独自調査の資料を見ると、2016年時点で国内の繁殖業者の7割以上がケージで飼育している。ケージに入れずに「平飼い」している業者は3割にとどまる。資料では、これらのケージのおよそ9割について、ドイツ基準を下回る「英国基準」をクリアするのにも、「大型のものに更新が必要」と指摘している。

 環境相の諮問機関である中央環境審議会の動物愛護部会は、12年に動物愛護法を改正するにあたり、「現状より細かい規制の導入が必要」とする報告書を提出していた。同省は、今夏にも見直し議論が始まる次の法改正が行われる前に、飼養施設規制の導入に道筋をつける方針だ。

 これに対し、ペット業界は警戒感を強めている。

 業界の試算だと、英国並みの規制が導入された場合、繁殖業者らが大型のケージを導入するのに総額17億円以上の設備投資が必要になるという。経営環境が悪化し、子犬や子猫の生産能力が衰えることを懸念する関係者が少なくない。

 16年2月にはペット関連の業界団体を横断的に組織した新団体「犬猫適正飼養推進協議会」(会長=石山恒・ペットフード協会会長)が設立された。関係者は「ロビー活動のための新組織だ」と明かす。業界をあげて規制導入に対抗する狙いがあるとされる。

 独自に入手した、16年6月に同協議会が作成した資料によれば、ペットフード協会、全国ペット協会など10団体と業界関連企業6社で構成。各団体・企業で計約3千万円を拠出して運営資金にしている。

 海外の犬猫に関する法規制を翻訳したり、国内のペット店や繁殖業者の実態調査をしたりし、独自の「適正飼養指針」を作るのが目的とされる。資料には「環境大臣への説明」などの文言もあり、早ければ今冬にもロビー活動を始める計画のようだ。

 業界側がこうした活動に力を入れるのは、過去の“成功体験”があるためだ。12年の動愛法改正の際には、幼い子犬や子猫を8週齢(生後56〜62日)までは生まれた環境から引き離さないための「8週齢規制」の導入が検討された。この際、業界側は「自主規制していて、45日齢まで引き離していない」などと主張し、導入に抵抗した。その結果、米英仏独などで実施されている8週齢規制よりも低水準の「45日齢規制」を経過措置として(16年9月からは「49日」)改正法に盛り込むことに成功したのだ。

今回、協議会が作成している資料には、欧州で「実験およびそのほかの科学的目的」に使われる犬のために導入されている飼養施設規制などが紹介されている。そして、それらよりも狭い「業界基準」の策定をめざすとも受け取れるチャート図が示されている。動愛法の週齢規制の時と同様、飼養施設規制を業界寄りの内容に着地させたい意図が透けて見える。

 先の16年6月作成の資料を見ると、今回の協議会には共立製薬、アイペット損害保険、インターズー、日本アニマル倶楽部、ゾエティス・ジャパン、アニコム損害保険の6社が「賛助会員」として名を連ねているのも特徴的だ。6社はいずれも、犬猫の飼い主と直接的な接点を持つ企業で、社会的な影響力が大きい。

 この6社に1.協議会に関わることになった経緯や理由2.賛助会員になった経緯や理由、賛助金額3.策定しようとしている業界基準への賛否などを尋ねる質問書を送り、期限までに4社から回答を得た。

 対面取材に応じたペット保険最大手のアニコム損保は、欧州の制度を数値的に下回る業界基準の策定を検討していることについて「そういう説明や話はあったが、まだ確定していないと聞いている。業界基準が動物を大切にするということと大きくかけ離れるのであれば、(協議会から)脱退することも検討する」(瀧澤茂雄・経営企画部長)としている。

 協議会作成の各種資料に目を通した日本動物福祉協会の調査員、町屋奈(ない)獣医師はこう指摘する。

「業界として、犬や猫が健全に繁殖や生活ができるような環境をつくっていくべきなのに、自分たち業界側の利益をいかに守るかを考えているように受け止められる。残念だ」

 協議会の活動目的などについて石山会長に取材を申し込んだが、事務局から「明確な話ができる段階ではない。申し入れはお断りする」との回答があった。

※週刊朝日 2017年1月20日号


posted by しっぽ@にゅうす at 08:18 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月10日

犬や猫は家族と同じ! 茨城県議会、殺処分ゼロめざす条例案を可決

Yahoo! JAPAN


 茨城県議会は12月、「県犬猫殺処分ゼロを目指す条例」案を全会一致で可決した。最大会派「いばらき自民党」が中心となり、他の主要会派と共同提案した。茨城県は犬の殺処分数が全国的にみても多い。罰則規定はないが、飼い主や自治体に殺処分をなくすよう促し、汚名の返上を狙う。

【写真特集】ミルク与え、赤ちゃん猫を救うボランティア 20枚

 犬と猫を合わせた2015年度の殺処分数は、3612頭。県は殺処分ゼロを達成するために、まずは、2023年度に1千頭未満とする目標を設けているが、いばらき自民党は取り組みを強化する必要があると判断した。

