動物 しっぽニュース
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2018年11月17日

【獣医が教える】メス犬の避妊手術にかかる費用と留意点


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女の子の犬を飼うと、動物病院から勧められることが多い避妊手術。病気の予防のためにも、適切な時期に手術を受けておきたいところです。今回はこの避妊手術にかかる費用とその留意点についてお話しします。

【獣医が教える】メス犬の避妊手術にかかる費用と留意点
メス犬の避妊手術の相場
メス犬の避妊手術の相場
避妊手術を受けたいなと思っても、実際にいくらぐらい費用がかかるのか見当がつかないと不安になってしまいます。動物病院は自由診療なので、病院によって手術費・入院費等が異なります。避妊手術も同様に、病院によって費用が異なります。だいたいの相場は、小型犬で40,000〜60,000円、大型犬で60,000〜80,000円です。
かなり幅はありますが、手術前後の検査や処置・抜糸などを含めると、このような価格帯の病院が多いです。探してみると、より安い病院もありますし、病院によっては、小型犬の避妊手術で100,000円を超えることもあります。
男の子の去勢手術と比べると、10,000~20,000円ほど高い傾向があります。理由としては、手術にかかる時間とそれに伴う麻酔薬の必要量、手技の複雑さ、犬の身体への侵襲の大きさ、使用する医療機器や器具の差などが挙げられます。身体の外に出ているものを摘出する男の子の手術と、お腹を開いて腸や膀胱の裏にある臓器を摘出する女の子の手術とでは、同じ中性化の手術でも内容が大きく異なります。

高額の手術費をとる病院は、悪質?
なぜ動物病院によって、こんなにも費用に幅が出てきてしまうのでしょうか。最初にみなさんの頭に浮かぶのは、高額な手術費をとる病院は、悪質な請求をしているのではないか、という疑念だと思います。このような高額な手術費をとる病院は、都心部に多い傾向が見受けられます。最近は都心部を中心に動物病院の数が増え、動物病院の生き残り競争が激しくなってきていますので、そのような状況下では、悪質な請求をするような病院は患者さんが来なくなり、あっという間に閉院に追い込まれてしまうはずです。そうなっていないということは、ちゃんと高額になるだけの理由があり、需要があるということなのです。

手術費が高額になる理由
手術費が高額になる理由には、どういったことがあるのでしょうか。いくつかの観点から考えていきましょう。

1.地域
その土地で動物病院を経営すること自体に、高いコストがかかっている場合です。動物病院に限らず、飲食店などあらゆる業界で言えることですが、都心部では、地方と比べ病院や駐車場の土地に要する経費が格段に高くなります。そのため、病院での経費の支出は大きくなり、治療費を高くしないと採算が合わなくなってしまうのです。

2.手術前後の処置の違い
動物病院によって、手術前・手術後の処置や準備には若干の差があります。手術前の準備には、血液検査・レントゲン検査・超音波検査・点滴・麻酔前投与薬などがあります。手術後の処置には、抗生剤・エリザベスカラー・手術服・一泊の入院・抜糸などがあります。犬の状態にもよりますが、これらの処置は必ず全てやらなくてはいけないものではありません。動物病院の方針、飼い主の意向によって選択されます。

3.手術内容の違い
メス犬の避妊手術の術式(手順・方法)は、大きく分けて2通りあります。左右の卵巣だけを摘出する手術と、卵巣と子宮を全摘出する方法です。それぞれの術式にメリットとデメリットがあります。
費用は、卵巣と子宮を全摘出する手術に比べ、卵巣のみを摘出する手術の方が20,000円ほど高くなる傾向があります。その理由として、卵巣のみを摘出する方式では、高価な医療機器である腹腔鏡や血管シーリングシステムが必要となることが挙げられます。広く普及している電気メスもそうですが、これらの医療機器を使用するには、その医療機器を購入する費用に加え、使用するたびに行う滅菌作業や消耗品の部品に対する費用が発生します。これらのコストを補うために、手術費が高額になるのです。
病院によっては、縫合糸の種類や高度医療機器の使用の有無をオプションとして選択し、別途費用としているところもあります。

4.患者の「状態」の違い
犬の健康状態によって、費用は変動します。手術で必ず通らなければならない全身麻酔。近年は獣医医療の進歩により、全身麻酔の安全性は大きく向上しました。しかし、たとえば心臓病や腎臓病を患っている高齢の犬と若くて健康な若い犬とでは、麻酔リスクに差が出てきます。その大きくなったリスクを少しでも減らすため、持病がある犬では追加検査や追加薬剤を使用します。検査や薬剤の種類が増えれば増えるほど、コストは高くなり費用もそれに伴って高くなります。


5.患者の「体格」の違い
人間とは違い、犬猫ではほとんどの薬において、投薬量が体重に比例して変化します。例えば、3kgの犬に1mlの薬を投薬する場合、30kgの犬では10mlの投薬が必要になります。避妊手術でも麻酔薬を始め、複数種類の薬を使用します。麻酔薬は胃薬や抗生剤などと比べると高価な薬品です。体重の大きな犬猫、特に大型犬ではそれだけ費用が高くなります。

6.価値観の違い
ここまでの観点とは少し違った観点になりますが、実際に私が経験したことをご紹介させていただきます。
私はいくつかの動物病院勤務を経て現在に至りますが、ある病院で勤務していたとき、ある飼い主様から次のような意見をいただきました。
「この病院はスタッフの感じもいいし、評判もいい。治療はよく効くし、いつも本当に助けていただいています。でも、価格が安いことだけが心配なので、手術や入院が必要になったときは、治療費が高い病院に行きたいと考えています。申し訳ないのですが、よろしくお願いいたします。」
牛丼屋さんではありませんが、獣医医療も丁寧・愛情に加えて上手い・安い・早いが求められているものと考えていた私は、勤務医ながらにはっとさせられました。安すぎる費用は、飼い主に不安を与えることもあるのです。
多くの動物病院は、飼い主の負担が大きくならないよう、治療のクオリティを高く維持しつつ、なるべくコストを抑えて医療費に反映しようと努力しています。したがって、安価でも高いクオリティの治療をしている動物病院はたくさんあります。しかし、時と場合によっては、同じクオリティでも少し高めの費用にした方がいい事情があるのかもしれません。

メス犬の避妊手術の補助金・助成金
避妊手術の費用を抑えたいと考えた時に、助成金という言葉を聞いたことはありますでしょうか。住んでいる、または犬を飼育している地域の市区町村が、避妊手術に対して費用の一部もしくは全額を負担してくれる制度です。この制度は、もともと捨て犬問題への対策から取り組まれるようになりました。現在では犬を捨てることは立派な犯罪であり、動物愛護の思想が強くなったためほとんど見られなくなりましたが、以前は望まれない出産で生まれた子犬が捨て犬になってしまうという社会問題があったのです。
飼育しているメス犬の避妊手術を考えている家庭にとっては、大変うれしい制度です。しかし、近年ではほとんどの自治体で助成金制度の見直しがなされており、対象が「飼い主のいない猫」に限られてきています。飼い犬のことは飼い主の責任。税金で負担することではないという考え方かもしれません。
居住している地域によって制度は異なりますので、助成金を検討している場合は住んでいる市区町村に問い合わせてみましょう。

例:三重県、桑名市
バツ1条件:市への犬飼育登録済み、年度内に狂犬病を接種済み
バツ1方法:補助金申請書、獣医師の手術実施証明書を指定の役所へ提出する
バツ1期間:手術後1年以内
バツ1金額:2000円


ペット保険の適用の有無
よくある質問のひとつに、避妊手術はペット保険の対象になるかどうかというものがあります。基本的に避妊手術にかかった費用は保険の適用外となります。理由としては、保険とは定期的に費用を支払った人に対し、予期せぬ病気や怪我をしたときにその治療費を補償するものであり(※保険会社によって補償の範囲は異なります)、自発的に行った治療もしくは予防に対しては保証できないからです。
近年、ペット保険の種類が飛躍的に多くなり、様々な条件のもと治療費を保証する保険会社が増えてきました。補償内容について詳しく知りたいという場合は、保険会社に問い合わせてみましょう。
余談ではありますが、適切な時期に避妊手術を受けていることで、その後のペット保険の保険料が割引されるケースがあります。これは、避妊手術を受けることで、将来的に一部の病気になるリスクが減るためです。ペット保険を検討している場合は、このことについても問い合わせてみましょう。

納得できる費用で避妊手術を受けるには
避妊手術の費用を抑える工夫としては、助成金もペット保険もほとんど使えないというのが現状です。となると、実際に動物病院から請求される費用が納得できる費用であることが唯一の納得解になります。そのためにはどうすればいいのか、いくつかの観点から考えていきましょう。

1.電話で費用を確認する
ホームページなどで避妊手術費用の公開をしていない動物病院には、電話で費用の概算を聞いてしまうのが手っ取り早いでしょう。前述したように、その子の状態によって費用は変動しますが、一般的な状態の子の避妊手術の施術費については教えてくれるはずです。
ちなみに、ホームページなどで費用の公開をしない理由としては、動物病院の価格競争を防ぐためということがあります。病院によってその費用に設定する事情がありますので、価格優先社会となり医療に支障をきたす事態は避けたいところです。

2.費用の内訳表示の有無を確認する
動物病院では、費用がかかる項目の設定について規制がありません。明細書が避妊手術の総額だけの表示であることもあれば、費用が処置や薬の項目によって細かく分けられている場合もあります。項目が細分化されている方が納得いくようであれば、どのような項目に分かれているかも質問してみましょう。
項目が細分化されている場合には、以下のような項目があります。
診察料/採血料/血液検査(血球検査、生化学検査)/レントゲン検査/注射料/抗生剤薬価/血管確保/静脈点滴/麻酔前投与薬/麻酔/手術/内服薬/抜糸料
ただし、細分化されていれば安いというわけではないので、注意しましょう。


3.信頼のおける動物病院を選択する
いかに安い費用であっても、信頼関係のない動物病院であれば納得できないかもしれませんし、いかに高い費用であっても、信頼関係のある動物病院であれば納得できることもあります。些細なことでも相談し、日頃から信頼のおける行きつけの動物病院をつくっておくことが、大切です。

【獣医が教える】メス犬の避妊手術にかかる費用と留意点
まとめ
まとめ
避妊手術の費用は動物病院によって様々であり、その価格設定には事情があるということをご説明しました。獣医医療は、飼い主と病院との信頼関係なくては成り立ちません。避妊手術の費用に対してよほどの不満がなければ、普段から付き合いのある、信頼関係を築いている動物病院で施術を受けるのが最も良い選択だと思います。些細なことでも相談できる、かかりつけ医を作りましょう。

監修/滝田雄磨(SHIBUYAフレンズ動物病院 院長)

いぬのきもちWeb編集室
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愛犬の避妊・去勢手術、わたしはこう決断した!みんなの体験談

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犬を飼ううえで直面する問題の1つが、避妊・去勢手術です。今回は避妊・去勢手術に関するアンケート結果や、手術を「受けた」「迷っている」「受けない」の3つのケースの体験談をご紹介します。愛犬の手術について悩んでいる飼い主さんは、ぜひ参考にしてくださいね。

愛犬の避妊・去勢手術、わたしはこう決断した!みんなの体験談
避妊手術後のチワワのヴィヴィちゃん
どれくらいの飼い主さんが避妊・去勢手術を受けているの?
2016年11月、「いぬのきもち」で116名の飼い主さんに実施したアンケートによると、「愛犬は避妊・去勢手術を受けましたか?」という設問に、「受けた」もしくは「受ける予定」と回答した飼い主さんの割合は、あわせて72.4%でした。また「迷っている」と回答した飼い主さんは13.8%、「受けない」と回答した飼い主さんは12.9%という結果に。

それでは、「受けた」「迷っている」「受けない」それぞれのケースの体験談をみてみましょう。

愛犬の避妊・去勢手術、わたしはこう決断した!みんなの体験談
去勢手術後のトイ・プードルのココアくん
避妊・去勢手術を「受けた」飼い主さんの体験談
子宮や卵巣の病気を防ぐために避妊手術を受けた
避妊すると病気予防になると聞き、手術を受けることに。麻酔事故についての不安もありましたが、獣医師と相談しながら解消することができました。術後、「子犬を産ませてあげたかった気もする」「体を傷つけてしまった」など少し後悔するときもありますが、病気予防になったのはよかったと思っています。
(山口県 Kさん/愛犬 アメリカン・コッカー・スパニエル)

発情期のストレスなどを考慮して避妊手術を受けた
子犬を産ませたかったので手術を迷っていましたが、発情期中は愛犬と外出しにくくお世話も意外と大変だということ、発情期の愛犬に対して未去勢のオスが異様に興奮する様子に驚いたことなどから、手術を決断しました。術後、発情に伴うストレスはなくなりましたが、これが正解だったかどうかは答えが出せません。
(東京都 Sさん/愛犬 ミニチュア・ダックスフンド)

病気予防とマーキング対策のために去勢手術を受けた
病気や性的ストレスの予防になるとは聞いていたものの、本能的なものを手術で奪ってしまうことに対して悩んでいました。しかし、マーキング癖のひどさやマウンティグを頻繁にしていたことから、手術を実施。術後はどちらもおさまったため、受けてよかったと思っています。
(神奈川県 Mさん/愛犬 ポメラニアン)

避妊・去勢手術を「迷っている」飼い主さんの体験談
子犬を産ませるか避妊手術をするかで迷っている
メスなので一度は子犬を産ませたいと考えていますが、発情中のお世話は手間がかかりますし、病気予防のためには早めに手術したほうがいいとも聞いて迷っています。出産に適した体になる2才くらいまで、手術するか子犬を産ませるかで悩みそうです。
(岐阜県 Kさん/愛犬 トイ・プードル)

成長期の体への影響が心配で去勢手術を迷っている
去勢手術を受ければ、おとなしくなって寿命も少し伸びると聞きましたが、成長期の体になにか悪い影響を与えたら嫌だなと思い、なかなか踏み切れません。手術自体のリスクも年をとるほど高まるそうなので、やるなら早めがいいとは感じているのですが…。
(奈良県 Fさん/愛犬 秋田)

愛犬の避妊・去勢手術、わたしはこう決断した!みんなの体験談
避妊手術後のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのラキちゃん
避妊・去勢手術を「受けない」飼い主さんの体験談
子犬を産ませたいので今は避妊手術を受けない
愛犬に子犬を産ませたいと考えているため、今は避妊手術を受けません。獣医師からメス特有の病気のリスクが高まるという指摘もありましたが、必ず病気になるというわけではないので、やはり受けないつもりです。
(東京都 Kさん/愛犬 柴)

今まで飼ってきた犬と同様に去勢手術を受けない
外飼いではないし、不用意にメス犬に近づけないようにすれば、去勢の必要はないかなと考えています。過去に飼っていた犬もすべて未去勢・未避妊だったので、手術を受けさせなければという感覚もありません。手術に全身麻酔が必要なことも、受けない理由の1つです。
(茨城県 Hさん/愛犬 シー・ズー)

避妊・去勢手術を受ける・受けないは飼い主さんの自由であり、考え方も人それぞれです。避妊・去勢手術のメリット・デメリットをよく理解したうえで、愛犬と飼い主さんにとってベストな選択ができるよう、じっくりと考えてみてくださいね。

参考/「いぬのきもち」2017年4月号『受ける? 受けない? 決断の理由を教えて!避妊・去勢手術 みんなの体験談」(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
文/nekonote
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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なぜ犬は「外飼い」が主流だったの?

ネタりか



なぜ犬は「外飼い」が主流だったのか
犬小屋の中にいる犬

今ではほとんどの犬が室内飼いとなり、外飼いされている犬を見ることが少なくありましたが、一昔前まで犬は外飼いが主流でした。
「小さい頃は外で飼っていた」という記憶がある人も多いのではないでしょうか。
では、なぜ昔は犬の外飼いが主流だったのでしょうか。

元々は「番犬」として飼われていたから
一昔前まで犬の外飼いが主流だった理由として、歴史的な側面が関係していると考えられます。
世界的に見ても、元々犬は愛玩犬としての役割よりも、何かしらの仕事が与えられていた家庭が大半でした。

牧羊犬や狩猟犬、ソリ引き犬…様々な役割を持っていました。
日本では、家庭内で特別な役割を与えられていることは少なかったものの、多くの犬は「番犬」として家に迎えられ、役割を与えられていました。

番犬として家にやってきたのであれば、家の中ではなく外で待機し、不審者が侵入しようとしたら吠えて威嚇する必要があります。
そのため、元々は外飼いが主流だったのではないかと考えられています。

昔は庭を広く持つ家も多かった
ボールを咥えて庭を駆ける犬

「番犬」としての役割が強かったという理由も大きいですが、更にもう1つ理由を挙げるならば、今現在の住宅事情と比べると、昔の家は庭を広く持つ家が多かったという理由も挙げられます。

もちろん地域によって差はありますが、広く庭を設け、そこに犬小屋を建てて飼育していた家が今よりも多かったのです。
中には、庭を使って犬と一緒に遊んでいた経験があるという人も多いのではないでしょうか。

また、今より過ごしやすい気候だったことも関係しています。
時間が経つにつれて、夏は外で過ごすことがつらいと感じるほど暑く、冬は外で過ごすことが苦痛と感じるほど寒くなりつつあります。
過ごしやすい春と秋が極端に短くなってしまったことも、現在、外飼いしにくくなっている原因でしょう。

庭にはわんちゃんのお宝が眠っていることも…?
そんな外飼いが主流だった一昔前は、自分の家の庭、あるいは犬小屋に飼っていた犬のお宝が眠っていた!なんてことも珍しくありませんでした。

「何か庭の至る所を掘っているな」と思い、飼い主さんが掘り返してみると、おもちゃが埋められていたり、あるいはごはんの食べ残しが埋められていたりした、なんて話も耳にします。

自分の大事なものを穴を掘り、その中に隠すという行動は動物の習性の1つでもあります。
「これは自分の物」「あとでこっそり食べよう」など、人間の子供のように隠し場所を見つけ、犬も楽しんでいたのかもしれません。

昔は主流だった飼育とは?
犬小屋の犬を覗く少女

このように歴史的に見ても、「番犬」としての役割が強かったことと、庭の広さ、過ごしやすい気候など、様々な理由から外飼いが主流だったことが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
では、他にも「昔は主流だった犬の飼育方法」はあるのでしょうか。

捨てられた犬を拾ってきて飼うことが多かった
箱に入ったビーグルの子犬

今ではペットショップから迎えたり、ブリーダーさんから引き取ったり、あるいは保健所から里親として迎え入れることが多いですが、昔は捨てられた犬を家に連れて帰り、そのまま飼うことがほとんどでした。

今に比べて昔は、犬が捨てられてしまう悲惨な出来事が非常に多く、日本各地で捨て犬が発見されていました。そのため、捨てられた犬を拾うという経験は珍しくなかったのです。

ドッグフードは無し?食事は人間の残り物
今では様々な種類のドッグフードが売られており、ドライタイプやウェットタイプ、介護用など犬の年齢や嗜好に合わせて選ぶことが可能です。
フレーバーも、魚やチキンなどバラエティーに富んでいますよね!

しかし、昔はドッグフードの種類が少なく、より遡ればドッグフードが市販ではあまり出回っていなかった時代もありました。
そのため、犬の食事は飼い主の夕飯の残りなどを与えていた家が多かったと言われています。

昔は犬に食べさせてはいけない食材も周知の事実ではありませんでしたし、塩分過多、糖分過多なども、厳密に指示されることは少なかったためだと考えられます。

例えば、ごはんに味噌汁をかけた状態で犬に食事として与えていたという話を耳にしたことはありませんか?
今では絶対にありえないことですが、昔はこのように人間の残りご飯を与えていた家も多かったのです。

まとめ
笑顔の家族と犬

犬の外飼いが主流だったのは、犬の役割や住宅事情、日本の気候が今とは異なるからです。
今では様々な事情が異なり、それらを考慮すると外飼いは推奨できないとされています。
外飼いをする場合は、気温や脱出防止策などをしっかりと行う必要があるでしょう。
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保護猫は、なぜかキュウリが大好物。今は幸せに暮らす猫の、何ともせつないその理由

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世界で著書累計100万部の猫を愛する専門家が、猫から日々教えられている生きる知恵を綴った『猫はあきらめ時を知っている』の日本語版が刊行された。
お気に入りの隠れ家を持ち、高価な物より段ボール箱を愛し、美味しくない食事は遠慮なく残し、どうやらこっそり人間をしつけているらしい……そんな猫が、常に周りの目を気にして生きる人間たちに、もっとラクに生きるコツを伝える一冊から一部抜粋して紹介しつつ、無類の愛猫家の翻訳者・吉田裕美氏が猫への思いを綴る。
猫にありがちな日常の仕草には、どんな偉人の名言にも勝る、深い人生哲学が込められている!(以下、執筆/吉田裕美)

● 野菜を食べよう

 猫は庭の草を定期的に好んで食べる。
もちろん、アスパラガスや少量のブロッコリーも大好き。

ただし、
完全に菜食主義にかたよった食事は
よくないので控えよう。

(セリア・ハドン著 平田光美訳『猫はあきらめ時を知っている』より) 猫は基本的に肉食動物である。

 昔は日本の猫といえばかつお節がごちそうで、ご飯にかつお節で出汁をとった味噌汁をかけたものが「猫まんま」と呼ばれるとおり猫の定番食だったらしい。
 また、サザエさんの歌にもあるように、魚をくわえて逃げる猫を「ドラ猫」と呼んでいた。

 私の母が子どもの頃、味噌汁がないときにご飯の上にかつお節をかけると、猫がかつお節だけペロッと食べてご飯を残してしまうので、かつお節をご飯の中に埋めてみたそうだ。
 すると、鼻がいい猫にはかつお節の匂いがわかるだろうから、上から食べていけば大好きななかつお節に行き当たるというしくみだ。焼肉丼が焼肉おにぎりになったらコスト削減でも満足感はあまりかわらないのと同じように、画期的なアイディアだった(と思う)。

 しかし、猫はクンクンと時間をかけてエサ入れご飯の匂いを嗅ぐと、おもむろに前足でご飯を掘って、かつお節だけを器用に食べてしまった……。

 ところで、そんな肉食猫の習性に異を唱える人もいる。

友人の家の猫君は、ある日、山村で小学生の子に拾われたという。
 学校帰りにどこからともなくニャーニャーと現れ、すり寄ってきた仔猫。
 あごを撫でてやると、ゴロゴロ言ってお腹を見せる。

 すっかり仲よくなってしまった子どもに、猫をそのままそこに置いて去る選択肢など残されてはいなかった。
 連れて帰った猫を見たその子の親は、家では猫を飼えない事情があり、相当困ったのだろうと思う。しかし、幸いにも知り合いを介して里親を探すことができたのだ。

 その猫の里親となった友人が言う。
 ある日、インターネットの動画サイトで、猫の横にキュウリを置いておくとびっくりする様を見て、まねしてみた。
 ところが、この猫は、突然現れたキュウリに動じる様子もなく、バリバリとキュウリを噛んで飲み込んでしまった。

 あっけにとられる友人の前で、猫は一口、また一口とうまそうにキュウリを食べる。
 キュウリが歯に当たる感触が猫にとって心地いいのだろうというくらいは想像がつくが、お腹がいっぱいになるまで野菜を食べる猫なんて、ちょっと聞いたことがない。

 後日調べてみると、その猫が子どもに拾われた場所は、なんとキュウリ畑。
 ちょうど実がなる季節でもあった。
 捨てられた仔猫は、直後には小動物を捕ることもかなわず、そこにあったキュウリを食べていたのかもしれない。

 このことを知って以来、友人は猫に好物を食べさせてやりたいがために、どんなに野菜が値上がりする極寒の冬でも、猫のキュウリだけは絶やさないようにしている。
 猫でも子どもの頃に食べた味は忘れられないのだろうか。

吉田裕美(よしだ・ゆみ)

東京都生まれ。東京学芸大学教育学部初等教育国語科卒。在学中に文部省給費にてパリINALCO(国立東洋言語文化研究所)留学。リサンス(大学卒業資格)取得。日仏両国で日本語を教える傍ら翻訳、通訳に携わる。地域猫ボランティア活動に関わり、これまで多数の猫を預かり里親へ橋渡ししてきた。現在、2匹の愛猫とともに暮らしている。訳書に、『猫はためらわずにノンと言う』(ダイヤモンド社)がある。

セリア・ハドン
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2018年11月16日

【相場の体験談あり】猫の誤食やケガ、歯周病などの治療費

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飼い主さんがどんなに注意していても、何らかの原因で愛猫が病気やケガをしてしまうことがあります。そんなときに気になるのが治療費でしょう。今回は、誤食やケガ、食道炎・胃腸炎、歯周病・口内炎の治療費について解説します。

【相場の体験談あり】猫の誤食やケガ、歯周病などの治療費
愛猫がかかった病気やケガの症状や治療費の金額などをアンケート
「猫の治療費」の相場について読者アンケート
「ねこのきもち」では読者149名を対象に、愛猫がかかった病気やケガの症状や治療費の金額などのアンケートを実施しました。今回はその結果をもとに、安い場合と高い場合の治療費の相場をご紹介します。また、治療費に関する解説は監修の獣医師による考えのため、症状やかかりつけの動物病院とは異なる場合があります。あくまでも目安として参考にしてください。

【相場の体験談あり】猫の誤食やケガ、歯周病などの治療費
「誤食」の治療費の相場
「誤食」の治療費の相場
食べ物以外のものを誤って食べてしまうのが「誤食」です。モノによっては、中毒を起こす場合や死に至るケースもあります。

治療費はどのくらい?
誤食物が排出され、ほかに異常がなければ5,000円程度の治療費ですむでしょう。しかし、特定できない場合や簡単に取り出せない場合は、レントゲンから内視鏡といった検査代がかかることも。手術が必要になってしまうと、入院費も含め20万円くらい必要になることもあります。

【相場の体験談あり】猫の誤食やケガ、歯周病などの治療費
「ケガ」の治療費の相場
「ケガ」の治療費の相場
高い場所から転落したり、猫同士のケンカでひどいケガを負ったりすると治療が必要になります。ケガの状態によっては、手術が必要なケースもあるでしょう。

治療費はどのくらい?
消毒や抗生物質の投与など、ちょっとしたケガの治療費であれば数千円程度です。しかし、傷口から菌が入って化膿すると、洗浄の治療で4〜5回ほど通院する必要があり、この場合は2万円ほどの治療費がかかることも。
手術が必要な大ケガになると15万円ほどかかる場合もあります。

【相場の体験談あり】猫の誤食やケガ、歯周病などの治療費
「食道炎・胃腸炎」の治療費の相場
「食道炎・胃腸炎」の治療費の相場
何らかの原因で、食道や胃腸に炎症が起こる病気です。嘔吐や下痢などの症状が見られるケースが多いでしょう。

治療費はどのくらい?
薬の投与で嘔吐や下痢が治まった場合は、1〜2回の通院と合わせて5,000円程度ですみます。しかし、治まらない場合は、いろいろな検査が必要になるので、その分治療費は高額になるでしょう。また、なかなか原因がわからない場合は、血液検査や腹部エコー検査、内視鏡検査などを行う場合もあります。

「歯周病・口内炎」の治療費の相場
歯や歯茎を支える組織が炎症を起こす病気を「歯周病」、口内に炎症が起こっている状態を「口内炎」といいます。

治療費はどのくらい?
歯や口内の治療で歯石除去などを行う場合は、全身麻酔を必要とすることが多く、その分費用がかさみます。また、慢性化しやすい病気が多く、治療が長期にわたることもあるため治療費は高くなるでしょう。重症化している場合は、抜歯の手術を行うので入院費を合わせるとさらに高額になります。

猫の治療費は動物病院によって異なります。また、病状などによっても変わってくるでしょう。具体的な治療費が気になる場合は、かかりつけの動物病院で相談してみてくださいね!

参考/「ねこのきもち」2016年9月号『相場や、気になるペット保険についても 読者DATAからわかる治療費事情のホント』(監修:Pet Clinicアニホス院長 獣医師 弓削田直子先生)
文/HONTAKA
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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【獣医が教える】本当は怖い犬の貧血 –疾患と原因・症状・治療・費用の目安−

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貧血なんて大した疾患じゃない、そんな風に油断してはいませんか。犬の貧血は栄養不足や出血を伴う怪我といった人間にもいえるものだけでなく、寄生虫や感染症、中毒、さらには遺伝性のものまで、その原因は多岐にわたります。また、時には重篤化して輸血が必要になるなど、命の危険を伴うこともある気の抜けない病気なのです。ここでは、犬の貧血をもたらす疾患とその原因、診断、治療法について解説します。

【獣医が教える】本当は怖い犬の貧血 –疾患と原因・症状・治療・費用の目安−
「貧血」とはなにか
「貧血」とはなにか
血が貧しいと書いて貧血。読んで字のごとく、貧血とは血液が少ない状態であるという理解をされている方が多いかもしれませんが、実際は、赤血球の数や濃度が低下している状態を指します。つまり、血液が少ないのではなく、血液内に必要な要素が不足していたり薄くなっている状態である、という認識が正しいです。

貧血のしくみ −赤血球とヘモグロビン−
赤血球には、肺で取り込んだ酸素を、血管内を流れて全身に運搬するというはたらきがあります。その際、酸素と結合しなければならないのですが、その役割を担っているのが赤血球の主要な成分であるヘモグロビンです。
ヘモグロビンは、鉄とタンパク質からなっています。貧血のときに鉄分を採ると良いと言われるのは、このためです。鉄分が不足すると、ヘモグロビン濃度が低下し、赤血球が脆くなります。赤血球の数が減ると、酸素の運搬のはたらきが不十分になり、身体が酸欠状態におちいります。これが貧血のしくみです。

女性と貧血の関係
人間では貧血は女性に多く、一般的な症状として めまい、立ちくらみ、疲れやすい、頭痛、イライラする、顔色が悪いなどが挙げられます。
女性に貧血が多く見られる理由のひとつは、生理による出血です。出血すると、大切な赤血球、鉄分が血液と共に失われてしまいます。もう一つの原因は、ダイエットによる栄養不足があげられます。特にヘモグロビンの材料となるタンパク質や鉄分が不足すると、貧血を引き起こします。
目立った症状がない人もふくめると、日本人女性の65%が貧血であるというデータもあり、人間にとって貧血はとても身近な疾患だと言えます。

犬の貧血と一般的な症状
犬も人間同様に貧血を起こします。やはり、赤血球、ヘモグロビン、鉄分が不足していると、酸素の運搬能力が低下し、貧血を起こします。人間と同じく、極端な食事制限による栄養不良や、生理をふくめ、出血があるときは貧血をおこしやすくなります。人間にないものとしては、ノミを始めとした寄生虫や感染症、貧血を引き起こす原因になる成分を含むものをうっかり食べてしったことによるものが挙げられます。
貧血が起こり、酸欠状態になると、粘膜蒼白(口腔内など)、疲れやすくなる、呼吸が速くなる、元気が消失するなどの症状がみられます。

犬の貧血の原因と分類
赤血球は、からだの中で絶えず作られ、壊されています。赤血球が生産されている場所は、骨髄です。その一方、老化した赤血球は脾臓、肝臓、骨髄などで破壊されます。このバランスが崩れ、赤血球の数が不足すると貧血が起きます。この過程のなかで、どこに異常があるかによって、大きく3種類に分けて考えることが出来ます。

(1)赤血球が正常に産生されているが、赤血球の寿命が短くなりすぎている場合。(溶血性)
(2)赤血球の産生、寿命ともに異常はないが、身体の外へ出ていっている場合。(出血性)
(3)赤血球の産生が減少し、赤血球の破壊を上回る場合。
これらのうち、1、2を再生性貧血、3を非再生性貧血と呼び、分類されます。

【獣医が教える】本当は怖い犬の貧血 –疾患と原因・症状・治療・費用の目安−
貧血をともなう犬の代表的な疾患
貧血をともなう犬の代表的な疾患
犬に貧血をもたらす疾患やその原因について、紹介します。

免疫介在性溶血性貧血(IMHA)
■原因:
からだの免疫反応によって、赤血球が破壊されて起こる貧血です。血管内や脾臓、肝臓、骨髄内で破壊されます。
この疾患には好発犬種があります。マルチーズ、シーズー、プードル、コッカースパニエル、アイリッシュセッター、オールドイングリッシュシープドッグなどが報告されています。また、オスよりもメス、特に避妊手術を受けていない犬での発症が多い傾向があります。
■症状:
一般的な貧血の症状に加え、発熱、血尿、黄疸などがみられる場合があります。
■診断・治療:
顕微鏡での赤血球の形態評価(丸い球状の赤血球など)に加え、免疫反応の検査を行います。
この疾患は、血栓や血液凝固異常を引き起こし、死にいたることもある恐ろしい疾患です。重篤な場合、致死率は80%近くあるとまで言われています。
治療法は、免疫を抑制するためにステロイドや免疫抑制剤を投与します。また、血栓予防の薬剤を投与します。
貧血が著しい場合は、赤血球を補うために輸血をしたいところですが、この疾患の場合は輸血による副反応が起こる可能性が高いため、なるべくしないようにします。症状が緩和したのちは、ステロイドや免疫抑制剤を少しずつ減らしながら継続投与します。
■治療費
救急の重篤な状態であれば、輸血、酸素室、救急対応などの処置が加わるため、一概には言えません。初期治療だけで10万円を超えることもあります。
軽度の場合は、ステロイドや免疫抑制剤、血栓予防などの薬の分だけ費用がかかります。体重にもよりますが、ステロイドは比較的安価で、1回量は50〜200円ほどです。免疫抑制剤や血栓予防の薬は高価な薬があるので、1日に1000円〜3000円ほどかかることもあります。
治療反応がよく、安定していれば、半年ほどかけてゆっくりゆっくり投与量を減らしていきます。再発があれば、また初期治療から開始します。


ハインツ小体性溶血性貧血(タマネギ中毒)
■原因:
小難しい名称ですが、有名なタマネギ中毒による貧血です。ネギ科の植物をはじめ、赤血球に酸化障害をおよぼす物質を摂取することで発症します。このとき、赤血球がハインツ小体という構造を形成するため、この名称で呼ばれます。ハインツ小体を形成した赤血球は、物理的、化学的、免疫学的にも破壊されやすくなります。
■症状:
一般的な貧血症状に加え、血尿がみられる場合があります。
■診断・治療:
診断は、原因物質の摂取の有無と、顕微鏡によるハインツ小体の検出でなされます。
治療法は、抗酸化剤の投与や点滴による有害物質の排泄の促進、重症例では輸血が必要になることもあります。
注意点としては、原因物質の摂取量が少なくても重症化することがある点、原因物質の摂取から貧血が起きるまで数日かかることがあるという点です。原因物質を摂取したけど元気だからといって油断してはいけません。早めに動物病院で診察を受けてください。
■治療費
輸血が必要なくらい重症であれば、費用は10万円を超えるかもしれません。
軽度であれば、点滴通院で一回3000~5000円、抗酸化剤などの投与を数日間で1000〜2000円ほどかかるでしょう。

犬バベシア症
■原因:
バベシアという原虫に感染することによって起こる疾患です。原虫というと、虫を連想してしまうかもしれませんが、実際は赤血球の中に寄生するほど小さな生物です。マダニの吸血によって感染します。
この疾患は、地域による発症率の差が大きいという特徴があります。西日本を中心に暖かい地域での発症が多いですが、青森や北海道でも発生しています。闘犬での発症が多く、闘犬の長距離移動が感染を拡大させたのではという報告もあります。
■症状:
一般的な貧血の症状に加え、発熱、血尿などが認められます。
■診断・治療:
診顕微鏡で赤血球のバベシア寄生の確認、もしくは遺伝子検査などを用います。
治療法は、駆虫薬、抗生剤を用います。
予後としては、バベシア症は高確率で再発します。その割合は3割を超えるとも言われています。また重症化すると、腎臓病などを併発し、命を落とすこともあります。
バベシア症の感染は、マダニを媒介して成立します。ただし、マダニに一回咬まれてすぐに感染するわけではなく、感染が成立するには2〜3日のマダニの寄生が必要と言われています。したがって、マダニの予防をしっかりとすれば、バベシア症の予防ができます。ここで注意すべき点は、予防薬にはノミやミミダニの感染は予防できるが、マダニの予防はできないというものがあるという点です。予防薬を処方してもらう、購入するときは、この点の確認をするようにしましょう。
■治療費
重症化すれば、輸血もふくめ、救急対応処置で10万円以上かかることもあります。
軽症であれば、1日100〜300円ほどの抗生剤や駆虫薬の費用がかかります。ただし、治療期間が数ヶ月以上に及ぶことが多く、また、再発することも多いため、生涯の治療を検討します。


再生不良性貧血
■原因:
赤血球のほか、血小板や白血球の減少もみられることがある貧血です。これらのものを生産している骨髄に問題が起きると発症します。原因不明なこともありますが、感染(パルボウイルス、エールリヒア)、エストロジェン中毒(精巣腫瘍)、薬剤(クロラムフェニコール、抗がん剤など)、腎臓病などが原因となることもあります。
■症状:
一般的な貧血症状に加え、血小板減少による出血傾向(出血斑、紫斑)、白血球減少による発熱なども認められます。
■診断・治療:
原因疾患があればその治療、免疫が関わっている場合は、免疫抑制剤を投与します。
治療反応が悪いことも多く、予後不良の疾患です。
■治療費
重症化すれば、輸血もふくめ、救急対応処置で10万円以上かかることもあります。

鉄欠乏性貧血
■原因:
ヘムの材料である鉄が不足することにより起こる貧血です。原因として、慢性失血、鉄分摂取不足などがあげられます。ただし、人間に比べると、鉄分の摂取不足が起こることは稀です。
慢性失血には、出血の部位から、消化管、泌尿器、生殖器、腫瘍などに分けられます。なかでも、胃潰瘍、消化器腫瘍、膀胱腫瘍などがよく見かけられます。
■症状:
併発している疾患にもよりますが、一般的な貧血症状が認められます。
■診断・治療:
臨床症状に加え、顕微鏡による赤血球の形態評価、血清鉄、血液中の鉄と結合するトランスフェリンの数値などで判断されます。
治療は、鉄分の補充に加え、多くの場合原因となっている別の疾患があるので、その疾患の治療が必要となります。
■治療費
鉄分補給のための薬剤は、比較的安価で、1日100〜200円ほどです。しかし、原因疾患により、治療費は大きく変わります。腫瘍であれば、手術、抗がん剤、輸血など、数十〜数百万円になることもあります。

慢性疾患に伴う貧血
■原因:
慢性の炎症、感染症もしくは腫瘍があるときに起こる貧血です。この場合、炎症によって放出される物質(サイトカイン)により、鉄の輸送障害がおこること、赤血球を生成するときに必要なエリスロポエチンの反応が低下することが原因であると考えられています。
■症状:
一般的な貧血症状に加え、慢性の疾患による症状が加わります。
■診断・治療:
臨床症状に加え、血清鉄、トランスフェリンの数値で判断されます。血清鉄が低下する疾患は、慢性疾患に伴う貧血と鉄欠乏性貧血だけなので、絞り込むことができます。
治療は、基礎疾患の治療が大切です。また、血清鉄が少なかった場合でも、からだのなかにストックされている貯蔵鉄の量は正常であるため、鉄製剤による治療は奏効しません。先述したエリスロポエチンを投与すると、貧血が改善することがあります。
■治療費
基礎疾患により、治療費は大きく左右されます。
エリスロポエチンは高価な薬剤です。一回3000〜10000円ほどかかります。

高エストロジェン症による貧血
■原因:
エストロジェンとは、俗に女性ホルモンと呼ばれるホルモンです。卵巣、胎盤、副腎皮質、精巣などで生成されます。
高エストロジェン症になる原因は、外因性(尿失禁に対するエストロジェン製剤の投与)と内因性(卵巣嚢腫、精巣腫瘍)とに分けられます。精巣腫瘍は特に犬での発生が多く、その原因として、犬では潜在精巣が多いことがあげられます。
潜在精巣とは、精巣が陰嚢の中に降りてなく、下腹部の皮下や腹腔内に存在している状態です。この場合、精巣は腫瘍化しやすくなります。
ヨークシャー・テリア、ポメラニアン、トイ・プードルなどが潜在精巣の好発犬種としてあげられます。その他、シェットランド・シープドッグも精巣の腫瘍の発生率が高いというデータがあります。
■症状:
腹部を中心とした左右対称性の脱毛、皮膚がベタベタする脂漏症、皮膚が黒くなる色素沈着、そして骨髄抑制による貧血、白血球減少、血小板減少などの血液障害が起こります。
■診断・治療:
エストロジェン製剤の投与歴の有無、潜在精巣の有無、避妊後の卵巣遺残がないかなどの評価、血中エストロジェン値の測定などでなされます。
治療は、エストロジェン製剤投与の中止、異常な精巣、卵巣の摘出を行います。ただし、重篤な骨髄抑制がすでに起こっている場合は、治療が奏効せず、予後不良となります。その場合は、対症療法として貧血に対する輸血、感染に対する抗生剤、血栓症に対する血液凝固防止剤によって治療します。
この疾患は、避妊、去勢によってある程度の予防ができる疾患です。
■治療費
輸血、手術などが必要になれば、費用は数十万円になることもあります。

貧血の予防と早期発見の重要性
以上、犬の代表的な貧血疾患を紹介してきました。ここまで述べてきた通り、貧血は粘膜蒼白(口腔内など)、疲れやすくなる、呼吸が速くなる、元気が消失する、左右対称性の脱毛、鼻出血や血尿などの慢性出血、発熱など、さまざまな症状を引き起こします。また、疾患によっても、その症状は異なります。
ここで押さえておくべきことは、病態によっては貧血を予防することが可能であるという点です。避妊、去勢手術による高エストロジェン血症の予防や、タマネギやネギなどの成分の摂取を防ぐことによるハインツ小体性貧血の予防などがそうです。
また、早期発見によって貧血疾患の重症化を防ぐことができますので、普段から丁寧に観察するよう心がけましょう。

【獣医が教える】本当は怖い犬の貧血 –疾患と原因・症状・治療・費用の目安−
まとめ
まとめ
貧血は人間にとってとても身近な症状のため、軽視されることも多い不調です。しかし、犬の貧血を伴う疾患について知った今は、命を落とす危険を伴う重大な疾患であることがお分かりいただけたかと思います。
たかが貧血、されど貧血。些細な変化でも見逃さず、気になることがあれば動物病院で相談するようにしましょう。


監修/滝田雄磨(SHIBUYAフレンズ動物病院 院長)

<テキスト>
※治療費はあくまで目安ですので、動物病院にお問い合わせください。

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犬の毛色や体格ってどう決まるの? 犬の遺伝のフシギに迫る!

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犬種のルーツや犬の遺伝については、わかっていることとわかっていないこともあります。
不思議な犬の遺伝について、素朴な疑問を解決しちゃいましょう。

犬の毛色や体格ってどう決まるの? 犬の遺伝のフシギに迫る!
親の毛色は白同士なのに、黒い毛色の子犬が生まれるのはなぜ?
親の毛色は白同士なのに、黒い毛色の子犬が生まれるのはなぜ?
白い毛色の親犬も、黒い毛色のもととなる遺伝子をもっているから

みなさんは、白い毛色の犬同士の子犬は、白い毛になると思っていませんか? 
実は必ずしも、白い犬同士からは白しか生まれないとは言いきれません。これまでの研究過程で、犬の毛色を決める遺伝子は10種類異常も報告されていて、白い犬でも遺伝子のなかには黒い毛色になりうる要素をもっていることがわかっているからです。
そのため、親犬が白い毛色同士でも、父犬がもっている黒い毛色の遺伝子と、母犬がもつ同様の遺伝子が結びつけば、両親とは異なる色の子犬が生まれることもあります。

犬の毛色や体格ってどう決まるの? 犬の遺伝のフシギに迫る!
どうやって大きな犬を「小型化」していったの?
どうやって大きな犬を「小型化」していったの?
基本的には、その犬種の小型の犬同士を交配する

プードルを例に考えてみましょう。体長が45〜60センチのスタンダード・プードルから、25センチ前後のトイ・プードルまで、いろいろな大きさのプードルがいますよね。どうやって体の小さい犬種を作ってきたかわかりますか? 
現在のように遺伝子の研究が進むずっと以前は、同じ犬種のなかでも体の小さい犬同士を交配し、それを繰り返すことで小型化していたと考えられます。現在も基本的にはこの方法で小型犬種が生み出されています。
しかし近年、犬の体の大きさを決める遺伝子の一部が見つかってきています。まだ実現はしていませんが、将来的にはその遺伝子型を調べながら交配を行うことも可能になっていくかもしれません。

犬の毛色や体格ってどう決まるの? 犬の遺伝のフシギに迫る!
ミックスは丈夫な犬が生まれると聞くけど、どうして?
ミックスは丈夫な犬が生まれると聞くけど、どうして?
一般的には病気に強い犬が生まれやすいといわれています

ミックスは病気になりにくい!という話を聞いたことはありませんか? 
雑種強勢(同じ生き物の別種を交配すると、両親よりすぐれた子が生まれるという法則)という言葉があり、純血同士よりも遺伝子の病気にかかりにくい子犬が生まれるといわれています。
ただし、論文的な報告がはっきりとあるわけではなく、逸話的に知られているレベル。まれに体型に問題が生じたりすることもあるため、親犬のよいところを引き継ぐかどうかは、生まれた子犬次第といえそうです。

犬の遺伝は奥深い
遺伝子については、まだまだわからないことばかり。
思いがけない発見が、犬に関する新説として登場するかもしれませんね。


参考/「いぬのきもち」2017年1月号『犬種ツリーから知る愛犬のルーツ』(監修:東京大学大学院農学生命科学研究科獣医動物行動学研究室准教授 武内ゆかり先生、相模大野プリモ動物病院院長 玉原智史先生)
イラスト/おおたきょうこ
文/\(m.h)/

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