 条例では、犬や猫は「家族同様の存在」とし、殺処分ゼロを目指すことを明確に宣言。飼い主には犬や猫が命を終えるまで飼い、途中で飼えなくなった場合は責任をもって譲渡するよう求めた。不妊手術で無計画な繁殖を防ぎ、マイクロチップや名札の装着も「努力義務」とした。県は目標を達成するため、ふるさと納税制度などを活用し、財源確保に努めるとした。

 条例案を中心になってまとめた舘静馬議員は、収容された犬や猫の譲渡といった「出口」だけではなく、迷い犬・猫の発生を防ぐなど「入り口」の対策に重きを置いたと説明。「飼い主や自治体の意識を変えることが重要。条例の理念を広げていきたい」と話している。

犬や猫は家族と同じ! 茨城県議会、殺処分ゼロめざす条例案を可決
茨城県の犬猫の殺処分数の推移
■13市町村、不妊手術に助成
 県によると、犬の殺処分数は05年度から8年連続で全国最多で、ここ3年は全国で2番目に多い。ただ、殺処分数は15年度が1279頭と、20年前の10分の1以下に減っている。

 一方で目立ってきたのが猫の殺処分数だ。20年前の3分の1に減ったものの、ここ数年は横ばい。12年度以降は犬の処分数を上回る。都道府県は狂犬病予防法を根拠に犬を捕獲できるが、猫に対してはそうした権限がない。弱った猫や子猫の保護はできても元気な猫は捕まえられず、繁殖に歯止めをかけるには限界があるためだ。県は「野良猫の対策は急務」とする。

 「不幸な命」を減らす取り組みをする自治体もある。01年度に潮来市が犬と猫の不妊手術費の助成を始めたのを皮切りに、12市町村が同様の制度を設ける。境、牛久、阿見の3市町では野良猫の手術費もボランティアらに助成している。

sippo(朝日新聞社)


posted by しっぽ@にゅうす at 07:38 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

動愛法改正に向けて動く超党派議連 犬猫の殺処分ゼロを目指す3氏が鼎談

Yahoo! JAPAN


たくさんの課題を積み残した2012年の動物愛護法改正。次の法改正に向けて、超党派の議連が動き出した。主眼は動物取扱業者への規制強化。良貨が悪貨を駆逐するために──。「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」の3人が語り合った。

【写真特集】収容された犬や猫

 ――司会 まずは議連を立ち上げた背景について教えて下さい。

尾辻秀久・自民党参院議員 日本ではいまだに年間10万匹近いの犬猫が殺処分されています。愛玩動物をこれほど殺さない国にしたい、と考える国会議員が集まったのが始まりでした。私自身は実は犬派ですが、我が家にも猫がいて、皆さんとにかく動物が好きで参加してくれました。

松野頼久・民進党衆院議員 僕はもう10年くらい殺処分や動物取扱業者の問題に取り組んできて、国会でも取り上げてきた。そんななかで福島さん、尾辻さんの熱意で議連が立ち上がり、当然のこととして参加しました。

福島瑞穂・社民党参院議員 小学生のころ、近所の家で飼っていた犬が私によくなついていました。 田舎だったということもあり、当時の風潮として、放し飼いにされていました。その犬がある日、野犬狩りにあって保健所に連れて行かれたんです。父と一緒に連れ戻しに行ったのですが、そこにはたくさんの犬がいました。みんな思い詰めたような表情をしていたのが強く印象に残っています。それが私がこの活動にかかわるようになった原点です。

尾辻 「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」という名称にしたのは、皆さんが集まりやすいようにするため。単に「動物愛護」と言うとさまざまに議論が広がってしまう。動物愛護をしようというのに、人間同士がケンカしていてもしょうがないですから。

動愛法改正に向けて動く超党派議連 犬猫の殺処分ゼロを目指す3氏が鼎談
尾辻秀久議員
「大量生産、大量消費を改める」
――司会 11月21日の総会では、動物愛護法改正に向けたプロジェクトチームを立ち上げました。

松野 目標を「殺処分ゼロ」に置いているのですが、殺処分の問題を解決するためにはやはり繁殖業者や流通・小売業者の問題に取り組みを広げていかないと、結局は真の意味での殺処分ゼロは達成できないという現実があります。

福島 論点がたくさんあり、どこにフォーカスするかを話し合っているうちに何年もたってしまってはいけません。だからこの度、動物愛護法の改正案を議連として作ろうということになり、松野さんに座長になってもらいました。

――司会 前回法改正以降の課題はどこにあるという認識ですか?

松野 やはり生体の繁殖から流通、小売りまでにかかわる第一種動物取扱業者の問題が大きいです。特に8週齢規制を確実に実施することが重要で、さらには取扱業を認可制にしたい。ただ僕たちは、ペットショップや繁殖業者を目の敵にしているわけじゃない。今の大量生産、大量消費という形を改めて、良質なところにきちんとやっていってほしいと思っています。

 加えて、地方自治体の引き取りの取りのあり方についても検討が必要かもしれません。前回の改正で悪質なリピーターや業者からの引き取りを拒否できるようにした。性善説に立って改正したら、業者が野山に遺棄したり、引き取り屋という最悪のビジネスが活況を呈したりした。もし現行法のまま残すなら、各地方自治体が動物取扱業に対してきちんとチェック機能を働かせる状態にしないといけない。

福島 札幌市の動物愛護管理条例で8週齢規制が努力義務化されるなどの流れができてきていますが、8週齢規制が望ましいということは打ち出していかないといけない。8週齢規制の導入にはマイクロチップの問題をどうするのか、ということもからんできますね。それから犬や猫を飼育する際のケージの大きさを数値規制することも大切な課題。動物虐待の定義も論点として出てくると思います。超党派の議連として、いい提案をしていきたいです。


――司会 総会の際には尾辻会長から「議連としての数値を盛り込みたい」という趣旨の発言もありました。

尾辻 私は会長の立場で、皆さんの声を聞いて「この辺かな」と思うところでまとめたい。皆さんの声を聞いているとそういう感じだったから、じゃあその辺はやらせてもらうのがいいかなと。議連としては、その方向で行きましょうということです。

福島 松野さんからは繁殖制限の話も出ました。

松野 動物愛護法では、例えば「動物を殺す場合の方法」について「できる限り苦痛を与えない方法で」と書かれています。ところが、ではその方法とはなんぞや、ということは書かれてない。繁殖制限や飼養施設規制もそうなんですね。尾辻先生もおっしゃっているように、ぼやっとした言葉で書かれているこうした条文の中身を詰めていく必要があると思っています。

「法律による根拠で環境省を後押し」
――司会 地方自治体と環境省の関係はいかがですか。

福島 議連を作ってつくづく思ったのは、動物愛護行政が自治事務だということもあり、環境省のイニシアチブがとにかく弱い。そして首長さんの意識によって、自治体のがんばり具合にものすごく差がある。まず環境省に頑張ってもらうには、やはり国会がイニシアチブを取って、超党派でものを言い、動物愛護法をきちんと変える議論をすることが一番いいと思う。

尾辻 環境省を見ていると、「がんばろう」と思っていることは感じる。ところが、環境省が都道府県や市町村と話をした時に、「なんの権限があって言うのか」と開き直られているんじゃないか。 環境省が自信を持ってしっかりものが言えるような環境を作らないといけない。そのためには、法律による根拠を作ってやらないといけない。「この法律に基づいているんです」と言えば、都道府県や市町村もちゃんと聞くでしょう。今度の法改正では、環境省ががんばれるような環境作りも我々の大事な仕事だと思っています。

松野 歴史的経緯を言えば、もともと狂犬病予防法があって、これは厚生労働省。さらに獣医師の関連の獣医師法があり、これは農林水産省。そこに環境省の動物愛護法という観点が入ってくる。動物に関する法律が整理できていないのも、いまのいびつな状況の原因であると思います。たとえば、繁殖業者のもとで子犬や子猫が生まれるときは、獣医師立ち会いのもとでなければいけないという法改正も必要だと考えています。そこで獣医師が出生証明を書けば、週齢がきちんと管理でき、安全な出産もでき、繁殖現場に獣医師の目も入るようになる。そうなると獣医師法もからんでくるわけです。

尾辻 環境省が動物愛護を掲げてやろうとすると、以前までの流れとは違う流れになるから、現場でお互いやりづらいところがあるんですね。2020年には、日本でオリンピック・パラリンピックが開催される。そこまでには、うまく整理しておかないといけないですね。

「8週齢が望ましい」
――司会 さらには、自治体が指導・監督しやすいように数値規制を入れていくと。

尾辻 そういうことですね。

福島 良貨が悪貨を駆逐するようになればいいんですよ。

松野 飼い主の皆さんも「安いから買う」という認識ではなく、飼育時も含めて「ある程度のコストは払ってもいい」という人たちが増えていると思います。

尾辻 面倒を見るのはお金がかかるよね。我が家では、娘が飼っている猫の医療費に一番お金がかかっている。

松野 犬や猫を手厚い体制のなかできちんと飼いたいという人たちを増やしていかないといけません。

尾辻 日本人は基本的にやさしい。みんなでその気になれば、日本の動物たちはより楽しく幸せに暮らせるようになるだろうと思っています。


――司会 法改正に向けて、議連の役割はますます重くなる。今後のスケジュール感や各党の議連との兼ね合いは?

松野 まず超党派議連として、独自に法改正に向けて意見を集約したい。各党の議連と超党派の議連の調整もこれから必要になってくる。環境省の中央環境審議会での検討も並行して行われるでしょう。

福島 議連には自民党から共産党まですべての党が入っているので、よく議論をして、いい案を作りたいですね。

尾辻 座長にはご苦労をかけるけれども、この超党派議連の案をまとめていただくと同時に、各党にある議連と十分打ち合わせしていただいて、最初からそことの意見を交換して超党派議連の案ができると、非常にまとまりやすい。党派によって意見が違ってくるのでこれはなかなか難しいのですが、ぜひまとめていければと思います。

sippo(朝日新聞社)


posted by しっぽ@にゅうす at 08:03 | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする